ななり "グロリアソサエテ" 2026年5月29日

ななり
ななり
@bluebook_mark
2026年5月29日
グロリアソサエテ
工業の近代化に伴う大量生産によって、手仕事やその文化自体に陰が差し始めた大正後期〜昭和初期と、AIを使えば大量生成が可能となった現代はとても似て見える。民藝運動と柳宗悦、河井寛次郎、濱田庄司ら三人をいま描く意味はそのあたりにあると思います。 出力された創作物全般に対して個人的なことを言えば、私はずっと薄っすら忌避感を持っている。止めろと激烈に怒鳴りつけるほどではない、見ていると何となく居心地が悪くなるそんなレベルのを。労働性(繰り返しの中で得られる技術)や伝統性(先人たちの積み上げによる庇護)、他力性(風土や伝統といった不可視の力による支え)といった民藝品が持つ特性を生成物は殆ど有していないからではないか。読み終えて色々と調べる中で、そんな一つの解答を見つけた気がしました。 一方で民藝運動の中心人物である柳宗悦は、美しいものすべてが民藝品であるとか、あるいは民藝品でなければ美しくないと言っている訳ではないことも、ここには書いておく必要があると思います。なぜなら、彼が何よりも大切にしていたのは、自由で健康な美がもっとも豊かに表れるものが民藝品であり、その美を宿らせる手仕事を守り育てていくことが私たちの生活をより豊かにするという考えであったから。誰もが簡単になにかを作り出すことが可能な世の中で、その考えが、それでも黙々と“手仕事”を続けるすべての創作者たちの灯火をこれからも守るものとして残り続けて欲しいと切に願います。
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