yuta "わたしのなかにある巨大な星" 2026年5月29日

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@fu_yu-t
2026年5月29日
わたしのなかにある巨大な星
販売前からとても気になっていた。 2026年にこの本を読めてよかった。 創作をする上で、読む前と読んだ後で一線を引けるのではないかとさえ思う一冊
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@fu_yu-t
創作において、わたしは自分をつらぬくということをとても大事に思っている。それは自分の趣味や憧れを、美しいお花畑のように大切に守るということではない。憧れは憧れのままでは使えない。憧れをのみ込んで、自分がその憧れになる。どんな小さなレベルでもいい。自分が、自分の細胞の夢になるとき、言葉は実感をもって震えだす。自分をじて進み、憧れに出会い、その憧れを自らの腹にのみ込んでいく。のみ込めない部分は吐き出す。取り込めた憧れの光に見惚れ、疑い、そしてまた新たな憧れに出会う。逆説的だがその無数の繰り返しこそが、自分をつらぬくことに繋がっている。
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@fu_yu-t
言葉の箱に、自分の人生に関わるものを豊かに集積した人の言葉は、どんなに軽い話をしていても、どこかぎらっと重く光る。どんな使い古された表現も、その人が口にすればもう一度光る。それが言葉の切実なのだ。
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@fu_yu-t
祖母にとって、これまでずっと一緒に暮らしてきた祖父に、これ以上言葉を尽くす必要はなかったんだろう。「出会ってくれてありがとう」「一緒にいてくれてありがとう」とかのきっとどれでもなくて。「ありがとう」以上書いたら、「ありがとう」の内容が規定されて、本当の気持ちからずれてしまう気がしたんじゃないか。何十年も一緒にいて、数えきれないほどお互いに口にしてきた「ありがとう」という言葉の中に、祖父と祖母だけが入れるこの世にひとつだけの部屋があったんじゃないか。
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@fu_yu-t
短歌を作るときに大事にしていることとして、正直さと切実さを挙げることがある。 正直さとは、どこかで見たことがある何かっぽさにのみ込まれないこと。自分の中にある言葉以前の感情やイメージを、既存の表現に押し込めて変形させないこと。表現の目先の新しさよりも心にしっくりくるものを選ぶこと。 そして、切実さとはその気持ち、イメージを自分がたしかに強くもっていること。人に見せたいかはともかく、言葉にして、この体の外に出したいという強い気持ちがあること。という説明が近いと思う
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@fu_yu-t
でも、花のすごいところは、もらったら結局はどんな花束でもうれしいところ。他者が自分のために花束を用意してくれたという事実を、花のボディは全身で受け止めて、同時にはねのけて、美しくそこにある。いい匂いをさせて。 言葉じゃ、絶対にできないかたちで。
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@fu_yu-t
短歌を始めたてのころは、そんなことは考えていなかった。書く前に思った「言いたいこと」が言えたら完成だった。けど、だんだんそうではなくなってきて、言いたいことが言えていてもダメな歌はダメだなと思う。むしろ言いたいことを、言葉でちゃんと言い切れてしまっているとダメなことが多い。言いたいことは言葉じゃなくて、言葉以外で言う。歌全体からたちのぼる印象で言う。そういうかたちでしか言えないことのなかに自分の本当がある。
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