はるのひ "愛の夢とか" 2026年5月30日

愛の夢とか
愛の夢とか
川上未映子
「お花畑自身」「十三月怪談」をこの2週間で(実質的には3日ほどで)少しずつつ読み進めて、これで7つの物語を全て読了。 「お花畑自身」は特に感想を言葉にするのが難しい、世にも奇妙な物語的な不思議さと面白さだった。すごい。 「十三月怪談」は切ない時子の視点から切り替わったところで本当にこちらも目が覚めたような感覚になり、それでも読み進めていくとこれは一体どちらが"ほんとう"なのかが分からなくなるような、すごい構成の物語だった。 「十三月怪談」から、川上さんは何でこんなことが書けるんだろうと感服してしまった描写。 「でも涙っていうのは流れる場所、頬とかあごとか喉とかそういう場所があってはじめて泣いてることがわかるみたいで、わたしはもう自分が泣いてるのか泣いてないのかも、わからなくなってるんだった。」(P.202) いろんな形の"夢の中"をそれと気付かぬうちに覗き込んでしまったような全7話、良い読書体験だった。
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