
いちのべ
@ichinobe3
2026年5月31日
茶色の朝
フランク・パヴロフ,
ヴィンセント・ギャロ,
藤本一勇,
高橋哲哉
読み終わった
「茶色」に染まっていく世界での生活の変化を描いた寓話。
> 抵抗すべきだったんだ。
> でも、どうやって?
> 政府の動きはすばやかったし、
> 俺には仕事があるし、
> 毎日やらなきゃならないこまごましたことも多い。
> 他の人たちだって、
> ごたごたはごめんだから、
> おとなしくしているんじゃないか? (p28)
全体主義的な事象に疑問や違和感を感じても、「やり過ごしてしまう」。その結果、迎えるラストシーンにおける語り手の発言は、あまりにも自分=「ふつうの人びと」の姿を象徴していると感じた。
> はじめは驚いたり、不安を感じたりしても、その法律や施策に逆らわず、新たな状況を受けいれて、それに適応していけば、さしあたりの「安全」は保証され、ひとまず「安心」が取り戻されることになるからです。そのとき人は、この物語の「俺」のように、「茶色に守られた安心、それも悪くない」と感じるようになるでしょう。(p38)
もっと早く読んでおきたかったけど、少なくとも今、読むことができてよかった。


