たっぴー "いのちの初夜" 2026年5月31日

たっぴー
たっぴー
@1tappy7
2026年5月31日
いのちの初夜
いのちの初夜
北條民雄
ものすごいものを読んだ……。というのがまず感想として第一にきた。 人間とは、生きるとはなんだろうということを骨身にしみるほど考えさせられる壮絶なものでした。この話の中に出てくる癩病……ハンセン病のことは歴史を学ぶ中で当時の偏見だったりといった話は知っていたけれど、その中にあった人たちの苦しみや実際どういった病気だったのかということも、全然なにも自分はわかっていなかったのだと思い知らされました。出てくる人物たちの感情の動き、言葉に、その人たちが見ている世界の描写に心がものすごく揺さぶられて、この話を読む中でその人たちのことをあぁなんてかわいそうに、なんて態度で話を眺める余裕なんて一切出てきません。いつの間にか自分も当事者になって冒頭の人間とは、生きるとはの思考をひたすらぐるぐると繰り返していました。 一つ一つの話の中から出てくる言葉ややり取りに胸を抉られるような想いがしましたが、作者の北條民雄が当事者であるからこそ出てきたものたちなんだろうなと思うとまたそこからいろいろと考え込んでしまうというか……。 この小説を通してハンセン病のことはもちろん、生きること、家族のこと、未来のこと、極限状態にある人間についてなど……ほんとうにいろんなことをたくさん考えさせられてあぁこの感情やこれらのことを知れてよかった、この小説を読んでこれらに触れることができる機会を得られてよかったと、ほんとうにそう思いました。
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