
ととぎのい
@nonoimgmg
2026年5月31日

読み終わった
失うこと 残ること それを受け入れること 美しくて寂しくて ぎゅうと心が苦しくて けれどそれがまた心地よくて
登場人物の名前もなく ただ 日々が続き 何かが無くなっていく それの繰り返し
恋とも愛ともつかない もうきっと無くなってしまった感情だったのかもしれないし それを彼は分っていたのかもしれない 閉じ込められていたのは彼だけど きっと本当に閉じ込められていったのは彼女だったのかもしれない
けれどたしかに消失してしまったものをしまう引き出しのような地下室が 彼女の家に残り続ける 引き出しのなかには消失したものが丁寧にしまわれて 記憶として残って 母を繰り返すように彼を引き出しに匿う彼女の甲斐甲斐しさと 少しの悲しさが ずっと ずっと 読後もしんしんと感じられる気がした
やっぱり小川洋子先生の物語が好きだな って思った 素敵な物語でした 読了🔖
