
きん
@paraboots
2025年4月1日

世界99 上
村田沙耶香
読み終わった
初の村田沙耶香作品。
一言で表すなら、自分にとってはセンセーショナルだった。が、ヒトゴト、対岸の出来事のようで、自分の過去や現在、未来のそのそばに、この世界99が横たわっていることに気づいてハッとした。
社会的弱者に対しての蔑視、差別、暴力などがむき出しに書かれている。読むうちにそれを目の当たりにさせられる。そして人は世界を見たいように見ている、解釈している存在で、またその存在が孤独であればあるほど、コントロールされやすい存在なのだなと改めて実感した。
全体的な感想として、フェミと一言で言えばフェミなのかもしれないが、フェミという言葉が言い得て妙とばかりも言えない。
個人的には人はなぜなんのために、何が欲しくて性愛を求めたり、性欲を催したり、性癖にしがみつくのか、という問いを残したまま上巻を読み終えた。