
吹
@ojamimi
2026年6月1日
コーヒーにミルクを入れるような愛
くどうれいん
読み終わった
いちばん夢中で、いちばん必死で、いちばん書くことが大好きだったのは十七歳のときのわたしだと頑なに言じていた。書きながら不安になって思い返すたびに、もっと不器用で荒かったはずの彼女を、とても才能があってまっすぐな人間だったと思うようになった。本を出すようになってからも、自分のこころの真ん中には制服を着たわたしがむすっとした顔で座り続けている感覚があった。どんなものを書いても、十七歳の時の自分を救いたいと祈りながら書いている。どうすれば救われるのかちっともわからないけれど、とにかく自分が気に入るものを書き続けるしかなかった。
それにさあ、結婚もだけど、はずみだから、みーんな。球をポンっとやってあっちに戻れない、みたいな。人生ははずみだよ。いまはずむときなんじゃない。決断って選ぶことじゃなくて、選んでそれでよかったって思えるようにしていくことだって言うし」とゆっくり話してくれた。
わたしは進学や引越しや就職や結婚のそのすべてのことを思い返しながら、Mさんがずっとこころの近くにいたことを思い出し号泣した。
ゆっくりゆっくり、読了。
どこまでも素直なれいんさんの文体は、いい子ちゃんぶっているわたしの気持ちを代弁してくれているみたいでとってもスカッとするし、ふふっと笑いながら実はものすごく感動していたりする。玲音さんとおともだちになってみたいなぁ、なんて、彼女の作品を読むたびひっそりとそう思う。
