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吹
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@ojamimi
  • 2026年7月22日
    リリアン
    リリアン
  • 2026年7月18日
    あなたはここにいなくとも
  • 2026年7月12日
    もうしばらくは早歩き
    もうほんとうに、れいんさんのエッセイだいすき。 わたしがいちばん愛していた本屋さんが今日を持って閉店してしまうというので、今までありがとうございましたの気持ちを込めて、時間をかけて本を選んだ。 何か決めていたわけではないけれど、れいんさんの本をお迎えするのはいつもあゆみBooksで、まだお迎えできていなかったエッセイ2冊を手に取る。 いつまでもそこにあって欲しかった場所がどんどん無くなって、代わりにみんなのさびしい気持ちがそこに集まり、きっと通る度に切なくなってしまう。願わくばまた本屋さんができてほしい。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 右は「んぎ」、左は「んだり」だと言ったくせに、「んだぎ!」と言ったりするからたまったもんじゃない。どっちなの! とハンドルを握って笑いながら怒るわたしに早川さんは「どっちでも着くからだいじょぶだ」と笑うのだった。 さっき豪雨の中、車で右折して、早川さんのことを思い出した。「どっちでも着くからだいじょぶだ」って、また言ってほしい。 年齢差を感じないほど(と思うとき、それが年上の方の真摯さによるものだと肝に銘じているにしても)、あまりにもこころからの会話ができて驚く。おばあちゃんになって死ぬまでわたしはこの人と絵本を一緒に作りたい、としみじみ思った。 助手席のサイドミラーの、あのクリームパンくらいの大きさの鏡の中で見る自分が好きだ。誰かと一緒に遠くへ行って、それがたのしくてたのしくて仕方がない顔。頬っぺたをぱんぱんにした幸運そうなわたしがその鏡の中に小さく座っているのを見ていると、(よかったねえ)と自分のことなのに思う。
  • 2026年7月12日
    spring
    spring
    読み始めてすぐに、なんだこの話は……と惹き込まれ、読み終えたくない気持ちのあまり積読になっていた本。結果一年以上ベッドサイドに立てかけていたらしい。時の経つのはあまりに早い。 つい先日本屋で続編を見かけて、そういえばまだ読み終えていないなと気付き、久々に開いた勢いのまま残りの200ページを一気に駆け抜けた。 とても繊細に、あざやかに、恐ろしいほどのエネルギーで精神世界が描いてあり、音楽を生業としている身として、大きく頷ける部分と、まだ分からなくて悶々とする部分と、己を贄として捧げる覚悟はわたしには無いのかもしれないという落胆に近い感情を抱いたりもして、世界に羽ばたくひとたちの魂をまざまざと見せつけられ、刺激を受けた。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ あたしね、ずっと考えてたんだ。どうしてあたしたちはバレエを観るんだろ、バレエを観たいと思うんだろって。でね、『アサシン』を観ていて、初めて「ああ、あたしの代わりに踊ってくれてるんだなあ」って思ったんだ。ううん、あたしがバレエをやってたからじゃないの。ダンサーでなくても、どんな仕事や境遇の人でも、舞台の上のダンサーは、みんな観客の代わりに踊ってくれてるんだと思う。そもそも、舞台芸術全般がそうかもしれない。舞台の上で、役者や音楽家やダンサーは、観客の代わりに「生きてくれている」。 誰もが、舞台の上で「生き直す」自分を観ている。舞台の上のアーティストと一緒に、人生を生き直す。
  • 2026年6月11日
  • 2026年6月11日
    恋するために生まれた
    恋するために生まれた
  • 2026年6月1日
    コーヒーにミルクを入れるような愛
    いちばん夢中で、いちばん必死で、いちばん書くことが大好きだったのは十七歳のときのわたしだと頑なに言じていた。書きながら不安になって思い返すたびに、もっと不器用で荒かったはずの彼女を、とても才能があってまっすぐな人間だったと思うようになった。本を出すようになってからも、自分のこころの真ん中には制服を着たわたしがむすっとした顔で座り続けている感覚があった。どんなものを書いても、十七歳の時の自分を救いたいと祈りながら書いている。どうすれば救われるのかちっともわからないけれど、とにかく自分が気に入るものを書き続けるしかなかった。 それにさあ、結婚もだけど、はずみだから、みーんな。球をポンっとやってあっちに戻れない、みたいな。人生ははずみだよ。いまはずむときなんじゃない。決断って選ぶことじゃなくて、選んでそれでよかったって思えるようにしていくことだって言うし」とゆっくり話してくれた。 わたしは進学や引越しや就職や結婚のそのすべてのことを思い返しながら、Mさんがずっとこころの近くにいたことを思い出し号泣した。 ゆっくりゆっくり、読了。 どこまでも素直なれいんさんの文体は、いい子ちゃんぶっているわたしの気持ちを代弁してくれているみたいでとってもスカッとするし、ふふっと笑いながら実はものすごく感動していたりする。玲音さんとおともだちになってみたいなぁ、なんて、彼女の作品を読むたびひっそりとそう思う。
  • 2026年5月29日
    回樹
    回樹
  • 2026年5月25日
    密やかな結晶 新装版
    「いいや。そんな心配はないよ。心には輪郭もないし、行き止まりもない。だから、どんな形のものだって受け入れることができるし、どこまでも深く降りてゆくことができるんだ。記憶だって同じさ」 「今までに島から消えていったものたちが、あなたの中には全部完全に残っているんですね」 「完全といえるかどうかは分らない。記憶はただ増えるだけじゃなくて、時間をかけながら移り変わってゆくからね。時には消えてゆくものだってある。でもそれは、君たちの身に降りかかってくる消滅とは、根本的に違う種類のものだけど」 「どういうふうに違うのですか」 わたしは自分の爪を撫でながら尋ねた。 「僕の記憶は根こそぎ引き抜かれるということはない。姿を消したように見えても、どこかに余韻が残っているんだ。小さな種のようなものだ。何かの拍子にそこへ雨が吹き込むと、また双葉が出てくる。それにたとえ記憶がなくなっても、心が何かをとどめている場合もある。震えや痛みや喜びや涙をね」 彼は慎重に言葉を選んで話した。考えついた言葉を、一つ一つ舌の上で感触を確かめてから口にしているような喋り方だった。 喋っている間もずっと涙は流れ続けていた。こんなにも泣いているのに、どうしてすらすらと途切れなく喋れるのか不思議だった。感情と涙と言葉の三つが、わたしの手の届かないところでそれぞればらばらに、あふれ出てくるのだった。 「もしかしたら、わけもなくこんなに泣いてしまうのは、わたしの心が自分でも救いようがないくらいに衰弱してしまった証拠かもしれないわ」 「そんなことはないさ。むしろその反対だよ。心が精一杯自分の存在を主張しているんだ。どんなにたくさんの種類の記憶を秘密管察が持ち去ったって、心をゼロにすることはできないんだ」 しずかにそっと閉じてゆく世界を眺めるのは、やるせなくて、さびしくて心苦しい。綴ってあるひとつひとつがあまりにうつくしく輝いているもんだから余計に苦しかった。 わたしにとっての結晶ってなんだろう。沢山ある。
  • 2026年5月11日
    椿ノ恋文
    椿ノ恋文
    「人間って、なんでも見えているつもりになっているけど、存在しうるすべての電磁波の周波数のーパーセント以下しか見えていないって言われてます。そして聴覚も、一パーセント以下しか聞こえていないんですって。 つまり世界には、もっともっと、色と音が溢れているんですよ」 私が今ここにいて、息を吸いながら、吐きながら、無事に生きているということ。そのことへの感謝の気持ちが、満ち潮のように溢れてくる。 幸せは、日々もがく泥の中にあるのかもしれない。 はたから見たらその姿がどんなに無様で滑稽でも、私はそんな自分や、大切な人達が愛おしくなる。
  • 2026年5月5日
    すべて真夜中の恋人たち (講談社文庫)
    それでね、わたしが言頼するのは、すきとか恋愛とか、愛とかそういうところから出発するようなものじゃなくて、まずその人の仕事にたいする姿勢であるってことなの」「仕事の姿勢?」わたしはききかえした。 「そう。姿勢。仕事にたいする姿勢よ。そこにはね、その人のぜんぶがあらわれるんだって、そんなふうにわたしは思ってるところがあるのよ」「それは、真面目さとか、・・・・・・そういうの?」とわたしはきいてみた。 「そうね」と聖はちょっと考えるようにしてすこしのあいだ天井のほうをみつめてから、何度か肯いた。「平たく言えば、そういうことかも知れない。仕事ってね、それが家事でも、スーパーのレジ打ちでも、たとえばデイトレードでも肉体労働でもなんでもいいの。種類でもなければ、結果を出すとか出さないとか、そういうものでもないの。結果なんて運もあるし、そんなものいくらでも変わるもの。他人なんていくらだって言いくるめることはできるし、ごまかすことだってできるしね。でも、自分にだけは嘘はつけないもの。自分の人生において仕事というものをどんなふうにとらえていて、それにたいしてどれだけ敬意を払って、そして努力しているか。あるいは、したか。わたしが信頼するのはそんなふうに自分の仕事とむきあっている人なのよ。 わたしたちはお互いにお互いを構成するものをすこしずつ交換しながら、わたしは三束さんの記憶につまさきをそっと入れてゆく思いだった。 けれど、わたしが知りたいと思いはじめている三東さんについては、何もわからないままだった。 三束さんがわたしの体にふれるたびに、ふたりの体をひたした温かい液体がしずかにおおきく波をたて、何度でも気が遠くなる思いだった。そして、すきな人の目をこんなに近くでみつめることがこんなにも鮮やかでやさしく、体のいちばん奥のあたりからうまれかわるような思いのするものなのか、自分の身に起きていることにふるえるような思いで三束さんの背中に手のひらをまわして、おなじところを何度でもなでつづけているのだった。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ はじめましての川上未映子作品。 描いてある世界がクリアで、とにかくひとつひとつの言葉が洗練されていてうつくしい、というのが印象。 序盤の方は、この物語はどこに向かって進んでいくのだろう…と思いながら読み進めていたけれど、中盤を越えて 三束さんと冬子のきもちがグラデーションのように、本人たちにしか分からないくらいほんの少しずつ近づいてゆくその描写に胸がくるしくなった。純粋にひとを想う気持ちのなんとうつくしいことか。 ほかの作品も読んでみたいなぁ。
  • 2026年4月11日
    劇場という名の星座
  • 2026年3月10日
  • 2026年2月14日
    誰かが足りない
  • 2026年2月14日
    よろこびの歌 新装版
  • 2026年2月14日
  • 2026年2月6日
    ふたつのしるし
    好んで遅いわけではない。だけど、もしも選ばせてもらえるとしても、やっぱり遅いほうを選んだような気がする。遅くてもいいと思っている。早くても、遅くても、結局は同じ場所にたどり着くのではないか。 がっかりすることになるかもしれない。もしかしたら、がっかりするために行くのかもしれない。東京に来たら人生が開けるとか、翼が生えるんじゃないかとかどこかで思っていた遥名の、そういう妄想と同じ部屋に、埃をかぶって放置してあったディスコだ。今ここで、燻る火にじゅっと水をかけてしまえばいい。 「お茶を飲んでいかない?」 驚いて、仲村の顔を見る。少しはにかんだような目がやさしくて、素敵も、きれいも、すごいも、しあわせも、封印を解かれて遥名の胸をぐるぐるめぐる。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 気になっている本を探しているふりをしながら なんか違う…今じゃない…と、本屋さんの書棚の前をうろうろと徘徊していた。半分諦めかけて 最後にレジ前のコーナーを眺めていたら、この本と目が合った。それこそ、しるしを見つけたような気分だった。 北に向かう高速バス 雪のふりつもる景色を時折眺めながら、ものの2時間ほどで読み終えてしまった。そのくらい、今のわたしにぴったりな本だった。本編は勿論のこと、高橋尚子さんの解説文に心から感動し、思わず涙が零れた。 心から、この作品に、この文章に出逢えて良かったな。
  • 2026年2月2日
    ワンルームエンジェル
    かあちゃんの愛 あにとおとうとの愛 とうちゃんの愛 その人のお陰で自分を好きになれる、生活を整えようと思える、というのは紛れもなく愛だなぁと思った。ラスト数ページに泣かされる。
  • 2026年2月2日
    ICHIKO AOBA 15th Anniversary Book
    ICHIKO AOBA 15th Anniversary Book
    こんなに大きな場所だけど、友達の家のような、そんな温かさがあります。もしかしたら皆さんが、こう、(温かい空気を)送ってくれているからかもしれないですけど。だから、ぴしってやるのはやめようって、出てきた瞬間に思いました。皆さんも、ここがオペラシティだってことはちょっと忘れて、起きたての家ーベッドとか布団とか、まだ枕に顔をうずめていたいときを思い返して、過ごしてください」 ステージで奏でられた音は減衰し、聴こえなくなってしまう。そこで演奏していた誰かも、いつかいなくなってしまう。でも、演奏された音楽は消え去ってしまうのではなく、それを耳にした観客の中に残り続ける。その小さなひかりの粒を受け取ったわたしは、これを誰に、どんなふうに手渡そうかと、あの日からずっと考えている。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 途中まで読んだまま積読していたけれど、15th Anniversary Concertが配信されたタイミングで読み終えられた。 やっぱり彼女のうたはわたしにとって救いで、出会えてよかった、出会わせてくれてありがとう、と思う。15周年おめでとうございます。 ずっと行きたいなと思ってたボタンに行ったら偶然この本に出会えて、それもなんだか運命みたい。
  • 2026年1月29日
    とわの庭
    とわの庭
    わたしにとって、人の存在というのは花束のようなものになった。人には、それぞれの匂いがあるけれど、みんな違う。それは、いろんな花が集まってひとつにまとめられた花束のようなもので、強い華やかな香りを出す人もいれば、ちょっとしおれたような、けれど不快ではない複雑な匂いを放つ人もいる。ひとりの人の匂いでも、そこにはいくつもの匂いが紛れていて、それがひとつに合わさって、その人独自の花束になる。 多くの人は、目が見えないことを不便だと感じるのかもしれない。けれど、わたしにはこれが当たり前なのだ。確かに、目が見えていたら嫌なことや怖いことに遭遇する確率は減るだろう。でも、見えたら見えたで、嫌なことや怖いことがなくなるとは限らない。いや、見えるからこそ、嫌なことや怖いことが増えることだってありえるのだ。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 途中までうんと苦しかったけれど、読めてよかった。 とわが閉ざされた部屋から いっぽ、にほ、踏み出したから出会えた世界や、知れたこと。世界に怖がりすぎず、おっかなびっくりでいいから、1歩目を踏み出してみよう。 とわのお庭もそうだし、マリさんのピアノの音色や、写真館のおじさん。自分と繋がる要素が多かったのも、感情移入しやすい理由だった気がするな。
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