
まめご
@mmg_86
2026年6月1日
北朝鮮に出勤します
キム・ミンジュ,
岡裕美
読み終わった
借りてきた
かつて、南北融和の太陽政策の一環として稼働していた開城工業団地。
そこで働いていた韓国人女性による、1年間の出来事を綴ったエッセイ。
開城工業団地の存在や最終的に連絡事務所が北朝鮮によって爆破されたことは、当時ニュースで見聞きしていたものの、詳しいことはこの本で初めて知った。
ただここに綴られているのは政治的ないきさつではなく、あくまで1人の働き手の女性が経験し、感じたことだ。
あまりにも異なる常識に思い悩み、またそれを超えて気持ちを通わせることができた喜び、新しい考え方を獲得していく様は、読んでいてただただ面白い。
だからこそ、北の核実験に端を発した突然の操業停止という結末、共に働いた人たちとは二国間の関係から恐らくもう会えないであろうことにはやるせなさを感じる。
また、徹底的に管理教育がなされ常に監視されている北の人たちの考え方や行動原理は、私にもなかなかショッキングなものだった。
いつか北朝鮮も国の体制を一新する日が来るかもしれないけれど、その時にどうすればこの人たちが変化を受け入れ穏やかに暮らしていけるのだろう、と考えるとため息が出る。
著者と共に働いていた北の人たちが何の心配もなく素直に再会を喜び合え、何の気兼ねもせず好きなように会話を楽しめる未来を願わずにはいられない。







