
JUNYA WARASHINA
@junya-warashina
2026年6月2日

秋 (新潮クレスト・ブックス)
アリ・スミス,
木原善彦
読み終わった
アリ・スミスの『秋』の世界は、個人と社会の境界面に生まれるアンビエンスを書いている。
2010年代のイギリスに漂っていた、説明しがたい空気そのものを小説へ変換したような作品。老いも死も、恋愛も記憶も、歴史も政治も、すべてが季節のように作品へ滲み出している。
個人と社会
生者と死者
現在と過去
現実と芸術
彼女はそのどちらか一方へ向かうのではなく、その接触面にとどまり続ける。
『秋』とは、変わり続ける世界の境界に生じる揺らぎや気配を、「秋」という季節の名で留めた物語。

