natsu
@rgls_dbh10
2026年6月2日
さらさら流る
柚木麻子
読み終わった
主人公の、盗撮をばら撒かれるという困難から立ちあがろうとする姿に、胸がヒリヒリとして、どうか理解しようと寄り添ってくれる人が現れてほしいと思いながら読んだ。
ところがその一方で、生活や環境が主人公の女性と元彼に与えた影響や違いに、ざらざらと引っかかるものも感じた。元彼の卑劣な行いは許されるものではなく、ちらつく彼のバックグラウンドは理由にはならない。ならないのだけれど、主人公の彼女を取り巻く環境がどうしようもなく素晴らしく、「これだけ恵まれてるから立ち直れたのだな。ではそこまでの環境がない人はどうすれば?」と、なにか最後までもやついてしまった。
作中で描かれる通り、恵まれた環境を味方にして、困難に立ち向かうことは何ら悪ではない。だからこのざらつきは、自身の器量の狭さと捉えよう。
そして、同じような困難に立ち向かう人を、自分は理解しようとする人間でありたいと願う。

