
香夜
@kayoino
2026年6月3日
BUTTER
柚木麻子
読み終わった
カジマナを中心に周る話でありながら、正直な気持ちに蓋をして死んだように暮らしていた主人公とその周りが生々しく、怪我をしてかさぶたを作りながら息を吹き返そうと模索する作品。
仕事に全振りして家庭を顧みなかった壮年期男性たちが、ケアしてくれていた家族にいざ捨てられると、自堕落になっていく姿。まさに朝井リョウのインザメガチャーチにも近い描写がある。
「こんなに惨めな自分の姿をよく目に焼き付けておけ、お前達のせいだからな──。」と言わんばかりに、「口に出して救いを求めることはなく、誰かが手を差し出すまで騒ぎに騒ぐ。てこでも暮らしを変えない頑なさ。」
一人前の大人が、一人の食生活を自力で改善しようと思わない男性に対する、女性視点の描写にハッとした。
料理の描写がお腹を空かせるけど、ちょっと後半は長くてくどくて飽きてしまった。
