BUTTER
838件の記録
傘ちゃん@doolla2025年11月27日読み終わったけっこう分厚いがすらすら読める 読了後は最後の一滴まで飲み尽くした、と言った感じ 魔性の女(?)に飲み込まれてゆく人々の背景を追いかけてゆくうち、じつは主人公自体が煮込まれ舐られていた事に気づく。が、彼女の内側から見た景色には、真摯があり、情熱があり、侮蔑や、無知があった、その魅力にますます主人公は取り込まれてしまう。


ぽょ@myokapo2025年11月18日読み終わった『毒婦。 木嶋佳苗100日裁判傍聴記 』 北原みのり とセットで読了 『これはあくまでフィクションだから』という建前に隠れて一連のストーリーを味わうことに対して、うっすらとした居心地の悪さが ずっと

ほんね。@Honne_03302025年11月14日読み終わった読むだけでも高カロリーを摂取している気分になるほど濃密。1週間ほどかけてちまちまと読了。 2018年頃から既に最低でも4回は読んでいるはずなのに、ずっと新鮮な気持ちで味わっている。 グルメ小説としての料理描写は本当に濃厚で。 柚木さんの食の描写はどこか官能的だと思う。 ただ、今までは食の描写が印象的だったけれど、今回改めて再読したら、今までとは違う観点から読むことができたように思う。すなわち、セルフケアやジェンダーロールからの脱却について。シスターフッドもかな? 何事も"適量"が大事。自分にとって、人生トータルでの"適量"を見つけること。 好きな本だなーって思う。また時期がきたら読み返そう。



れおぴん@leopin08012025年11月14日読み終わった久しぶりの小説。こんなに続きが読みたくて仕方がなかったのはいつ以来だろうか 「BUTTER」のタイトルがすごい 女友だちの友情とは。性格の違いすぎる実妹との関係。 40年来の親友、急に些細なことで気持ちがギクシャクして、少し前に復活したのにまた再びのモヤモヤする寂しさ。 母のフォローに関わる妹との心理的な行き違い この最近のそれらがこの小説のストーリーと絡み合って、上手く言えないけれど自分の気持ちの糸口が掴めるかもしれないと思えてきた



𝘼𝙢𝙗𝙡𝙚☆═━┈┈@hi_im_siw2025年11月13日読み終わった印象に残ったところ↓ 文庫356頁 "どんな境遇であれ、少しでも快適にしようとする女の知恵、自分好みに環境をカスタマイズできる女の逞しさを、保守的な男ほど疎んじるものだ。でも、それこそが彼らが女になによりも求める家事能力の核に他ならない。どうしてその矛盾に気づかないのだろう。家庭的な女でさえあれば、自分たちを凌駕するような能力を持たない、言いなりになりやすい、とどうして決め付けているのだろう。家事ほど、才能とエゴイズムとある種の狂気が必要な分野はないというのに。" 社会や男性から押し付けられた求められる女性像に居続けるカジマナに対して、町田が立場や過去、現在の生活環境、価値観が違くても向き合い、カジマナの殻を破ったとき「女性同士の連帯なのでは!?(嬉)」と思いHappyな気持ちで数頁めくったら、殻を破った(と思った)カジマナは引き返し元の場所に戻ったときに椅子から転げ落ちるくらいの衝撃だった。 めちゃくちゃ面白かった。Butterがイギリスで賞を受賞しめちゃ盛り上がっているのを著者の柚木麻子のインスタで見ていたんだけど、イギリスでは自分は池井戸潤並みの人気、日本ではそうはならないと投稿されていて、あ〜ね……って少し納得しちゃった。

sae@sae2025年11月10日読み終わった面白い。続きが気になって早く読みたいんだけど、読むのに体力が必要で、数日かけて読んだ。女性としての幸せ、仕事、容姿体型、パートナーとの関係など全てぶち込んで、上手くいくものもあればままならないものもある。大切にしたい作品になった。



もぽりたん@recordumdum2025年11月10日読み終わったバター醤油ご飯が食べたくなる本って話を聞いてなんだそれは…って読み始めたけど、続きが気になってするすると読み終えた。最後の最後まで気が抜けなかった。バター醤油ご飯は読書初日にまんまと食べてしまった。悔しい。



inabolon@inabolon2025年11月10日読み始めた文字数多そうな予感。 頑張れ自分。 と、思い読み始めたら、アイキャントストッパブル小説やないかーい。里佳がいい。ほんで、^_^カジマナがどんどん上司に見えてきてツボった。バターたっぷりの料理の描写や、表現法が新鮮だった。実事件知らんくとも、めちゃくちゃハマる。読了するや否や珍しく再読し、登場人物の登場シーンを再確認。里佳と怜子のGL、里佳と篠井の関係も読みどころか。 映画化されるのだろうか。勝手にキャスティングしてみる。 カジマナ 里佳 怜子 篠井 亮太 誠 里佳の母 里佳の父 編集長
ミステリ好きなビビ@vivi482025年11月9日読み終わった高級バターが食べたくなる。 「食べたい時に食べたいものを食べる」 カジマナ実践中。 交際相手が変わってもやる事が一緒なら 相手は誰でもいいんじゃないかと、同じことを考えたことがある。結婚や将来を考えている自分に、悩みながら生きる登場人物達が刺さった。


Tetsu@tetsu-92025年11月5日読み終わったバターを食材としてだけではなく、物語のエッセンとして加える柚木麻子の腕が良いと思った。特に女性連帯への視座が良かったと思う。現代社会では、女性同士を対立させる構図が見られるが、その問題への批評性や向き合い方をよく描いていると思う。「適量」が難しい世の中で、出会えて良かった本。






LUCiA@gogo2025年11月5日読み終わったやっと読んだ。読み始めたらすぐに読んでしまった。胸やけがしそうなほどバター、バター、バター。ベタベタした指先や唇の印象が頭からさ離れない。 いやー、こんなお話だったとは。私は推理小説が結構好きなのだけど、推理小説の体でもあるし、料理小説(?)でもあるこの本。2本の柱の組み合わせがすごい。料理だけを全面に押し出した物語であれば、手を出さなかった。私は話の最初期の理佳のように、食べ物はコンビニやスーパーのお惣菜ばかり。 なのにこの本は最後まで読み切って、大いに料理に目覚め…なかった。ただ、これならマネできそうなご飯にバターは、もちろんドッグイヤーだ。 犯罪推理の種明かしは置いといて、どんどん料理小説へと変化しているストーリーに友情も絡めて、とても読み応えのある小説だった。

やち@yaccccchy122025年11月3日読み終わった初版単行本で読んだはずだけど久しぶりに読み直した。性描写より食描写の方がねちっこくていやぁな感じがするのは、狙いなのか私の受け取り方なのか。まあどちらにせよ「うえ…」ってなる不気味さ。


- barna-etsu@barba-etsu2025年11月2日読み終わったサスペンスにお腹の減る要素が満載になったトーンの不思議な小説。自分としては、主人公が入れ込んでいく被疑者のサイコパス的な部分にどんどん引き込まれていきたいなとおもうのだけれど、ご飯に関する記述が丁寧すぎて、そこまでサスペンス感が無く、なんかどこを心の拠り所にすれば良いのかわからなかった小説だった。 でも、主人公が被疑者と対峙する中で美味しい食べ物に触れ、世界を広げていく様は私自身が最近ワイン教室に通い始めた経験と重なるところがあり、仕事一辺倒だったワークスタイルから一つ自分をケアするための処世術を身につけられたところに最後は安心感を得られたということも救いになっています



- ホタテ@honwoyomuhotate2025年11月1日読み終わった途中までは淡々と読み進めていたのだけど、連続殺人の容疑で控訴審を待つ梶井真奈子に面会が叶ってからの記者町田里佳の変化に目が離せなくなって、夢中でページをめくり続けた。 無意識に内在化してるジェンダーロール、自分の中にも他者の中にもそれを感じてしまうともうその違和感からは目を背けられなくなる。 意識しないようにすればするほど、ますます実感する。 カジマナの現実ではなく妄想を生きる姿は、今のSNS時代はよく見かけるようになった病理だと思う。 カジマナと出会ったことにより、里香と親友の玲子が自分自身の問題を解決しながら、逞しく生きていく姿に励まされつつも、主観の世界から抜け出せないカジマナの悲しさに、自分に重ねる人は多いんだろうなと思う。 男性たちにとって、生きた女は必要なく、生を感じさせる女は必要とされてないというのは今を生きる女性全てに、少なからず心当たりのある共感なんじゃないだろうか。 作品に出てくる食べ物の描写が素晴らしくてツバを飲み込みながら最後まで読み切った。 美味しいものだけ食べて、好きなことをして自分を喜ばせること、それがカジマナの場合と里佳の場合で違う結果を生んでいくことも、示唆が深く、寛容さを失うことの怖さも感じた。 怖い殺人犯というよりは、現代社会でよくみかける不寛容で、現実に向き合えない弱さをもつ、どこにでもいる女性というように描いたのは、柚木さんが常日頃からもつ人間への観察力の素晴らしさだし、誰もが陥る怖さでもあるなと思った。


坊@Bou_Books2025年10月30日読み終わった2017年出版されたもので、文庫化は2020年だと読んでいる途中で知ったが、8年経っても「女」であるが故めんどくさいこと、自分を含めた世間の目は変わっていない、それどころか悪化しているとひしひしと感じた。流行りの服やコスメに身を包む人を馬鹿にする自分、専業主婦を羨みながら妬む自分、色んな習い事がある中で料理教室に行っている人間に嫌悪感がある自分、プラスサイズモデルに痩せればいいのにと思ってしまう自分。女なのに女を敵視する自分がまさにカジマナであり読んでいて苦しかった。 そして離婚した父との関係など主人公のベースにあるもの、見るもの感じるものが自分の幼少期からの今までの経験や感情とぴったりと合わさりフラッシュバックのような体験で最後の方は数ページずつでしか読み進められなかった。 最後主人公は自分に課していたものを手放していき人と繋がりを持ちながら生活していったが、自分もそうなることができるだろうか。 この最後のパートはやはり物語であることに引き戻されるというか非現実的な着地(ある意味想像のできる綺麗な着地)であって少し残念だったかな。




r@teihakutou2025年10月27日読み終わった読んでいる間、確実にいつもより食欲が増してたと思う。食べ物の描写がたまらない。 終盤は、ちょうど昨日友人たちと話して考えていたことと驚くくらいリンクしていて、いい時に読んだと思った。 自宅に人を招いてビストロみたいな料理を振る舞う友だちがいて、そういうことができるのっていいな、と思ったばかりだったし、 「わたしがおいしく料理を作れるのはレシピ通りにやってるからなので、レシピを調べずにその日あるもので自分で考えて作れるくらいの領域に早く行きたい」という願望も口にしたところだった。 何より、昨日はレンタルスペースに友人7人で集まって、たこ焼きとチーズフォンデュを囲むという楽しい会で、そうやって集まれる人たちがいるのは本当にありがたくて嬉しいことだと思ったのでした。 料理やレシピを通じた人との繋がりを示して終わる落ち着いたラストが心地よかった。









RB@mofumofu_rb2025年10月26日読み終わった主人公が徐々にカジマナに絡め取られていく様がヒヤヒヤした。 こうあるべきとか、こうでなくてはならないという考えは息苦しく思考を狭めてしまう。何事も軽やかに適度、適温、適量で生きていたいものだ。 一体感@東銀座



r@teihakutou2025年10月22日読んでるp.224まで。篠井さんの家でカトルカールを作るくだり以降の、自分のために/他人のために料理を作るということ、料理と愛情の関係の核心にグッと迫るところ、すごい… 父のことを考えたし、母はどんな思いでずっと家族のために料理を作ってくれていたのだろうと思った。そして、わたしが今経験している、自分ひとりのためにひとりでキッチンに立つ時間は(少なくともわたしにとっては)人生に必要な時間だという思いを強くした。人生まだまだ修行ですわ… 「ちゃんと暮らしてくれないのって、暴力だと思うんですよね」「自分を粗末にすることは、誰かに怒りをぶつけていることだと思うから」 「身近に大切に思ってくれる人がいないから、自分を労らないなんて、やっぱり誰かへの暴力」






- 🌦️@restgoogoo2025年10月22日読み終わったついに読み終わった…感想はのちに追記… 今日(というか昨日)は仕事のストレス&もろもろの理由でうつっぽくなり泣きながら帰宅、用事先でも泣いちゃって迷惑かけた日だったけど本に救われた 生きねば



r@teihakutou2025年10月19日読み始めた@ 本の読める店fuzkue初台席に着いて本を開き、100ページくらいダーッと読んだ。どんどん読みたくなる。 「どんな女だって自分を許していいし、大切にされることを要求して構わないはずなのに、たったそれだけのことが、本当に難しい世の中だ。[…]皆、何かに強く怯え、ストイックに我慢し、異常なほど謙虚で、必死に自分を守ろうとしている。」







ゆに@sunflower_yuni2025年10月19日買った読み終わった主人公の里佳がどういう結末を迎えるか、ドキドキしながら読んだ。これで話が収まるかと思ったら、どんでん返しのような展開になって、最後の方は家事をほったらかしてまで読んでしまった。物語が幾重にも重なっていて、BUTTERが文字通りキーポイントになっていて、読み応えがあった。途中、本を閉じて唸ってしまうような表現も数多くあり、じっくり物語を味わえた。今年読んだ本の中で1、2を争うほど面白かった。

川端 彩香@ayaka_kawabata2025年10月18日読み終わった読書日記元積読10月入って他の本と併読しながらチマチマと読み進めて、やっと読了。 最近(というかだいたい)サクッと読めるのを読むことが多いから、600ページ越えは久々&毎回気合い入れてから読んでいた(笑)でも16章あって、どの章もだいたい30ページ前後やったから区切って読みやすかった🙆🏻♀️ カジマナにどんどん染まってしまう主人公、それを助けようとするけど道連れのように染まりかけてしまう周りの人。ストーリーの起伏がめちゃくちゃ多くて、こんなに長い物語(私にとっては)やのに飽きることなく読み切れて満足度高め👏🏻 最後は、個人的には綺麗に終わったなと思いました。もっとドロっとした気持ち悪い終わり方になるのかしら、と勝手に思っていたから(笑) でも、カジマナとそのお連れさんの末路どうなったんやろ、っていうのは読み終わった今でも気になっている(笑) 日本のルッキズム問題は根深いねぇ。

ちゃーりー@charlies_books2025年10月15日読み終わった「そうやって、自分が考えた名もなきものが、色や形を変えながら、世界に波紋のように広がっていけばいい。スープに加えた最後の一滴の隠し味のように。そんな連鎖を心のどこかでかすかに感じながら、生きていきたいと思った。」 この3文を自分の身体に、心に取り込めたことが純に嬉しい。

中原メロス@56565656t2025年10月15日読み終わった英国版とのリバーシブルカバーに惹かれての購入。 カジマナは自分には理解できないタイプの人間かと思っていたけど、何故か惹かれてしまう部分もあって怖かった。やっぱり変わった考えを持ってる人って、人を惹き付ける力があるよなー。 ストーリー展開には正直胃もたれしたけど、食欲はわきました。 家にバターがなくて仕方なくマーガリン醤油ご飯を作ってみたけど味はイマイチだったしカジマナに軽蔑されそうなので、近々バターを買いに行きたいと思います。


こなもの🍞@jamsandcookies2025年10月14日読み終わったぴったり12時間で読了!いや〜〜おもしろかった〜〜!!600ページにわたる長編小説を1日で読み切るなんて、中学生ぶりなのでは……自分にその体力があったのも、夢中になれたのも嬉しかった。エシレバターのバター醤油ご飯と、ウエストのバタークリームケーキが食べたい。



Readingdiary@readingdiary2025年10月13日読み終わった自分を必要としてくれる男性さえいれば生きていける、という生き方の裏で、心が通じ合う女性の友人が欲しいという、カジマナの人間関係における不器用さは、男・女の観点に限らなければ、みんな持ってる不器用さなのかなと思った。 「この社会は女性にたやすく合格点を与えたりはしない。どんなに怖くても不安でも、誰かから笑われるのではと何度も後ろを振り返っても、自分で自分を認めるしかないのだ。」 良い文章 読み返したい度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎


おみ@__and_3__2025年10月13日読み終わったかつて読んだあらすじに惹かれたわりにはなかなか進まなくてようやく。父と娘との関係についてつい考えてしまって、それがいまの自分の異性との関係構築の軸になってるなって思ったらすこしこわくなった。自分の行動で間接的にでも他人の死を招いていたら、罪の意識はどれくらいになるんだろう。自分もどこかで梶井のような一面があるんじゃないかって。 食べたいものを自分で作れることと自分の適量を知るということは大切なこと。 「どんな女だって自分を許していいし、大切にされることを要求して構わないはずなのに、たったそれだけのことが、本当に難しい世の中だ。」




mimitome@mimitome2025年10月12日読み終わった最近の作家さんを読もうシリーズ。 傑作だと思う。結末が読めないし、登場人物の描かれ方も興味深い。一部の構成は羊達の沈黙を思い出す。何より感心したのは、心情や情景描写を楽しめる文章の旨さがある。ありありと想像もできるので物語に没入するきっかけとなる。またご飯の描写も実に旨みがあってお腹が空いてしまう。あといやらしいとこあってドキッとする。食欲と性欲が混ざって襲ってくる。力のある作家さんだと思う。他の作品も読みたい。


ぴぐ@pgmn2025年10月12日読み終わった今週いっぱいかけて、夢中になりながら読んだ。料理の味付け用にバターをじっくり溶かすつもりでも、実際はすぐに溶けて素材に絡み、目に見えなくなるのと似た感覚。今自分が持っているいくつかの悩みの要素が、随所に浸みている本だった。 自分は悩みや相談を人に打ち明けることが不得手で、それがコンプレックスでもあり、乗り越えることから逃げている節が結構ある。頼りすぎずに頼る術を持てる人になりたい。






こなもの🍞@jamsandcookies2025年10月12日買った瀬戸芸でエトセトラブックスのI read feminist booksトートを持ち歩いていたら、フランス人ぽいおばあちゃんに話しかけられて、「この本がすごく良かったからぜひ読んでほしい」と柚木麻子のButterを勧められた 異国の旅行先でわざわざ遠くに座っている外国人の若者に話しかけに行くくらいだからよっぽど読んでほしかったのかなと思い、こういうのもご縁だよね〜と思い帰りに買った🧈




- 🌦️@restgoogoo2025年10月10日読んでるおもしろくて毎日読んでる もうちょっと若いときに読んでいたらまた気持ちが不安定なほうに揺らいでいた気がする(意外と文庫本は令和2年に発刊と思ったより最近) ほわ〜心に留めておきたいな〜ってなったところに付箋貼ってる いま半分ちょっと過ぎたところで、「れ、伶子〜!!伶子〜!?」になってる

KahoM@kahomgmgm2025年10月9日読み終わったロンドンの地下鉄で笑っちゃうくらいみんな読んでいてとても気になっていた。読んでみて、こりゃ人気が出るわけだと納得。世の男性の視点を全肯定して自分のものにした人が、現代女性に斬りかかる。カジマナの自信満々な論調に、あれそうかもと揺さぶられてしまう。様々な女性が人生の軌跡を通して辿り着いた別々の女性性、女性として現代社会を生き抜く方法はこうも違うのかと。



natsuki@naaaa_3132025年10月7日読み終わった借りてきた@ 自宅久々に長編小説を読み切った。 のめり込んで自分も周りも崩れていくのはどんな感じなのだろう。周りを見えずに突き進み破滅する。 バター醤油ご飯を最近は食べなくなったけれど高級バターを買って食べてみたいと思った。
- たろう@kotarou2025年10月7日読み終わったはぁ面白かったぁ。表紙の溶けるような黄色い女性がバターをうっとり見つめている様子がこの本の全てを表している気がする。ご飯の描写がとても美味しそうで、作者の人は食べ物がとっても好きなんだろうと思った。



むべなるかな@mascarpone56562025年10月7日買った読み終わった@ 電車『ババヤガの夜』と同じタイミングで買った。しばらく放置してたけど読み始めたらこちらも一瞬だった。またも強いというか強かというか、へこたれねー女ばっか出てきて嬉しい。本棚に女女の物語増えてきたな? 暴力的なまでのバターの描写には正直に涎が出るし、食や料理という行為を取り巻く様々な欲求や力学、新潟の乳牛と雪と東京の光と生温かさの対比、命を繋ぐラーメンとホットケーキ、全部ぐるぐると回転しながら進んでいく感じ。 物語の軸となる事件の真相はわからないままだけど、登場人物たちの関係性が変化しつつあって、ほっとしながら読了。久々に長編小説を読んだな。また読み返したい。







- カズ@Kaz-culture2025年10月4日読み終わった10/5 読破。 一言感想: バターのように濃く、どこまでも話の内容が深く浸透していく。 初めは色仕掛けによる梶井真奈子と雑誌記者である主人公の里香の対立を描くミステリーかと思ったが、全くそんなことはなかった。 グルメの舌を持つ梶井を取材していくうちに、どんどん彼女の過去やそれを取り巻く人たちの人生をも巻き込んでいき、、、 いつしか目を向ける先は梶井ではなく、それぞれ登場人物の内面や人生観を見つめ直すきっかけへと繋がっていく。 この感じで終わるかなーという期待をどんどん裏切り、まだまだ続く急展開に熱中しました。 あえて残りページが見えにくいKindleで読んだからかも? なんといっても作者の料理表現が非常に秀悦で、まるで目の前で調理が行われているかのような文章表現が非常に印象的でした。 自分のために生きる(料理する)。 誰かの“ため”ではなく、誰かの幸せに“繋がる“ことが大切。 それが最終的なこの本のメッセージなのかなと思いました。

- つちのこ@mt_42025年10月1日読み終わった普段より良いバターを買ってみた。 バター醤油ごはん、サッポロ一番塩ラーメンのバターマシマシ、たらこバターのパスタを作った。カジマナのように輝く肌も髪も手に入らず、ただただ吹き出物ができた。


doji@doji_asgp2025年9月30日読み終わったカポーティが『冷血』を書いて精神のバランスを崩してしまったように、ありえたかもしれない可能性をめぐって作家と囚人がこころを通わすものがたりがほんとうに好きだなあと、噛み締めるように読んだ。『冷血』とは異なるジェンダーを中心に描いていることで独自の重層的な厚みがうまれている。憧れや不憫さ、敵対心と憐憫、それらをひっくるめて愛と呼べるような、渦を巻く感情のなかで、だれひとり登場人物はかつてのじぶんではいられなくなる。読み終わったあとに、ここまで来たんだなと、感じてしまうほど。 たぶん、ラストの七面鳥を焼くシーンは、構図だけ用意してあっさりと描写するだけで終わらせてしまう作家もいるような気がする。それをちゃんと三日かけてじっくりとつくる過程を描くところに、料理をすることへの距離感につねに向き合わされてきた女性たちのものがたりの必然的なラストとしての重みがあった。ぼくは男性として生まれたけれど、主人公が「ひとり」でいることを受け入れながら友人たちを招き入れる人生を選ぶことに、なんだか憧れのようなこころの震えがあった。




本運んでいるだけ@yuriakaneda2025年9月29日読み終わった大阪、宮崎と友人の結婚式への出席と、出張のお供に。ふと話題になっていたこの本を提げて、読みはじめたら、バターが食べたくなりすぎて、いやというかいままで思っていたようなことが描かれすぎてきて、読んで読んで読んだ。友人の結婚式に出席するために前入りした宿で、夜中の3時くらいまで読み耽る。ああ、ありがたいな。小説というのはこういう希望を描くためにあるのか。夢中で読んで、途中でエシレバターとカルピスバターの食べ比べなんかもしちゃったりして。わたしも、わたしの周りの人にチキンをふるまって、一緒に食べたい。マンションを買えるくらいのお金はないけれど、それでも大切な人が逃げてきたら一緒にいられるような場所を持っていたい。



はる@haru_reads2025年9月29日読み終わったジェンダー平等、ルッキズム… そういったワードが沸々と浮かんできました。 内容も食の描写もとても濃厚。 読書の秋、食欲の秋にとてもぴったりな一冊でした 今日は炊きたての白米でバター醤油ご飯を食べようと思います🧈🍚

だっしー@chik_4482025年9月28日読み終わった人とのつながりをどう築くのか、その難しさを考えさせられた。 マウントをとるでも卑下するでもなく、不必要に遠慮するでもなく自分を飾るでもなく…… 登場人物たちの関係は、読んでいてひりひりぞわぞわする。

asama2580@asama25802025年9月28日読み終わった確かに「BUTTER」。 ずーっと不穏な空気感漂い続ける感じで変な気分だった。けど癖になるというかスッキリさせたいって感情が正しいような。 読み終えてみて、3章目くらいまでは食欲湧いてた自分は何やったんや。
神尾セイ@seikamio2025年9月27日読んでるブックカルテで選書してもらった本その2 登場人物がリアルに周りにいる人たちすぎて没入できない 元ネタになった事件があった当時は高校生だったということもあり、テーマに全く共感できないし、書かれている内容も自分にとっての現実でしかないのであまり驚きはなかった。

よしの@9dkharuka2025年9月27日読み終わったたっぷりのバターを食べて胸焼けするような、自分もカジマナに何か大事な物を差し出しているような感覚になりながら読んだ。 最後には穏やかな光があって、登場人物達が前を向いていることに救われる。読んでよかった。
oto@sakana__books2025年9月23日読み終わったずっと読みたかった話題作をついに🧈 事件の真相を追ってゆくシリアスな内容とは裏腹に、とにかく食の描写が鮮やかで食欲と料理欲をかきたてられた。(実際に手の込んだ料理がしたくなって、夫の誕生日を理由にご馳走を作った。) 主人公と共にカジマナのもつ魅力というか魔力というかにハマってゆき、しっかりと手のひらで転がされてしまった感覚。 人は何のために生きるのか、大きな問いを投げつけそれまでの価値観を揺さぶられる1冊でした。 エシレのバター食べてみたいな〜🧈🤤






- 田圃@tanbo57752025年9月23日読み終わったp87「冷蔵庫を開けると中は清潔に拭き清められ、自分と同じで、あまり食材が入っていなかった。小岩井の瓶入りバターを見つける。開封したばかりらしいそれは蓋を開けるなり、清涼な甘さが漂う。かつて大好きだった祖父が梶井真奈子の被害者に重なる気がして、少し哀しくなった。」描写からいきなり感情感覚になるの上級 p152 「冷たい口調には、どこにも手をかけられそうなくぼみが見当たらない。つるつるした岩に爪を立ててよじ登るように、里佳は必死に食い下がる。」 最後の収束がぼやけた気がした。読み取れてないだけかな。レシピの話。でも長編だからそういうものかな。




mizuki@mizukikometa2025年9月21日読み終わった・読み終わってから「本屋さんのダイアナ」と同じ作家さんだと気づいた。遅。 ・設定やモデルにした事件こそ特殊?だけど、主人公や主人公の周りにいる人々の持つ価値観、生き方、置かれている状況はものすごくリアルで、特に女性にまつわる社会的状況は現実そのもの。 ・カジマナの話に、説得させられそうになりながら、どこかおかしいぞ?という違和感だけを頼りに読み進めた。あっぶねぇぇ ・単なる「犯人なのか?」という話かと思ったらあの話にもこの話にも、触れながらぐるぐる回る。すごい読書体験だったな〜〜〜
りな@ainnaquartz2025年9月19日読み終わった読み終わるのが寂しいぐらい、充実した「冒険」であって「旅」を感じた作品ですね。RPGみたいなテンポの作品。 読み始めは、高瀬隼子さんの「おいしいごはんが食べられますように」に通じるものがあるよな?って思っていました。(食を通しての人間関係の骨組みとか。食の描写は正反対ですが…) おいしいごはん〜で読了後の消化不良を起こした際にこの作品読むと少しは解消されるかも? ご飯の描写がほっこりするやルッキズム・ミソジニーに焦点あてるだけじゃもったいない。 今年読んでよかった作品のベスト入り🧈 暫くはYoutubeで国内外のレビュー動画をみて悶えていようかと思います←







岡本悠@oka_tfc82025年9月17日料理の描写があんまりイメージできず、ところどころストップしてしまったが、読み終わりました。 梶井にのめり込んでいく姿は理解できるような気もするけど、あんまり感情移入できなかった。 好きなものに新しく気付いていくのも人生の醍醐味やし、少しでも自分の胸が高鳴ったものには周りの目を気にせずまずはやってみたいと思った。
mitca@mitca2025年9月16日読み終わった文庫版の特装カバー(裏が英語圏バージョン)がかわいくて。 主人公のありきたりさが自分と似ていて、対比されるカジマナと友人伶子のぶっとび具合に度肝を抜かれる。美味しい食べもののように、あらゆる物事を吟味していく感覚を知った


ペグ@chiaki11282025年9月15日読み終わったこの物語の中心にいる3人の女がとにかく強い。それぞれ問題を抱えながらも立ち止まらず攻めてる。攻めまくってる。彼女たちを表すのに必要なタイトルはBUTTER以外ないと思う。濃いもんなバター。彼女たちと比べたら自分なんかマーガリンでさえない。料理上手で丁寧な暮らししてます!な伶子が一番ヤバいのも面白かった。


くん@kun2025年9月15日買った読み終わった実際にあった事件を翻案にした作品。 出版から時間が経っていたけれど、海外で様々な賞を取り、話題が再燃していたので読んでみた。 読んでみたら面白くて、読み終わるのがもったいなくてなかなか読み終えることができなかった。 フェミニストとマーガリンを嫌悪するカジマナこと梶井真奈子に翻弄される週刊誌記者の町田里佳。 次第にカジマナを友達のように感じ始める里佳と、見た目も中身も変化する彼女に周囲の人間も翻弄され、巻き込まれていく。 作品内では、登場する人物たちの外見が細かく表現される。 梶井に翻弄され変化していく過程すらも細かく正確に表現される。 それは、すべての中心にいる梶井真奈子の外見も。巨峰のようだと度々表現される目、しみのないもちもちと内側から輝く白い肌、ぷっくりとした濃いピンクのおちょぼ口、つやつやと光る髪。 「ちびくろ・さんぼ」の虎のように、梶井を中心に、事件に関わる人々はぐるぐると回転するように翻弄されていく。虎がバターになってしまうように、彼らの結末がどうなっていくのか最後まで気になって目が離せなかった。 里佳と里佳に関わる人たちの結末は、梶井が求めても手に入れられないものだったのかな、と感じた。 変化していく外見と、それに対して変化していく人々の態度なども、この作品を通して描かれているテーマでもあったのかもしれない。 もう一つの大きなテーマが食べ物。 バターを食べる時、落ちる感じがするという梶井真奈子。 「そう。ふわりと、舞い上がるのではなく、落ちる。エレベーターですっと一階下に落ちる感じ。舌先から身体が深く沈んでいくの」 バターたっぷりのこってりとした食べ物が梶井から紹介されていく。 梶井から教えられた食べ物を食べる里佳の美味しく味わう描写に、食欲が刺激されてしまった。 バター醤油ご飯、たらこパスタ、ウエストのバタークリームのクリスマスケーキ、ガーリックバターライス、塩バターラーメン…。 バター醤油ご飯と塩バターラーメンは我慢できずに食べてしまった。






ユメ@yumeticmode2025年9月9日読み終わった心に残る一節感想序盤に出てくる「どんな女だって自分を許していいし、大切にされることを要求して構わないはずなのに、たったそれだけのことが、本当に難しい世の中だ」という一文に深々と頷く。例えば本書において、主人公の里佳は取材のために食事を重ねることで体重が増加するのだが、体型の変化を恋人や同僚にだらしないと否定される(「男のデブと女のデブは違うでしょ?」という直球の差別発言すらされる)。健康に問題がなければ体型なんて極めてプライベートなことであるはずなのに、この社会におけるルッキズムは年々加速しているように思われ、時折怖くなる。 また、男性は自分で自分のケアをすることが少ないという文脈における「ちゃんと暮らしてくれないのって、暴力だと思うんですよね」という台詞も印象深い(男性にとって、自身のケアをすることは「男らしくない」という目で見られるのかもしれず、女性とはまた違った生きづらさがありそうだとも考えさせられた。とはいえ、ケアをしないか女性に押し付けるかの二極化しているのは問題だと思う)。 その台詞に対するひとつの答えのようにも思われたのが、「ロックだよね、掃除とか料理ってさ。愛情や優しさじゃなくて、一番必要なのは、パワーっていうかさ……。なまくらな日常にのみこまれないような、闘志っていうかさ……」という里佳の言葉だ。この生きづらい世の中に抗ってゆくいちばんの手段は、私たちひとりひとりが自分を大切にしてゆくことなのかもしれない、そう思わされた。









好好@tsuntsundoku2025年9月7日読み終わった「現代の日本女性が心の底から異性に愛されるには『死体になる』のがいいのかもしれない (388頁)」 「ロックだよね、掃除とか料理ってさ。愛情や優しさじゃなくて、一番必要なのは、パワーっていうかさ…。なまくらな日常にのみこまれないような、闘志っていうかさ…。(462頁)」

Mai@maih1072025年9月4日買った読み終わった@ 丸善 丸の内本店女の濃度が濃い。全体的にじゅくじゅくしている感じ。 カジマナ以外の登場人物達も全体的に上位意識が高い。 バター筆頭に食べたいものが沢山出てくる…
Ryota.T@ausryota2025年9月2日読み終わった展開が面白くて徹夜で読もうとしたが、圧巻のボリュームで読みきれず、2日かけて読んだ。社会批評の鍋のようで、多くの具材をまだ消化できないでいる。 家族は円満であるべき。女は男を支えてケアするべき。誰もが一人で自立してやっていくべき。娘は父の期待に応えるべき。女は痩せた身体を保つべき。俺たちは、いつまでこのような「べき」に従い続けるんだろう。 公の秩序を保つため?各人が義務を果たすため?毒のある「べき」からは手を洗いながら、同時に、自分とは違うこだわりがあり、一瞬一瞬変わっていく、手のつけられない他者とともに生きていく方法を探したいと思った。 * 男として生まれて、性自認も男で、異性愛者の立場で、高校のときから変わらず痩身でいる私がこれを読むことはすこし変わった体験だった。 時折俺は、性欲でひとを見てしまうことがある。性愛がその人への愛を凌駕してしまうことがある。 けれども、その人を見ようとしなくなると、関係はすぐに歪んでしまう。その人がのびのび変わっていくことを求めるような動的な関係を求めるのではなくて、変わらないでいて欲しい、自分の言うことを聞いて欲しい、こだわりや自己主張は控えて欲しい、と思ってしまう。このような時、自分がその人を人間として見ていなくてぞっとする。静的な関係を求め始めたら赤信号だと思う。 社会に潜む毒のある義務はすべて、人間を、もしくは関係を静的なものへと固定しようとするエゴでできている。そのエゴは俺のなかにもある。村上春樹作品が醸し出すような男性性は俺ももっている。 * エゴと縁を切るには、自分を正しく満たす必要がある。仕事で自分の能力を発揮する。深夜にバター醤油ご飯を食べる。好きなひとの肌を求めてベッドに誘う。友達と対等に悩みを分かち合う。 ここには原初的な喜びだけがあり、毒のある「べき」も勝ち負けを決める競争もない。人間関係を我が物とするような邪念もここにはない。 すぐにはそれらが叶わなくても、自分がこれが最善と思ったことを諦めまいと意志するとき、自分を正しく愛することができる。自分を正しく愛するために必要なのは、容姿でもお金でもステータスでもない。 * ひとは原初的な喜びを味わうことでしか、自分の幸福の適量を見つけられない。俺は哲学とバレーと好きなひとさえいれば、幸せだとわかりつつある。 他者もまた、自分の幸福の適量を探している。他者に敬意を払うというのは、他者が原初的な喜びを得ようとすることを、自分と同じ強度で認めること。 他者は、自分の思い通りには動かない。付き合ったとしても、結婚したとしても、お互いが変わっていくなかで交わり続けることを願うくらいしか、できないんだろうな。 それをすこしさみしい気もするけど、そうやってひとを曖昧に好きでいたい。それに、二人でいれば「見えないものが見えるようになる」関係、互いを失いたくないと思う関係は素敵だなと思った。性愛なしでも隣に入れるのは息がしやすい。美しいシスターフッドを見させてもらった。








HibiwaretaKumo@HibiwaretaKumo2025年9月2日読み終わった読んだ。二日間かけて少しずつ。 ぐんぐん読み進めるなかで、お腹が空くこともあったり。自分とも重なるような、身近なつらさを思い出す描写にきゅーっとなったり。 そして、不安になったり。
Michika@0610shun2025年9月2日読み終わった求められるものより、 自分が欲しいもの。 他人に認められるかどうかより、 自分で自分を認めてあげられるかどうか。 人はいかに自分の本質を見ずに 世間の価値感に自分を落とし込んで 苦しんでいるのかを考えさせられた。 どんなに美しくなっても、 仕事で地位を手に入れても、 結婚をし子供を産み育てても、 合格点を与えてくれない社会で、 癒えない傷を隠しながら、 色んな方面からの高すぎる期待に応えようとしながら、 みな必死に生きている。 これから先どのようにして 自分を解放して生きていこうかと 思いを巡らせる物語だった。









lemongrab@lemongrab2025年8月29日自分の贅肉が愛おしく思える本だった。 梶井、里佳、伶子の3人だと自分は圧倒的に里佳ににているところが多いと感じた。そしてこれからもそうであり続けたいと思う。
ひつじ@mizubook_6162025年8月24日本を読むために図書館に行き お気に入りのカフェに移動し 本好きさん達に伺いたいのですが、本を持ち歩く時はどうされてますか? 私は心配症なのでブックカバー+ブックポーチです。 ブックポーチ使う方はブックカバーを使わない人が多いんでしょうか?




夕凪ゆうな@yoinjyoujyou2025年8月24日読み終わった@ 自宅読んでいると、とにかくお腹が空く!恋愛に悩んでいる時期に読んだので、主人公と彼氏のやりとりを読むうちに俯瞰的に自分とパートナーの関係を見つめ直すことができた。最後のみんなで食卓を囲むシーンがとても重層的で、印象に残った。


S@YunhO3232025年8月23日読み終わったずっと読みたかったお話をやっと読みました。 女性の生き方やらルッキズム諸々結構内容が濃くて重かったかな… 主役含め梶井に振り回される人々、読者であるわたし自身も振り回された。 振り回されすぎて次々と塗り替えられるというか、塗り足してる感じで胃もたれしていった。 結果、わたしの機嫌はわたしで取れって事だし、見た目とか他者からの目線を必要以上に気にしなくていいよということなのか… 正直、貸出期間が迫ってたのと、わたしがちょうど今コロナ隔離中で頭が冴えてないところでの読書だったので読み込みが少し…ね…。 ただ、食欲が無い間に読んだにも関わらず、バターを久々に食べたいなあ、バター醤油ご飯食べたいなあと食欲をそそられました。

ソーダ水@mm_22025年8月22日読み終わったなにかもかも自力で乗り越えなきゃいけないわけじゃないよ。成長をし続けなきゃいけないわけでもないよ。そんなことより、今日一日中をやり終えることの方がずっと大事。



ばやし@kwhrbys_sk2025年8月19日読み終わった感想価値観もジェンダー観も登場人物たちへの印象も、読み進めていくうちに何度も塗り替えられる。というか上から塗りたくられていく。 濃厚な味わいのする料理描写が文章にはみっちりと詰まっていて、もはや胃もたれしそうなほどだった。バターって罪深い。

k@bookk2025年8月19日私、結婚ってまだよくわからないけれど、浮気とか不倫っていう意味じゃなくて、逃げ場があった方が辛くならないように思うんですよね。 行き詰まった夜に、ふらりと散歩して珈琲を一杯飲めるような場所。 そこに旦那さんがふっと迎えに来てくれたら、十分なんじゃないでしょうか。 家族だからって全部を共有しなきゃいけない必要はないのかもしれないし。
Y_KATSUKI@k2_44162025年8月18日読み終わったこれも未読だったのでこの機会に。 心理戦のフレームが歪んだり変わったりするのがおもしろい。内からは食、外からは男(世間)の視線。 〈 「それでも、どうしても、許せないものが二つだけある。フェミニストとマーガリンです」 「バター醤油ごはんを作りなさい」 〉

雪餅@yuki3daifuku2025年8月18日読み終わったこの小説をどの角度からどう読み解くのがベストなのか今の自分にはまだ分からないけど、じわじわと迫るような熱量(生命力?)を持った作品だなと感じた。 多様性という概念だけが一人歩きをした事で皆生き辛さを感じているような現代社会を生き抜いていくのは、簡単な事では無いな、と思わされる一方で、この作品からは同じくらいそれでも進んで行こうともがく諦めの悪さ(褒めてる)も感じてとても良かった。 読み進める中で自分も梶井に振り回されまくっていたけど、最終的には希望が見える終わり方だったのも良かったポイント。 時間経ったらまた感想も変わりそうだけど。 「この不毛なジャッジメントから自由になるためには、どんなに怖くて不安でも、誰かから笑われるのではないかと何度も後ろを振り返ってしまっても、自分で自分を認めるしかないのだ」



高尾清貴@kiyotakao2025年8月17日読んでる松本行きの電車の中で読んでる。 「友達はいらないの」 梶井は艶のある髪をかすかに振りながら、のんびりと微笑んだ。 「私が欲しいのは崇拝者だけ。友達なんていらないの」
ア@zeight_62025年8月17日読み終わった心の底から出会えてよかったと思う本だった。たとえ10年後のわたしがこの本に対してどうも思わないとして、あるいは深い嫌悪を抱いたとして、今のわたしはこの本に救われた。というよりか、わたしをいつも救ってくれているひとやものの存在をこの本が明らかにしてくれて、わたしの進みたい方向を細くとろけた黄金の道筋として表してくれたのだと思う。わたしがわたしとして、この世界でわたしを認めながら生きることは難しい。それでも、わたしが大切なひとを愛するように、わたしも大切なひとたちから愛されているはず。大切なひとを慈しむように自分のこともきっと愛していくつもりだ。






みやこ@mii_252025年8月16日読み終わったバターが何を指すのか考えた 口当たり(人当たり) 口溶け(人の内面) ふくよかさ(なくても良いけど、あると豊かになるもの) ルッキズムへの決別 酪農家の方(他者)に支えられて存在するもの ・ 料理を通しての自己表現、その料理のレシピは少しずつ変わって継承されていくという記述が自分に刺さった


saeko@saekyh2025年8月16日「どんな女だって自分を許していいし、大切にされることを要求して構わないはずなのに、たったそれだけのことが、本当に難しい世の中だ。」 「なにもかも自力で乗り越えなきゃいけないわけじゃないよ。成長をし続けなきゃいけないわけでもないよ。そんなことより、今日一日をやり終えることの方がずっと大事」 ジェンダー平等を叫んでも、意識せずに過ごそうとしてみても、この社会に分かち難く組み込まれている男女の別。男性だから/女性だからこうしなさい、こうでなければならない、こうすべきだという考え方が、気づかないうちに私たちに浸透し、苦しめている。近年は女性の権利が声高に主張される傾向があるように感じるけれど、この世は男性も女性も地獄なのだ。 こんな世の中を生き抜くために大切なことは、他人に救いを求められること。救いを求めた人の手をとること。結局は人との繋がりが、居場所をつくり、存在を肯定してくれるのだと思った。 登場人物たちが被告人の放言に翻弄され、自分の中の痛みや苦しみと向き合いながら、最後はそばにいる人との絆を慈しみ、尊んでいくラストに心がほの暖かくなる思いがした。これはケアの物語だ。


もりもと@mori_112025年8月15日読み終わったお盆休みに一気読み。最後まで展開に目が離せなくてとても面白かった。(途中怖いけど) ルッキズムなど日々自分も社会に対して違和感を感じる要素が散りばめられていて頭が忙しかった。一度読んだだけだと読めていないこともありそうだけど、私の中では「自分で料理すること」について語られる部分が特に印象に残った。 「料理すること」が即「家庭的」と繋がってしまうことにモヤモヤを感じていたのだけど、登場人物のセリフ 「ロックだよね、掃除とか料理ってさ。愛情や優しさじゃなくて、一番必要なのは、パワーっていうかさ……。なまくらな日常にのみこまれないような、闘志っていうかさ……」(文庫p.462) を読んで、そうそう!と腑に落ちた。




- ソ氏@shh122025年8月14日読みたい買った自分はずっと「食べる行為に興味がない」と思っていて、何でこんなに食べ物の本に惹かれるんだろうと思っていた。 食べることが好きなんだ、カジマナに言われて気付いた。 食に興味のないふりをしてはいけない。 ルッキズムや男尊女卑、オンとオフの自分の在り方、登場人物たちも「こう言う友達、いるいる」みたいな、テーマも設定もすごく身近だった。
sy@yo-mu-sa2025年8月13日読み終わったどこかのSNSで目にして その直後に行った書店で手に取った一冊。 読み出して、なるほど。 通勤中に、夕食の準備の合間に、 もっと…と先を読み進めたくなる。 本自体から バターに加えてバニラエッセンスの甘い香りが 発せられているような 重くて、濃厚な、中毒性のある本。 早く読み切ってしまいたいけど そのバターの香りの濃厚さに お腹いっぱいになって途中休憩してしまう感じ。 早く結末を知りたい。 そんな感覚を覚えて駆け抜けるように読み切った本に、久しぶりに出会ったかも。
ア@zeight_62025年8月12日読み始めたp.114まで読んだ。 女性を取り巻く様々のこと、人生の伴侶とのこと、食のこと、刺さる。ぐうの音も出ない。この調子で読めるかな、読めたらすごく大切な一冊になる。



本が好きな猫@nekomum2025年8月6日読み終わった読書日記最後の章に近づくにつれて、音楽のデクレッシェンドのように激しさがなくなって、静かにしゅんと終わっていった。迫力がありつつ、途中途中で「ふっ」と笑ったりもしたけれど、読了後に感じたのは「やっと終わった」とゆう開放感✨










M.M@cao974402025年8月5日読み終わった殺人容疑で捕まった梶井真奈子。 見た目はまったく美人ではない、むしろふくよか。複数人の男性を虜にし、3人の殺人の容疑にかけられている。彼女は料理、とりわけバターを使った料理が大好き。なぜ彼女は殺人を犯したのか。本当に殺したのか。30代女性記者、里佳が梶井との面会を通して、バターのように甘くじんわり翻弄され、溶かされ、身を破滅しそうになる。 バターのようなこってりした女性とはこうあるべきという世の男性からの視点。 拭いたくても拭えない、中毒性のあるバターのように。 バターは雌牛のミルク。すなわち血液。白いけど赤い。容疑者をつくりあげ、容疑者の血となったバター。想像して、ゾワッとしてしまった。 バターを使った料理もたくさんでてくるけれど、思い出してよだれが出そうになるけれど、しばらくは食べなくていいかな。お腹いっぱい! そんな一冊です。

本が好きな猫@nekomum2025年8月5日まだ読んでる読書日記海外のレビューで「ある部分が不要だと思う」と書かれていた部分が、まさに私が読んでいるところなのかも。少し中だるみのような感じがして、内容が頭にしっかりと入ってこない。でもこのまま、ほっぽるわけにはいかない。今朝、娘のお弁当用のチャーハンをバターで炒めた🧈 味見したらおいしかった。










- おがわ@ogawa30umi732025年8月4日読んでる読み終わった食べ物、特にバターがいかにも美味しそうに書いてあって食べたくもなるのだが、変わっていく主人公の描写と相まって、常に背筋がひんやりと薄寒い。怖い。この後死刑が待っているかのような晩餐。味わうことをせずにはいられないが、味わってしまえば最後、破滅が待っている。確かな確信がそこにあって怖い。



ヒ@HikariKomiyama2025年8月3日買ったのらじお中盤くらいまで怖い、とにかくこわい 梶井はどこでどのように男性を自分をこのように扱うことを覚えたのか… 父親の影響?自分の扱いは友だちとうまくやれなかった自分の経験から? バターのこってりした表現と梶井の人に対するねっとりとした執着がからみあってそれもこわい 女性のグループの中でうまく立ち振る舞いできない感じ、痛いほどわかってつらかった 女性のつらさ男性のかなしみ、柚木麻子は全部みている…という感じがした


本が好きな猫@nekomum2025年7月29日読んでる読書日記ミシュランガイドのような、こってりとした食や日本の文化、犯罪が入り混じった新しいタイプの小説だったのが、イギリスでベストセラーになった理由で納得🧈文章がページ全体にぎっしり詰まっているから、いつもより読むのに時間がかかるけど、3章まで読み終わった。








- #@atmmm2025年7月27日読んでる梶井の主張、体型については物凄く頷いたけど、男性のケアについてはずっと眉を顰めっぱなしだった。異性愛主義が強く出されるとうへえ…ってなるんだよな。400pくらい読んだ限り、柚木先生は分かった上でやってると思うんだけど。 こう、女性が男性をあれこれケアをするっていうの、結局は男性を一人前の人間として見ていないことが根底にあるんじゃないかと思ってしまう。 あと100pくらいだから、もうすぐ読み終える。 最近食べ物中心の小説やエッセイばかり読んでるから、空腹時には本が読めなくなってしまう。外出してる時には尚更、買い食いしてしまうから。
はな@hana-hitsuji052025年7月24日積読中もらった友達からもらった。 ババヤガがダガー賞取った話から、日本の本が海外で売れてるらしいという流れでこの本も売れてるみたいだけどまだ読んだことないと言ったら買ってくれた。 先に読んでよ!それから読ませてもらうからさ! いやいや、読んだら貸してよ! 私に買わせろ!読んで! と言いながら本を行ったり来たりさせてるうちに振り払いあっていたはずの手を何故か繋いでブラブラさせながらレジに向かっていたの面白かった。 驚きなのは友達になってから初めて手を繋いだからじゃなくて、人と身体的接触するの好きじゃないのに、友達の手は嫌じゃなかったことだ。 いつ読めるかな。 次に友達が帰省してくるまでに読んで渡せるかな。









noripiii@quadspin_norimusubi2025年7月19日読み終わった@ 物豆奇凄い。主人公の女性記者にも、その親友にも、言わずもがな殺人容疑で裁判にかかってる被告人も、誰にも共感できないのに、圧倒的に物語に引き込まれていくのは、自覚的でないにせよ、この男性からの不当な視線を感じて傷ついたことがあり、女性自身の自縛でさらにそれを深くしてしまったことがあるからだと思う。 私は解説の山本一力さんと全然違う読み方してて、それ自体も面白い。私は全然、女性の友情物語には思えなかった。自分が人生のどこで心を痛めたかということが、このストーリーの感じ方に違いを生んでいるのかもしれない。








- こう@domotoyoookiii2025年7月13日表紙と帯に惹かれて買う予定でなかったのに買った本。 バター醤油味の味が苦手なのですが、この本の描写力の影響でものすごくバターが美味しそうに見えて、絶対食べられないと分かっていながらもバター醤油ご飯食べてみたくなりました。 主人公の変化が、いい意味での変化で良かった。 個人的には主人公の親友が好きです。 終わり方がやや綺麗すぎる気がして、読んだばかりの時は正直やや不満だったのですが、今は読んで良かった、面白かったなぁと思います。


noripiii@quadspin_norimusubi2025年7月13日読み始めた@ 本の読める店 fuzkue西荻窪日々の生活に落ち着きを取り戻し、とても久々にフヅクエへ。本当に大事な空間。夏のキーマカレーも美味しい!ごぼうのきんぴらのスパイスも大好き。 それにしても、バター醤油ごはんを食べてみたいと思わせる描写の凄さよ。モデルのある話をこんなに面白く書けるんだという驚きと、この先を読み進める怖さ。レスカのようなビールと一緒にぐいぐい読んで半分、ひとっぷろ浴びたら後半戦いこう。






まさもち@masamochi2025年7月1日柚木さんの小説は多く読んできたが、ノンフィクションノベルということで今までとは一風変わった作風に感じた。ただ、その中でも女性同士の人間関係の描き方は素晴らしく、柚木さんらしさを感じた。小説の中の里佳と同様、梶井の言葉や雰囲気に魅せられ「この人の考えは全て正しいのでは、、」と思ってしまったのが前半。後半では急に梶井の異常性に気付かされ、哀れみのような気持ちを抱いてしまったので、この小説にそれだけ没入していたのだと思う。そんな魅力的な梶井というキャラクターと柚木さんが描く女性同士の人間模様、この2つの要素がある小説が面白くない訳がない。




K@weitangshaobing2025年6月28日読み終わった【ネタバレにならない好きなところ引用】 日本女性は、我慢強さや努力やストイックさと同時に女らしさと柔らかさ、男性へのケアも当たり前のように要求される。その両立がどうしても出来なくて、誰もが苦しみながら努力を強いられている。でも、あなたを見ているとはっきり、わかるんです。そんなもの、両立できなくて当たり前だって。両立したところで、私たちは何も救われないんだって。いつまで経っても自由になれっこないんだって(p.132) 壁を築くとは何も肩をいからせ、他者を拒絶することではない。一人の作業に没頭し、おのれの砦を守ることではないだろうか。壁の素材は硬いレンガや冷たいコンクリートではなくても構わない。甘く柔らかいお菓子だっていいのだ。(p.187) どんな境遇であれ、少しでも快適にしようとする女の知恵、自分好みに環境をカスタマイズできる女の逞しさを、保守的な男ほど疎んじるものだ。でも、それこそが彼らが女になによりも求める家事能力の核に他ならない。どうしてその矛盾に気づかないのだろう。家庭的な女でさえあれば、自分たちを凌駕するような能力を持たない、言いなりになりやすい、とどうして決め付けているのだろう。家事ほど、才能とエゴイズムとある種の狂気が必要な分野はないというのに。(p.312) 「あなたが一体全体、どんな奇行をやらかしたのかと思ったら、あの女、ただ太っただけだっていうのよ。心配で仕方がないんだ、って。あなたが太ったから、もう世間の常識みたいなところから離れてしまったんだ、って。他人の体型が変わっただけでよくもまあ、あれだけ心を乱せるわよね。どいつも、こいつも……。どれだけ他人が気になるのよ? 他人の形がどんなふうか、他人がその欲望を開放しているかしていないか。そんなことで不安になったり優越感を持ったりするなんて、異常だわ。他人の形が、自分の内側で起きていることよりも、ずっとずっと気になって仕方がないっておかしいわよ」(p.286)
羽佐田瑶子@yoko_hasada2025年6月17日読み終わった節目でたびたび読む、大好きな作品。それぞれの心地よさと向き合う。正解はその人の中にしかなくて、私にとっての美しく歪な正義を自分のものにしていく過程が最高にカッコいい。完璧じゃない私たちの物語。





- こじか@kojika-062025年6月15日読み終わったBUTTER 柚木麻子さん エレシバターや様々なバター料理を食べたくなる一冊でした。 主人公や友達の伶子の成長物語でもあり、グルメな話でもあり、女性のキャリアについて考えさせられる場面もあり…めちゃくちゃストーリー面白いのと同時に考えさせられる一冊でした。 主人公が梶井と出会って変化していく様に引き込まれました。 主人公、伶子、篠井さん皆それぞれが自分の悩みを抱きしめて乗り越えて成長していく様が良かったです。 梶井とのやりとりの中で主人公の価値観が変わっていると分かる瞬間を見るのもハッとします。 柚木さんの他の本も読んでみたくなりました。





クイスケ@kuiske07172025年6月13日読み終わった殺人容疑者の女性と女性記者のお話。ルッキズムやミソジニーが上手く散りばめられて、月並みだが面白くて読む手が止まらなかった。「男のデブと女のデブは違う」とか腹立たしいけど事実で。 特にラストはとんでもない展開に引きずり込まれてしまった。 「あなたがたに易きを求め、困難を求めない」 日本人女性はもっと自分を認めていい。 私もバター醤油ごはんから挑戦して、食べたいものを適量食べてみたいと思う。 ちなみに、この本を読んだ影響でBlueSkyに「お給料日にはバター醤油ごはんや塩バターラーメン、マックやケンタッキーを食べたい」と投稿したところ、知らない男性から突然 「自分を大切にしろ!」「発がん心筋梗塞脳卒中腎不全への最短ルートがこれ」 と罵倒されて脅された。 シンプルに気色が悪いが、ミソジニーやルッキズムを押し付ける作中の人々によく似ていると思った。





ザジー@linette2025年6月10日買った読み終わった読んでる時のコンディションによってすんごい食欲そそられるか、胸焼けするかでバターの描写が巧み。 ずっとゾクゾクする。カビ埃臭いものと食べ物の描写とのコントラストで頭クラクラしてくる。



猫@mao10122025年6月5日読み終わった読み応えがあるページ数で、凄く面白かった。イギリスで人気な作品とのこと。 食の表現が巧みすぎて、読んでいると食欲が湧いてくる! 食事とは生きる活力のようなもので、自分の食に狂気的なほど愚直な梶井の姿をみて周りが惹き込まれていく過程に夢中になって読み進めた。 バター醤油ごはん、食べたい!



めい@meiji_chan2025年6月4日読み始めた英国推理作家協会賞ノミネートでまた平積みされていたので読み直し。 疲れ果てて本が読めなくなっていた頃、この本からまた読書好きに戻ることができた。 文庫本しか持っていないけど、単行本も手に入れたい。本当にバターがとろけるような質感が美しくて書店で見惚れた記憶がある。

うえの公園@uenopark2025年6月1日読み終わったハラハラドキドキでめちゃくちゃ面白い。ルッキズムやジェンダーロールが当たり前になってる気持ち悪い日本ならではの小説だと思った。そして、特に後半柚木さんらしさ爆発してて最高。



🌦️@yukino_n2025年5月30日買った朝起きたら、”この世界は生きるに値する”という言葉を共有している友からLINEがあり、その言葉が出てくる本だよと勧めてもらった 何かいいものをこの人にも体験してほしい、分かち合いたいと思うことは純粋な愛だと思っているので、そのうれしい気持ちのまま買ってみた 黄色い表紙かわいいなー 読むのたのしみ





- みずかん@mizzzkan2025年5月28日読み終わった夜中に読むとお腹が空く!高級バターが食べたい!現実の事件を下敷きに、いろんな要素をまるごと調理した小説、全部は理解できなかったけど、おもしろかった





いっちー@icchii3172025年5月19日読みたい積んでるこれものらじおというPodcastに出てくる。イギリスの院に行った友達と海外の友達がたくさんいる修士卒の友達もこの本を読んでた。社会派の本で論文の延長にあると勝手に理解している。その友達たちのインスタストーリーに影響を受けて4年前くらいに買ってみたけど、食欲が増進されるのもあって止まってた。ちゃんと読んで、そしてのらじおの感想回を聞くのだ

本が好きな猫@nekomum2025年5月17日買った積読中すごくページ数が多い本だから1年以上購入を躊躇してたけど、“食にまつわるテーマや登場人物の成長、そして女性の見た目や社会的役割に対する社会の眼を描いた作品が好きな方にぴったり” とゆう海外のレビューに一押しされて、ついに買った💦










もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年5月13日読みたい柚木麻子さん『BUTTER』が「The British Book Awards 2025」Debut Fiction部門を受賞! とのことで、ずっと気になっていたけど未読だったのでこれを機に読みたい。 柚木さん、おめでとうございます!






蛍@bcgcco2025年5月9日読み終わった誰のための料理なのか、という問いは身近でありつつも人生に繋がるものだ思った。 カジマナが作りたい相手に恵まれなかったのに対して、主人公は愛する皆のために苦労に苦労を重ね料理したい、と締め括ったのが、そうだよな、それでこそ人生だよな、と共感。同じ道を辿るのかと思いきや何が何でも死なない、生きてみせるという根性にもぐっときたし、私は好きな結末だったなあ。 料理というものが持つ意義をどう捉えているかによって、結末の納得度合いは違ってくる気もする。
burio@burio022025年5月2日読み終わったアメリカ人の料理教室に行った時に、先生に「この料理はバターを3kgつかうからね」と言われ、参加者のお姉さんが「今日はバターを楽しむために来たんだから問題ない」とすかさず切り返していたのを思い出した。 気になったところはいくつかあるがこれだけ。 ボーダーコリーは小柄な女性がハンドキャリーできるようなクレートに入るサイズてばないと思う。

そめ@s_o_m_e2025年4月27日読み終わった人と繋がろう、繋がりたくてたまらないという人たちのパワーを浴びて、読了後は開放感のあとで疲労がどっと来た。 美味しそうなご飯の描写がうまい。ほかほかご飯にバターを乗せたくなったり、エシレのバターと高い食パンを買いに行きそうになったりした。値段のせいで思いとどまってる。 主人公が体型を気にしなくなって自分の身体のことを受け入れていくの、すごくよかったな。 カジマナが手料理でもてなしたかったのは男ではなくて、女友達や女の家族だったんだろうな。 他人をケアできる人が男女ともにモテてるなぁって思う。 ケアやフォローを当たり前のように受け取られると嫌になるのはものすごくわかるわぁ…… 嫌になって人間関係を断ち切ったことが自分の経験の中にもあるから、刺さるところがいくつかありましたな
りら@AnneLilas2025年4月25日読み終わった実録犯罪ものに見せかけた、料理やレシピを巡る女同士の微妙な関係性の力学を執拗に辿った作品。 途中あいだが空いたせいもあり、取材対象に対するヒロインの記者のスタンスがコロコロ変わるのがどうも腑に落ちず、妊活を機に破綻した親友の結婚生活などあれこれ盛り込み過ぎに思えて消化不良気味。篠井さんの存在が拠り所だった。 序盤に言及のある『ちびくろ・さんぼ』がまさかここまで重要な役割を果たしているとは。
橋本吉央@yoshichiha2025年4月21日読み終わったとてもボリューミー! 食という豊かな装飾を押し出しながら、ジェンダー、女性性・男性性という観点から、結婚詐欺の相手を死なせる犯罪とその周辺の登場人物の群像劇を描いているのだな、と最初は感じたのだが、より複層的に、父と子、自身の欲望、傷と回復みたいにいろんな話が出てくる。 よくこれだけのテーマを一つの物語の中で詰め込んだな、という感嘆。登場人物が多いので、自分や周囲の人物を誰かに投影するというようなこともあり得るのかもしれない。 一方で、連載作品だったからというのもあるかもしれないが、節ごとに描写のボリュームが非常に多く、やや情報量過多というか、読者に想像させる要素があまりない印象もあった。最後の、梶井が里佳に対してどういう気持ちと振る舞いをしたのか、果たして梶井が殺人をしていたのか、というあたりは明確に描写はされず、大きなストーリーとしては想像の余地を残す部分があった(それは良かったと思う)が、ひとつひとつ読み進める中では、細かい描写が詰め込まれてやや疲れる感じもあった。


あまり@jmr2025年4月19日読み終わった★★★★★ めちゃくちゃ小説が上手いし、めちゃくちゃ文章が上手い〜〜〜 物語を引っ張る牽引力がすごい。文句なしの星5。 わりとあっという間に読んだ。 主人公里佳と親友怜子と刑務所の梶井真奈子、三人のこれまでの人生を走り抜けたような気持ちになる。 するする読めて一見あまり特徴も無さそうな文章なのに、身体性があって想起させる風景があって、軽くはないのが凄い。 重要なところは目が止まるようになってるのも凄い。なんかしっくり来ない文末だな、と思ったところで場面転換してるのに気づいて、こんな技があるんだ!と驚いた。 どんなプロット作りしてるんだろ。 写経して、ストーリーと心情の動きを書き出して整理したい。



opsun@gomi_atsume2025年4月18日読み終わった読了。 食べ物描写が魅力的!というレビューを見かけて手に取ったけれど、個人的には食べ物の描写はわりと平易に感じた。 もしかすると、私自身思考が拡散的で料理をする機会か多いからなのかもしれない。料理を食べている時の心地良さって、知らない味の深さの所以に触れることや、自分でも作りたい!という創作意欲、他人の作ったものに触れる実感、のようなものが強い。なので、最後のチキンが一番舌が踊った。 どちらかというと、そういった食よりも根深く残るルッキズムや親子のこと、あるいは家族といる中で否応なく発生する自責、苛立ち、多面性、タイミング、距離感などの描写がとても良かった。腹の中でじっくりと煮込まれていくような感覚。最初は伶子にかなりヒヤヒヤしたけど、どの人をとっても「なにかがひとつ違えば、自分もこうなっていたかもしれない」という隣り合わせの感覚があった。 随所でモチーフとして使われているバター、ちびくろサンボなどについては、正直まっったく噛み砕けなくてぬるっと通り過ぎてしまっている。


ゆゆゆ@yomyom172025年4月17日買った読み始めた積読消化ずっと気になってて図書館でも借りたし積んでもいたけど読んでいなかった小説。 誰よりも気にかけてたんじゃないかと思ってしまう。ようやく読み始めた、きっかけは不明。長い間積んであった中から、ふと選ばれる理由はなんなのだろう。
さや@saya_shoten2025年4月15日気になる買った@ TEGAMISHA BOOKSTORETEGAMISHA BOOKSTOREで表紙の絵の方の展示の時に買った! ポッドキャストのY2K新書もまた聞きたいなー。

うみ@udn_dn2025年4月8日読み終わったいつか必ず読もうと決めていたBUTTERを、3月頭の講演会をきっかけに勢いで買った。もっと早く読んでいればよかった!よりも、今読めてよかったの気持ちの方が大きい。一日少しずつ読み進めるごとに、振り返って誰かと感想を共有したい気持ちになる本だった。柚木麻子さんの作品を読むと、これから先、自分が思っているよりもずっと自由に生きていける気がする。あまりにもバターが美味しそうに書かれるので、何かバターを使った料理を作りたいと思い、読み終わるまでの間に作中に出てきたバター醤油ご飯のほか、バターライスのオムライス、味噌バターラーメンを作って食べた。


opsun@gomi_atsume2025年4月2日読んでるバターを食べ、誠からのLINEに違和感を覚えた後、正月明けの面会で興奮するカジマナのシーンでNetflixのドラマ『マインドハンター』を思い出す。


夏しい子@natusiiko2025年3月29日かつて読んだ終わりかけまでは面白かったが、梶井と話さなくなった辺りから雲行きが怪しくなってきたと感じた。 梶井も多くの女性を傷つけただろうが、主人公も取材のためとは言え、偽名で料理教室に入り込んでマダムや生徒たちを傷つけたのでは無いだろうか。その辺りのフォローが最中は甘いと感じてハラハライライラしてしまった。 親の離婚を経験した私としては主人公と父親の関係は痛いほど良くわかる。 だからこそ父親が恨んでいなかったかもというのは都合良過ぎる父との関係の締めくくりに感じてしまった。- モトムラ@motozab14582025年3月21日読み終わったまたいつか感想ようやく読み終わった 残りのページ数がかなり少なくなったところで突き落とされたのに、しっかりと落ち着くところに落ち着いてお話が終わる、りかたちは生きていく、いいお話だった

mikoto@mikoto_ps22025年3月19日読んでる第一章を読み終えた。 レビューにもある通り、食欲をそそる文章だと思う。 結末がどうなるか分からないが、最後まで読みすすめられそう。 イギリスで流行しているのも納得だ。
amy@note_15812025年3月15日かつて読んだ感想フェミニズム実際にあった婚活殺人事件をモデルにした小説。 バターをふんだんに使った料理からフェミニズムとかルッキズムが透けてみえる。そして女性は女性の容姿に厳しい、男性から女性への眼差し以上に。 主人公の恋人がアイドルオタクの男性なのだけど、好きなアイドルがちょっとぽっちゃりしただけで応援を辞めちゃう。アイドルオタクをやっている身としては日々少し体型が変わったり、衣装の関係でそう見えているだけなのにライブのキャプチャをネットに貼られて劣化だの激太りだのおもしろおかしく糾弾されるアイドル達を思い出して苦しくなった。タイトルの通り「BUTTER」のように濃い一冊。


本読みの旅人@hi_tommy9302025年3月15日読み終わった韓国慶州旅行のお供2。 容疑者と記者の心理戦に夢中になりながらも、読後一気に疲労感に襲われる。読者もカジマナに振り回されている。翌日スーパーにバターといつもより少し高めの食パンを買いに行って、シンプルなトーストを食べたのは言うまでもなし。

橋本吉央@yoshichiha2025年3月14日気になる読みたい『あえのがたり』で柚木麻子がよかったので読みたいなーと思っている。とりあえずAmazonのほしい物リストに入れた。読みたい本いっぱい…
- Hachi@bee2025年3月10日読み終わった読了。読みながら、ここはこの部分はこの人に読んでもらいたくて、この部分はこの人に読んでほしくてってどんどん色々な顔が思い浮かぶような本だった。また遠くない未来にまた読みたい。


皆久保ヨリ@minakubo_yori2025年3月9日読み終わった続きが気になってぐんぐん読み進めた! あまりにバターが美味しそうに描かれているので、読んでいる途中でバターを熱してスクランブルエッグを作りました😌 (炊いたお米がなく、作中のバター醤油ご飯はまたの機会に) 誰かと語りたい小説!📚
Runa.@runamaru82025年3月8日買ったまた読みたい食おいしそうこちらも食の名手の一冊。檻を挟んで会話するのは「羊たちの〜」を彷彿とさせるが、食べものを通して互いの価値観を共有し合い変化させられる巧みな構造に引き込まれる。朝明けの味噌バターラーメン、たっぷりのバターを使った明太子スパゲッティ、とろけるようなバタークリームケーキ…思えばバターとは、忌避されつつ味わえば逆らえぬ魅力を持つもの。じわりと溶け出す蠱惑的な悪意と善意の狭間で、主人公が揺れるのも見どころです。
つぶあん@tsubuannco2025年3月7日読み終わった借りてきた植物性より動物性。肉食女子というにはアウトローな被告人の心理は理解が難しい。実際の事件を参考にされていると思う。食べ物描写が濃厚で、この本を読んでいる時や読み終えた後は濃厚なものを口に入れたくなる。
ゆぴ。小説しか勝たん@milkprincess172025年3月6日小説自分の適量を探すこと。どんなに美しくなっても、お金や地位を手に入れても、人脈を築いても、他人の匙加減でああだこうだ言われるんだから。自分にとっての美しさや居場所、関係性を見つけていきたいね。 バターをたっぷりと使った料理を頬張る主人公を見ていると、自分を慈しみたくなる。そう、料理は自分のためにしたって良いのだ。





えみ@caleidoscopi0x2025年3月6日買った読み終わった良い小説だった。面白いかと聞かれると私が面白いと思う基準からは外れているし、これを面白いと言っていいのか分からない節があるので表現しないが、さまざまな問題について考えるきかっけを与えてくれる本であることは間違いない。私は物語(ストーリー)の強制力が好きでなく、感情移入してのめり込みたくない性格だが、この小説は古典的な構成になっていたため、物語として読まずにはいられなかったし、「物語に引き込まれた」という体の書き方しかできないのがある意味で悔しく思う。 人はさまざまな役割を引き受けている。それは無自覚なこともあれば、成り行き上そうなったり、自ら望んで引き受けたりする。社会生活を送る上で誰一人として役割から逃れることはできない。そういった意味では、実存主義的な生き方を現代で貫徹することはかなり難しい。 主人公である里佳は、いわゆるバリキャリで仕事に打ち込む女性である。恋人も仲の良い友人もいて仕事もそこそこ順調で、何も不満なく生きているように見えた。華奢でおそらく容姿も良いのだろう。気取らず、謙虚で「非の打ちどころがない」。ここに異分子である梶井真奈子(以下カジマナ)という存在が入ってくる。 里佳は人に甘えることをしない自立した女性として描かれていたが、カジマナを知った序盤でこんな話をしている。 「どんな女だって自分を許していいし、大切にされることを要求して構わないはずなのに、たったそれだけのことが、本当に難しい世の中だ。取材を通して知り合う、成功者と呼ばれる女性ほど、それが顕著に表れている。皆、何かに強く怯え、ストイックに我慢し、異常なほど謙虚で、必死に自分を守ろうとしている」 これはおそらく彼女自身の最初の気づきだろう。皆が必死に自分を守ろうとしている、と書いているが皆のなかに自分も含まれているのではないか。里佳は己のスペックを無視して、自分が一人の女であることにOKを出していたカジマナを知り、驚嘆した。大切にされるためには努力をしなければならない。里佳はそう考えているようだった。実際、容姿、特に体型に気を使い、モデルのようなスタイルを維持し続けている様子が描かれている。 しかし、カジマナの機嫌をとって事件に関する情報を聞き出すために、言われた通りの食べ物を次々に食べるうちに里佳の体重は増えていく。体重が増え、太ると、里佳の予想以上に周囲から非難される様子が描かれている。自分でもなんだかひどく悪いことのような気がしてしまい、ダイエットを始めるが、カジマナにその必要がないことを諭される。恋人の誠曰く、努力を怠っているように見えるからダメなんだと言われるが里佳は腑に落ちない。 この辺りの話で浮き彫りになるのは、女性にかけられている圧力の一つが「美しくあること」。ここで大事なのは容姿の問題だけではなく、女性が社会からかけられている圧力が複数あるということだ。何のためにその圧力に耐えているのか。一つは自分を守るためであり、もう一つは「大切にされるため」なのかもしれない。大切にされるとはどういうことだろうか。(もちろん男性も社会から圧力をかけられているが、その話は後ほどする) 人は誰しもが愛されたいと願っているし、愛したいと思っている、とするならば(多分この価値観も絶対ではない)、そのためには他人の評価から目を背けることはできない。そういった理屈で私たちは社会から要請される理想像に近づくために日々努力を惜しまない。なぜ親以外の愛は条件つきなのだろう。そして、どこを読んでも、「大切にされるため」について、詳しく描かれていない。全体を読み込んだ限り、批判されず受容されることが「大切にされる」ことなんじゃないかと推測する。誠はこんなことを言う。 「──心を鬼にして言うけど、太ることだけは、本当によくないって。俺は別に女の人の体型に理想とかないけど、まわりに努力が足りないって思われて、信頼を失うよ」 つまり、一般的には、男性は「女の人の体型に理想がある」のだ。そして、そのために努力を惜しまないのが絶対条件なのだろう。現代では、女性にとどまらず男性の容姿についても女性にとって何らかの理想があり、努力を惜しまないことが良いとされている。例えば若い世代では、清潔感を強く意識するために脱毛をする人は増加傾向にあるし、メイクをする男性も増えてきた。眉毛サロンに通う人もいるし、美容室を日常的に利用することは一部の人にとっては当たり前になっている。歯のホワイトニングも欠かさない。歯のホワイトニングなんて実際の口内環境が良くなるわけでもなく、清潔感があるように見えるだけだ。人に見られる仕事の人は必須で、その他の人もしている人は少なくない。男女差を綯い交ぜにして語ったが、要するにただ単に美の追求をしているのでなく、「大切にされるため」≒批判されずに人に受容されるために容姿に気遣うのだ。体型管理なんて当然で、仕事でも趣味でも努力し続ける姿が賞賛されるし、努力しない人はまわりの信頼を失うらしい。 カジマナは周囲の批判の目を気にすることなく、生活してきたのかもしれなかった。なぜなら彼女は欲望に忠実な人間として描かれているからだ。それが里佳にとっては鮮烈だった。里佳は、欲望することも、欲望させることも良くないことだと思い込んでいた。しかし、それも徐々に悪くないのではないかと思うようになる。欲望を抑えつけていると、自分が欲しているものが分からなくなる。実際里佳はカジマナに出会うまでは食の楽しみは少なく、自分が何を食べたいのかさえ分からなかったのだ。食べたいものを自分で作って好きなように食べることを豊かであると感じ始めていた。 カジマナは決して善人ではないし、正しい存在としては描かれていない。主観の世界で生きている人間で、現実を捻じ曲げて自分の世界に閉じこもっている。しかし、彼女が自分を愛しているのは本当かもしれない。なぜなら、自分の欲望には素直に従ってきたし、自分の身体も愛おしく思っている。そして、里佳にも「あなたはもっと自分を好きになるべきなんじゃない?そうしたら、合わない相手とのデートなんかで自分をすり減らすのはもったいない、と自然に思えるはずよ。自己評価が低すぎるんじゃないの」とアドバイスしているのだ。カジマナは、決して悪人でもないと私は思った。 里佳は彼女に振り回され、価値観をどんどん変えられていく。恋人や友人とギクシャクして、何もかもが崩壊しそうになる。けれども、彼女は潰れなかった。いや、一度は解体されてしまったのかもしれないが、里佳の仕事は形をやや変えて続くし、周りの人が離れていったわけでもない。彼女が捨て去ったものは、他人軸で生きることだった。自分の軸で生きたい、そして欲望も役割も「適量」でいい。里佳は誠にこう言っていた。「もう他人に消費されたくない。働き方とか人との付き合い方を、自分を軸にして、考えていきたいの」と。 里佳は皆が安らげる場所を提供するに至る。玲子は「里佳が中心に居ると、みんな役割から自由になれるんだよ。性別とか地位が関係なくなるの。磁場が歪むっていうのかな。昔からそういうところあったけど、最近は特に……」と話していた。この社会で生きていくのに役割を全て、そして常に降りる必要はなく、「適量」でいいのだ。主婦も会社員も、男も女も、いつもその姿を保たなくていいはずだ。私がこの本を読んで一番感じたのはそういったことだった。 カジマナについての話をする。彼女は本当に結婚相手を探して、男性を包み込むような存在でありたかったのか。「根本のところでは、誰にも所属するつもりはなかった。それは確かだ。でなければ、こんな時間に男を残してラーメンを食べたくなるわけがない」という話を本当だとするなら、彼女は男性をケアする役割を全うしたかったわけではないのかもしれない。彼女もまた、里佳たちとは異なる形で役割を引き受け、生活してきた。これは想像だが、そうしなければ彼女は生きていけなかったのではないか。料理を作らなければ、男性をケアしなければ自分を保てなかったのではないだろうか。 カジマナが執拗に本物にこだわっていたのも気にかかる。カジマナはおそらく「本物」ではなかった。なぜなら生まれも育ちも田舎で、対比的に描かれている料理教室に通う人たちのような優雅な暮らしをしていたわけでもないのに、ジョエル・ロブションのフレンチを里佳に食べてくるように話していた。つまり、本物にこだわるのは本物への憧憬であって、元々本物ではないことがコンプレックスだったのではないか。(念のため言っておくと、実際のところ本物や偽物といった表現は適切ではない。カジマナが使っていた言葉だから借用して話している)彼女にとって心から愛せた食べ物はバター醤油ご飯で、それこそが本物だったのだ。なぜなら、カジマナの育った場所に良いバターがあり、自分のために作るといえば「バター醤油ご飯や、たらこパスタくらい」だったからだ。里佳に初めにすすめたのも、もしかしたらそれが自信を持って言える料理だったからかもしれない。彼女の原点はバターを使った簡単な料理にある。彼女は料理が得意だったのかもしれないが、本物にこだわるあまり、何かと何かをミックスするなどのアレンジが不得意だった。レシピ通りにしか作れないのは、オリジナリティの欠如を物語っている。彼女のアイデンティティとは何だったのだろう。 彼女はずっと孤独で、確かに心から話せる友人あるいはパートナーを求めていたんだろうと思う。カジマナが料理教室で七面鳥の料理を習って、教室の皆を招待して振る舞おうとしていたのは、きっと友達が欲しかったのだ。里佳ともあと一歩でなれたかもしれなかった。 「料理って、自分のために作ってもいいんですねって、ぽつんと言っていた。自分のためにしたことないの?って聞いたら、ええ、って。妹や恋人と一緒の時はちゃんと作りますが、一人のときはご飯とバターと醤油とか、目玉焼きご飯とか、たらこパスタとか、そんな簡単なものしか、ってしょんぼりした感じで言うの。私が、それずぼらな私にしてみたら立派な料理だけど、って言ったら、みんなが笑って、その時、梶井さんは初めてニコッてしたの」 カジマナが初めて笑った描写を読んだとき、とてつもなく胸が苦しくなった。彼女の料理教室での願いは果たされることなく、そして里佳とも友達になれなかった。裁判の際にカジマナは誰かを探していたのに、目が合わずそのまま退出した。その場面も印象的だった。 女性らしさ、男性らしさとはなんだろう。私にはそれが分からないのだ。誠が里佳の料理を素直に受け入れずに「そういうのは求めてないから」といった言葉に里佳はモヤっとするのも、どうしてモヤっとするのか分からないのだ。普通に読めば「女性は料理をするもの」という認識が見えるからフェミニズムに理解がある素振りをする誠に嫌気が差していると解釈できるかもしれないが、里佳を一人の人間として見れば、元々料理を作らない人に料理を求めるなんてことしないよ、くらいの意味にしかならない。 要所要所でそういった場面があり、その度に書き手の意図(問題提起する意図)が見えすぎて、読者が作者の狙い通りに引っ張られることを想像しながら読むと食傷気味になるのだ。 皆がなるべく平等にありのままで暮らすことを目指すとしてやや環境を変えるとするなら、女性が働きやすい環境を整えるのは大事だが、働かなければならない空気をつくるのは良くないし、主婦が肩身の狭い思いをしなくて済むような雰囲気がないといけない。逆も然りで、男性も仕事をしてもいいし、主夫でもいい。でももっというならば、極端になるが、自分のことを自分でケアし、一人一人が自立できるようになった方がいい。仕事も家事も一人できて当然だし、それが平等ではないのか。生物学的な性差はあるのかもしれないが、例えば生理が重くて仕事ができないので、休みをつくるのでなく、生理が来ても辛くならないように医学を進歩させるべきなのではないか。机上の空論だが、極端なことをいえばそんな気がしてしまう。 カジマナの周囲で亡くなった人たちは、自分をケアできない人たちばかりだった。男性という大きな主語で皆そうだとは言いたくないが、男性の一部はこのケアの問題に悩まされている。仕事一筋でやってきた人が、家事を一切できないのは想像に易く、そういう人は一定数いるだろう。「威厳のある父」は弱音を吐くことも許されず、仕事も何食わぬ顔で淡々とこなさなければならない。同性同士でケアしあうことは少なく、異性にそれを求める場合、可能であったとしてもパートナーくらいだ。男社会では、絶対になめられてはいけない。女性が痩せてなければならないという圧力を感じている一方で男性もこのような圧力のかかった中で生きている。 なんて生きづらい世の中なんだろう。だからこそ、男や女や社会的地位を忘れて羽を伸ばす場所が必要なのだ。大きな場所を作る必要はなく、二者関係のなかでそれがなされてもいいし、小規模な複数人のグループでそういった場を設けてもいい。地域社会が機能していた時代にもしかしたらそのような場があったかもしれない、上手く形を変えて復活させればいいのだ。皆、時々は普段の自分を忘れて休んだ方がいい。 この本を人に簡単に説明するなら、どう紹介したらいいのだろう。フェミニズムの話?否。実際にあった事件を元にしたミステリー?否。玲子と里佳の再生の物語?惜しい。私なら「本当に主体的に生きるとはどういうことなのかを探る話」というかもしれない。

権子@m_gonko2025年2月17日読み終わった心に残る一冊マイベスト小説2025/2/17 読了 タイトルの如く、バターが主軸となる社会派長編。主人公は女性週刊誌記者で、殺人事件の容疑者と関わり出したことから、主人公やその関係者が心を乱されることとなる。 事件・料理・友情の要素が凄く上手く噛み合っており、久々に読み応えがある本に出会えました。本当に面白かった…。 あと、小説に出てくる料理が美味しそうなものが多くて…。本からバターや料理の香りがしてきたよ…。
utai@amanda_62502025年2月16日読み終わった@ エトセトラブックスBOOKSHOP2025.2.16読了 初めて読んだ柚木作品が「らんたん」だったので、結構淡々と深いお話を書かれるのかなと思っていたけど、すごく感情ぶん回されて読んでる間とても楽しかった。 読み切ってから、食べたいものを食べる‼️をめっちゃ意識して生活してる。適量を知りたい。ローカルなアジアの味が好きと気づき始めた。 全てのシスターたちに光あれ。 カジマナがずっとカジマナのままでよかった。
かりんとうすきこ@zkm_11042025年1月10日読み終わった柚木麻子先生の作品に初挑戦した。装丁がおしゃれでかわいいなと思って買ってみた。中身は、思ったより重ためテーマだった。女性ならではのいろいろな感情が揺さぶられた。他にも柚木先生の作品を読んでみたいと思ったな。
とし@toshiromasa2024年9月1日読み終わったBUTTER 柚木麻子 「男性を喜ばせるのはとても楽しいことで、私にとってはあなたが思うような『仕事」ではないの。男の人をケアし、支え、温めることが神が女に与えた使命であり、それをまっとうすることで女はみんな美しくなれるのよ。いわば女神のような存在になれるの。 わからない?最近、ギスギスした雰囲気の女が増えているのは、男の人への愛を惜しんでいるせいで、かえって満たされていないからよ。女は男の力には決して敵わないってことをよく理解しなきゃ。少しも恥ずかしいことではないの。違いを認めて、彼らを許し、楽しませてサポートする側に回れば、びっくりするほど自由で豊かな時間が待っているわ。自然の摂理に逆らうから、みんな苦しいのよ」 「絶対の信頼感を与えるとでもいうのかな。媚びたり、嘘をついたりということではないよ。君の急所を相手に教え、命の一部を差し出すということだと思う」 「なんかさー。それ現代病なんじゃない?ここ最近は、努力して出した結果よりも、日々いかに努力しているかがその人の質になるようになってきたと思わない?そのうち、努力ってことと、辛いってことが混同されてきて、辛い人が一番偉い世の中になっちゃったりして。梶井真奈子があんなにも糾弾されるのは、彼女があまりにも辛くない犯罪者だからだと思う」 「そう。もし神様がいたとしたら、私たちが与えられた試練に苦しむのを見て、満足したり、喜んだりしないんじゃないのかなって。だから、なにもかも自力で乗り越えなきゃいけないわけじゃないよ。成長をし続けなきゃいけないわけでもないよ。そんなことより、今日一日をやり終えることの方がずっと大事」


さくら@sakura2024年5月31日かつて読んだ素晴らしかった。 「自分を見つける」というとふわっとしちゃうけど、敏腕記者が取材を通して行うから隙がない感じがする。 バターを食べたくなって、チョイスが好きになる。





- やま@TrainApproaching1900年1月1日読み終わったとても濃厚でずっしりと思い、まさにバターのような作品だった。 自分が全く同じ経験をしていなくても、里佳の気持ちがわかるような気がする。 本当に、自分ごととしてこの小説を読んだ。 だから、すごくしんどくて、読了まで1週間以上かかってしまった。 後半まで進んだところで、「私は伶子で、伶子は私だ」と感じた。 行き過ぎた友情かもしれないが、それでも私は友だちが困難に陥ったら自分を犠牲にしてでも助けたいと思うし、伶子へ共感せざるを得ない。
めぐ@rolly_straysheep04221900年1月1日読み終わった@ 自宅女性ジェンダーで生きる不自由さも、嫌さも、色んなことを突きつけられながら、ラストが爽やかでよかった! 信頼できる誰かとゆるく繋がりながら生きていけたらなあ。
edokko@eden1900年1月1日読み終わった@ 電車自分が考えた名もなきものが、色や形を変えながら、世界に波紋のように広がっていけばいい。スープに加えた最後の一滴の隠し味のように。そんな連鎖を心のどこかでかすかに感じながら、生きていきたいと思った。




































































































































































































































































































































































































































































































