
路傍のクロワッサン
@bear-jew
2026年6月4日
ネット怪談の民俗学
廣田龍平
読み終わった
1990年代から2020年代の間にネット上で生み出され、人々を魅了してきたネット怪談/ネットホラー(『ひとりかくれんぼ』『くねくね』etc)をできるだけ拾い上げ、分析/考察を展開していくネット怪談入門書です。
基本的に日本のものを中心に取り扱っていますが、海外のものでも『スレンダーマン』や『バックルーム』などの有名どころはしっかり取り上げてくれていますので、そちら方面に興味がある方にも有意義な読書になるかと思います。
怪談がどのように始まり、共同構築されていったのかを、できるだけ明確な情報をもとにして分析していく筆者の熱(というか偏愛)が肌に伝わってきました。
巻末には出典・索引まであり、資料としての価値も十分高い本です。
《本書内用語記録》
ネット怪談‥特定の作者への帰属が意識されず、事実かもしれないとみなされるもの(投稿者=報告者)。
ネットホラー‥作者の存在が意識され、フィクションとして楽しまれるもの。(投稿者=作者)
「オステンション」‥すでにあるテキストで言われていることを試してみたり、再現してみたり、とにかく身をもって示してみる行為のこと
「逆行的オステンション」‥もととなる伝説がないのに実体験や噂などで「根拠」をつくりだし、あたかも昔から伝説があったかのようにしていく一連の行為

