

路傍のクロワッサン
@bear-jew
今年(2026年)に入って本をよく読む様になりました。
読書家と名乗るにはまだまだですが、いろいろ読んでいきたいなと思ってます。
遅読なのは悪しからず。
- 2026年5月25日
男と女とチェーンソーキャロル・J・クローヴァー,小島朋美読み終わった一般的に俗物的、露悪的と見做されがちなホラー映画ですが、著者のキャロル氏はそこからジェンダー論を展開。 ホラー映画の見方をグッと広げ、新たな楽しみ方を提示してくれる名著です。 ホラー映画内における「男性性」と「女性性」、「ブラック・マジック」と「ホワイト・マジック」、「都会」と「田舎」、「サディズム」と「マゾヒズム」等に関するさまざまな知見が得られました。 スラッシャー映画好きはもちろんですが、「スラッシャー映画は低俗だから嫌いなんだよな」なんて考えている人にもぜひ読んでもらいたいですね。 巻末には(本書の内容に合わせた)ホラー映画の年輪型図解も収録されているので、ロードマップとしても活用できるオススメの一冊です。 - 2026年5月24日
ホルモー六景万城目学読み終わった本書は『鴨川ホルモー』の続編、ではなく閑話をまとめた短編集。 なので、『鴨川ホルモー』の記憶が新鮮なうちに読むことができたのは幸いでした。 『鴨川ホルモー』内でちょろっと触れられていた話題や登場人物に肉付けを施した物語が六編収録されており、「あの時の裏ではこんなことが!」と答え合わせを楽しむように読めるのは本書の面白いポイント。 基本はロマンス中心ですが、"ホルモー"の深淵に触れる部分もあったりと中々興味深い内容でした。 完結作『ホルモー燦燦』への期待も高まります。 - 2026年5月21日
鴨川ホルモー万城目学読み終わった今日も今日とて京都で繰り広げられる怪奇、珍妙、荒唐無稽な青春譚。 「友情」、「恋愛」、「バトル」あり、いちど入れば抜けられない、変テコ万城目ワールドここにありな一冊。 バカバカしい設定とは裏腹にストーリー自体は意外にも王道で読みやすい。 世界観の広がりを感じさせる空白は残しつつ、必要なディテールはしっかりと描写してくれるため、容易に場面場面を想像しながら読めるので読書初心者にも優しいです。 2作目『ホルモー六景』を読み、来月6/24発売予定の完結作『ホルモー燦燦』に備えようと思います。 - 2026年5月16日
オデュッセイア 上(ホメロス)ホメロス,松平千秋読み終わった2016/9/11公開予定のクリストファー・ノーラン監督作『オデュッセイア』予習のために上下巻合わせて読了。 紀元前にまでさかのぼる"超"がつく古典なので、果たして楽しめるかしらと不安を抱きながら読み始めたわけですが、松平千秋氏の翻訳のお陰も相まってか読みやすく、意外にもスラスラと最後まで完走できました。 本当は(前日譚にあたる)『イリアス』を先に読んでおいた方が良かったっぽいですが、本書から入っても問題なく楽しめました。 いわゆる英雄譚(=ヒーローズ・ジャーニー)で、主人公が"行って、(何かを持ち)帰ってくる"物語な訳ですが、この物語形式の不変的な娯楽性の高さを確認できたのは読んで良かったところ。 昨今流行りの"舐めてた奴が実力者だった"的な要素もあったりとエンタメとして十分な読み応えがありますので、気になっているようでしたら読んでみるといいと思います(最後にはまさかの大殺戮パーティ!)。 堅忍不抜で智謀に富むと描写されるわりに、結構抜けてるところがあるオデュッセウス。 ひとつ目の巨人キュクロプスとの悶着は、ちょっと阿呆で笑えます。 - 2026年5月4日
成瀬は天下を取りにいく宮島未奈読み終わった巷で人気を博していたのは知っていましたが、今更ながら一読。 成瀬のキャラクターには愛嬌があり、最後まで楽しく読むことができました。 続編の文庫版が6月に出るとのことなので、発売日を楽しみに待ちたいと思います。 - 2026年4月19日
日の名残りカズオ・イシグロ,土屋政雄かつて読んだ初めてカズオ・イシグロ氏の著作を読んだところ、これがなかなか面白い。 英国の大屋敷で働く執事が休みをもらったことから始まる物語を、ここまで奥深く描けてしまうとは…。 ブッカー賞、ノーベル文学賞を受賞したのも頷けます。 素晴らしい小説を読んだときに心を満たす、「確かな満足感」と「視点の広がり」を得られる傑作でした。 - 2026年1月31日
無意味なものと不気味なもの春日武彦かつて読んだ精神科医でもある著者、春日武彦氏が「無意味なものと不気味なもの」として想起する作品について綴った書評かつ随筆集。 恐怖の一歩手前、だからこそ心にシミのようにこびりつき洗い落とすことができない綺譚たちを、著者独自の視点から分析・解釈していく本書。 やや無理矢理な解釈をしている面はあるが、著者の言説には妙な説得力があり、思わず唸ってしまう。 本書をロードマップにして、気になった作品を手に取って読んでみるのもいいかもしれない。 - 2025年11月19日
超芸術トマソン赤瀬川原平かつて読んだ生産性を欠いた、一般的には不要なものと見做されてしまう物件を「トマソン」と名づけ、無価値にこそ価値があるとした妙味あふれる一冊。 読者から寄せられたユニークな投稿に対し、ユニークな返事をする赤瀬川氏の素っ頓狂なユーモアに引き込まれ、めくる手が止まりませんでした。 今後街を歩く時、トマソンを自然と探してしまうことでしょう。 しかし不要なものは社会から排除されていってしまうもの。 トマソンが静かに、そして逞しく存続していることを切に願います。 - 2025年10月30日
時をかけるゆとり朝井リョウかつて読んだ小説家、朝井リョウ氏の馬鹿馬鹿しくも愛おしい愚行の数々をユニークに描いたエッセイ集の第一弾です。 大学生時代の出来事を中心に、さまざな経験を面白おかしく描写。 さくらももこ氏のエッセイが好きというのも、端々から伝わってきます。 最後は直木賞を最年少で受賞した際の述懐で締めくくられており、きれいに着地しているのも良いです。 眼科医との戦いから、大学時代に行った無計画な旅の珍道中など種々雑多な出来事が満載。 隙間時間に読めるライトな一冊です。
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