
いっちー
@icchii317
2026年6月4日

暴力のエスノグラフィー
ティモシー・パチラット,
小坂恵理,
羅芝賢
借りてきた
ちらっと読んだ
屠殺の不可視化、あるいは意図的な可視化と、「憐れみ」についての考察。本の大半がエスノグラフィだけど、政治についての本みたいだ。
『反共感論』の主張にも近いかもしれない。情動的共感、生まれながらに備わっている共感を、政治的に利用している。他の全てを隠しているからこそ、ごく一部が見えると感情が大きく動かされる。
「隠れたものを可視化する行為が政治や社会を変革するための戦術として採用されたても、むしろ隠れたものをさらに隠蔽するための効果的な方法を生み出してしまう可能性がある。」p302
さらに娯楽目的に変化してしまうことさえ考えられる。それこそディストピアすぎる。。。
憐れみは快感にもなりうる。。
どんな場所でも、衛生面や、倫理面で厳しいと思われる屠殺現場でさえも、見えない場所での忌まわしい習慣は継続するし、都合の悪いものを隔離して監視するメカニズムによって、現場で働く人からも全体像が見えないような仕組みになっているという話。
デヴィッド・グレーバーの「官僚制のユートピア」が関連本。やはりグレーバーとフーコーやな。あとはノルベルト・エリアスという人の理論も引き合いに出されているらしい。エリアスとフーコーを対比しているらしく、それは暴力の減少ではなく、被支配者と権力者の距離に焦点を置いているかららしい。

