寝言
@negoto0704
2026年6月5日
激しく煌めく短い命
綿矢りさ
読み終わった
小学2年生まで京都に住んでいたので思い出したことがある。小学校に入学して一番最初に仲よくなった友だちと遊んでいたとき、急に「うち、朝鮮人やねん。だから、遊んだらあかんって言われて、みんな遊んでくれへんねん」と告白されたことを。
そのときのわたしは"チョーセンジン"が何なのか知らなかったのと、親が遊んだらダメという理由がまったく分からなかった。通っていたキリスト教系の幼稚園ではみんな仲よくとか、よきサマリア人のたとえなどから、困っている人がいたら助けましょうと教えられてきたから、何かを理由に遊んではいけないというロジックが理解できなかったのだ。
幸いうちの親はそういうことを一切言わない人だったから、その後も普通に遊んでいたけど、わたしよりずっと若い世代の綿矢りさの時代もそうだったのかと驚いた。
そりゃそうだよな。京都には連綿と続く圧倒的な歴史と伝統があるのだから、悪いことだけがすぐになくなったりはしない。
物語は中学時代の出会いから別れ、17年後の再会からの女性ふたりの恋愛が描かれるのだが、いかんせんタイトルが「激しく煌めく短い命」なので、どうかどちらも死にませんようにと祈りながら読んだ。そして一番欲しかったラストシーンがあった。ねぇ、おふたりさん、豊島区にはパートナーシップ制度あるみたいだよ。
話は変わるが、今年は久しぶりにレインボーリール東京で2作品担当する。その翻訳作業と並行して読んだので、こんなふうに物語とパーソナルな事柄が混じり合うのがわたしにとってはよい読書体験なのだった。