
不安定
@unstable_okyt
2026年6月5日
八本脚の蝶
二階堂奥歯
ちょっと開いた
かつて読んだ
高原英理『抒情的恐怖群』を読んだ後で、この作家の文章を前に読んだのは何だっけ…と記憶をたぐり、『八本脚の蝶』に高原英理が文章を寄せていたことを思い出した。
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二階堂氏は私に、「表現の甘美さが内容の許し難さを凌駕してそれを認めさせてしまうことはあるか」と訊ねた。
「それはある。文学そのほか、優れた表現を成立させることのできた作は、示すところがたとえ差別と理不尽に満ちたものであっても、人は常に表現に魅せられてしまう。しかし、われわれの意識は、そうした不条理のままでよいとして終えることもありえないだろう」と私は答えた。
(p.558より引用)
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『抒情的恐怖群』の酸鼻極める残酷描写を思い起こして、この引用部分が、なるほど、と腑に落ちた。