ななこ "こころ" 2026年6月5日

ななこ
ななこ
@naco__1234
2026年6月5日
こころ
こころ
夏目漱石
高校生の頃に授業で読んでからずっと、ずっとずっと好きなお話です。 人生を重ねて自分が新しくなるたび、読んだ時に見えてくるものも違ってくる。 もうすでに文庫本を持っているのに、数年前書店でみかけたプレミアムカバーの装丁があまりに美しく、他のシリーズ(人間失格、檸檬、銀河鉄道の夜など)と一緒に購入してしまいました。 真っ白な背景に銀の箔押しで「こころ」と印字されている、美しいカバー。しみひとつないこの白は、先生から見たお嬢さんのこころ、だと思っています。 先生が親戚から裏切りを受ける描写があります。学生時代には、その部分の描写の必要性をあまり意識していなかったのですが(先生の人生を描いているんだなぁくらいの理解でした)、あれは、後々先生が自分自身に抱く絶望、失望を説明するために必要な描写だったんですね。 人間の裏切りに対する嫌悪感や失望を形成しておいて、その後自分自身がKに対して裏切りを働いてしまう、そのことが先生を苦しめ続ける、という描写なのかなと…… 先生と私の関係性が好きです。 出会った時には先生の中で全てが完結していて、私には変えようがない。けれど先生の生涯唯一こころの内を全て知ることになる私…… 近くて遠い二人の関係性、全てを捨て置いて先生の元へ駆けつけようともきっとまたその時には全てが終わっているんだろうなという、まさに読み手の心も全て持っていかれるような展開。 これからも私の人生折に触れて読み返したい大切な一冊です。
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