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ななこ
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@naco__1234
今読んでいる本の話、読み終わった本の感想、これまでに読んだ本のことなど
  • 2026年10月31日
    恋とか愛とかやさしさなら
    寝る前に少し……と読み始めたら、前半部分全て一気読みしてしまい、涙が止まらなくなりました。 感動の涙ではないです。 苦しい、信じたい、でもどうにもできない、どうしようもない気持ちで苦しくて苦しくて、涙が止まらなくなりました。 盗撮なんて許せないと思っています。家族が被害にあったりしたら、犯人のことを絶対に許せない。 でも、自分が信じている、大切な相手(たとえば家族)が罪を犯した時。これまでの幸せな時間や相手を好きな気持ちは、どこに行ってしまうんだろう。 同じ状況に陥ったことはなくても、考えずにはいられなくて、考えても考えても答えは出ず、苦しかったです。私が家族を信じているのと同じように、新夏も啓久を信じていたのだろうなと思いますし…… 些細なやりとりで笑いあうことの幸せや、お互いを好きだと思う気持ち。ふたりで過ごした時間の重み。その描写がとても綺麗だからこそ、ラストシーンがとても苦しい。 こんなに心を突き動かされるようなお話、本当に、すごいです…… 後半部分は、また、時間と気持ちに余裕のある時、ゆっくり読みたいです。
  • 2026年10月31日
    リリアン
    リリアン
    愛をテーマにした『GOAT』の中のコラムで、千早茜さんがこちらの小説を、愛に関する一冊として紹介されていて、気になって購入し、通勤時間で少しずつ読み進めて読了しました。 現実と架空が少しずつまざりあっているような、また、短編のそれぞれのお話が少しずつ重なりあっているような、ひとつのお話のもうひとつの道筋を読んでいるような、そんな気持ちで読みました。 詩を読んでいるような心地よい文章とリズムで、けれど描かれている内容はものすごく地に足のついた人生であり生活であり、そしてそこに描かれている愛情の形が優しく心に沁みてくるような、素敵な一冊でした。 お話の中では、特に『図書室』が好きです。 また、何気ない一文なのですが、『給水塔』の中の、「どんなひとにも人生があり、どんなひとにと内面がある」ということを表現する箇所が、とても好きでした。
  • 2026年10月28日
    夜明けのはざま (ポプラ文庫)
    昨日読了しました! 私は「死」をテーマにしたお話を好んで読むことが多いのですが、それは「死」が怖いからなんだなぁとこのお話を読んで気付きました。 短編ひとつひとつがとても心に刺さるお話で、その短編が繋がって物語が前に進んでいく、お話の構成も最高でした。 読後感がたまらず、しばらく現実世界に戻ってこれないほどでした。 この世界に存在している、ままならないこと、どうしようもないこと、辛さや苦しさがはっきりと描写されていて、読むのがしんどいと思う程の場面もありました。 必ずしも大団円のハッピーエンドというわけではない、でもそれぞれが自分の心の中で折り合いをつけて前に進んでいく物語に、心をうたれ、時々涙をこぼしながら読みました。 生きることに真正面から向き合ったお話達だと思いました。 お話としては、第4章の『あなたのための椅子』が好きです。 他のお話を読んだ時もそうだったのですが、町田そのこさんの、もう会えない相手への気持ちや考え方に、いつも深く感銘を受けます。 それから、第5章。 385ページの「なつめのすべてが、誰かの手に渡って姿を変えたのだ」という一文と、そこから続く、「繋げていけばいい」という言葉。 私にとって一生忘れられないような言葉達になりました。 私も、毎日を精一杯生きよう!という気持ちになりました。 良い本と出会えて幸せです……。 町田そのこさん、今月新刊が発売になっていると思うので、そちらも読みたいです。
  • 2026年10月23日
    新しい恋愛
    新しい恋愛
    こちらもお友達からのおすすめで購入し、通勤時間を使って読みました。 本の直接の感想ではないのですが、お友達の好きな本って、「この表現好きそう、この人(すすめてくれたお友達)らしいなぁ」という所が出てきたりしておもしろいですよね。 高瀬隼子さん初めて読んだのですが、おもしろかったです……! 恋愛小説なのかと思い読んだのですが、世にも奇妙な物語に出てきそうなお話ですよね。 表題作の『新しい恋愛』のラストでサイレンが聞こえてくるところなど、鳥肌が立ちました。 確かに存在していて、でもなんとなく皆が目を逸らして生きているところから目を逸らさず、読み物としてとてもおもしろい形で言語化した作品だと思いました。 個人的には『花束の夜』が一番好きでした。 『おいしいごはんが食べられますように』も同じような味わいのお話なんでしょうか。読んでみたいです。
  • 2026年10月21日
    希望の子
    希望の子
    大好きな一穂ミチさんの新刊……! と楽しみにして本屋さんへ走り、本棚に飾り、休みの日に一気読みしました。 一穂ミチさんのお話は、生きていく上で直面するどうしようもない苦しさ、やりきれなさなどをしっかりとらえた上で、それでも優しく世界を信じ、前向きに生きていく姿を描いている所が大好きなのですが、今回のお話でもそれを強く感じました。 自分の意思で背負ったのではない運命に翻弄される、その望まない運命というのが「希望」という一見前向きな物であるという点で、とても考えさせられました。 私も一大人として、作中のように震災などの大変な状況の中で生まれてきてくれた新たな命に対して、「希望の子」だと感じてしまうかもしれない。 でも、それは本人には関係ないことですもんね。人を苦しめるのが、後ろ向きな感情ばかりであるとは限らない。 そうして周りからの勝手な「希望」を抱かれた子供達が、もがきながら生きていく姿に、私も心をうたれ心が震えました。 お話としては、『ウィンドミルでキドニーパイを』が大好きです。 それから、最後の短編『汽水域』の結び方も。笑いあう二人の顔が、キラキラした情景が私の頭の中にもはっきりと浮かんで、その美しさに涙が出そうになりました。 一穂ミチさんはお話の構成やテーマも大好きなのですが、話の結びの文章の美しさにいつも感動します。読後の余韻がたまりません。 このお話を新刊発売のリアルタイムで読むことができ、幸せです。
  • 2026年10月20日
    カラフル
    カラフル
    Readsで感想を読み「気になる」リストに入れており、週末本屋さんで見かけたので購入しました。 森絵都さんのお話初めて読んだのですが、柔らかく読みやすい文章と心を掴まれる展開でとても良かったです。一気読みしてしまいました。 『カラフル』というタイトルの意味を描写した箇所もすごく心に残りました。 惜しむことがあるとするなら、真達と同じくらいの年頃に読みたかったです。もちろん、大人になったからこその味わいもたくさんあったのですが、中学生高校生の頃の自分がこの本を読んでどう感じるだろう、と思いを馳せずにはいられませんでした。
  • 2026年10月18日
    ゴールデンスランバー
    日曜日に読み終わり感想を書いたのですが、非公開になっていたため再投稿します。 あまりミステリーは読まずに生きてきたのですが、新潮文庫の50周年記念作品『プレゼント』の短編がとても良かったので、伊坂幸太郎さんのお話を読みたくなり、購入しました。 こんなおもしろい話なんで今まで読まずに生きてきたんやろう、という気持ちと、初見の衝撃を堪能することができ、今まで未読で生きてきて良かった!というふたつの気持ちでいっぱいです。 すごくおもしろかった。 前半の描写も物語の世界に引き込まれるようでページをめくる手が止まらず、そして後半の伏線回収がすごく気持ち良い。 情景の描写、物語の幅なのかなと思うような細かい部分も最後の展開に繋がってきたりして、本当におもしろかったです。 そして、展開のおもしろさだけでなく、人間同士の関係性、絆、といった部分もとても綺麗に描かれていて最高でした。 学生時代のシーンでは私も学生時代を思い出すような眩しく懐かしい気持ちになりましたし、主人公である青柳雅春がそれぞれの登場人物とそれぞれの形で信頼関係を結んでいるさま、そしてその人物同士の関係性が物語を前に推し進めていく描かれ方がとても良かったです。 個人的には、宅配時代の先輩である岩崎英二郎との関係と、警察官の児島安雄とのシーンが好きでした。 このお話が名作であることは皆知っていると思いますが、この本すごくおもしろいよ!と色んな人に勧めたくなるようなお話でした。 伊坂幸太郎さんの他のお話も読みたいですし、これをきっかけにミステリーを色々と読んでいきたいです。 ちなみに、伊坂幸太郎さん25周年の限定カバーでした。 箔押しが入っていて、デザインも手触りもとても素敵です。
  • 2026年10月11日
    夜空に泳ぐチョコレートグラミー
    『ぎょらん』『あなたはここにいなくとも』がとてもとても良かったので、こちらも購入し、読むのを楽しみにしていました。昨日時間が取れたので、一気読みしました。 このお話もすごく良かったです。 どのお話も心に染み渡るような素敵なお話で、私もこの本の舞台になっている町で生きているような気分でした。 『カメルーンの青い魚』は解説でも触れられていた「おもしろい仕掛け」にそういうことか!と大興奮しました。 個人的に一番好きだったのは、『波間に浮かぶイエロー』です。登場人物それぞれに苦しさや葛藤があって、それを持ち寄り温かく寄り添って、力強く生きていく様の描かれ方が素敵でした。 短編連作で、物語のつながりを感じるのもおもしろく、希望を持てる結末も良かったです。 生きることに正面から向き合ったお話で、苦しく、でもとても優しく温かく、胸をいっぱいにしてくれる一冊でした。 良い本に出会えて幸せです。
  • 2026年10月7日
    星を編む
    星を編む
    『汝、星のごとく』を読んでいた時から、暁美ちゃんと北原先生の関係性がとても好きだったので、『星を編む』も絶対に読みたいと思い購入し、先週読み終えました。 北原先生と暁美ちゃんのお話、植木さんと二階堂さんのお話、とあって、最後にそれぞれのお話が合流して迎える結末という構成もとても良いです。 かいくんは星で、北原先生は海と表現されていたように、穏やかで優しい北原先生との関係性がとても素敵で、でもその北原先生にも、色々な過去や感情があって、穏やかで優しいだけではないということが知れてとても良かったです。 凪良ゆうさん、文章の表現がとても綺麗で素敵ですね。 特に風景、情景の描写の描き方が好きです。 このお話を読んで、改めて『汝、星のごとく』をもう一度読み返したくなりました。 今ちょうど『汝、星のごとく』が映画公開されているので、現実とのリンクも味わうことができておもしろいですね。 暁美ちゃんや北原先生が、どこかに生きているような気がしてきます。
  • 2026年10月7日
    丸の内魔法少女ミラクリーナ
    お友達と、お互い好きな本を教えあってそれを読み、感想交換会をしよう!ということで、おすすめしてもらい、読みました。 小説ってこんなこともできるのか~!!と、とてもわくわくしながら楽しく読了しました。 表題作で、30代になってもこんな風に感情を爆発させて生きていいんだな、と思えて、読み進めると『変容』が出てきて、私の心を読まれたかのような気持ちになりました。 特に好きなのは『無性教室』です。少年少女の心の柔らかさの描き方がとても素敵でした。 SFのような現実離れした設定のお話を描くことで、現実の社会をはっきりととらえていて、おもしろかったです……! おすすめしてくれたお友達と感想を話すのが楽しみです。
  • 2026年9月30日
    きょうの日はさようなら 完全版
    感想をまとめるのに時間がかかってしまいましたが、水曜日時間がとれたので一気読みしました! すごく良かったです……!! 一穂ミチさんは『光のとこにいてね』『パラソルでパラシュート』がとても好きだったのですが、そこに並ぶ大好きなお話でした。 現実には起こりえないような設定のお話なのですが、登場人物のやり取りや感情の動きの描写がとても自然で説得力があり、気付けばお話の世界の中に入り込んでいました。 友情、恋、家族愛、様々な形の絆の形が描かれていて、とても良かったです。 私は特に今日子と明日子の友情が好きでした。90年代の女子高生と現代の女子高生が友達になったら、本当にこんな感じなんだろうなと思って、楽しかったり苦しかったりして、すごく良かったです。 最近個人的に実感していたことでもあるのですが、新聞に載るような事件に巻き込まれてしまう人にも、その瞬間までは普通の生活があるんですよね。 普通の人が普通に生き、そこには楽しみや悩みもある。そういう所もすごく巧みに描かれているお話だと思いました。 お話の結末、結びの文章もたまりません。 もしかしたらもう会えないかもしれないお別れを、前向きな文章で描いていて、一穂ミチさんの表現に惚れ惚れとします。 その後の短編で、沖津くんがしっかり今日子との別れを悲しんでくれていたことにも、心が救われる思いでした。 『あの子を嫌いだったころ』で、今日子と仲良しだった友達ではなく、今日子のことを嫌いだったという同級生の話が描かれているというのもすごく良かったです。 全てを読み終えて『きょうの日はさようなら』というタイトルにまたじーんと胸がいっぱいになる、とても素敵な一冊でした。
  • 2026年9月30日
    舟を編む
    舟を編む
    昨日読み終わりました! 『風が強く吹いている』『愛なき世界』を読んだ時もそうだったのですが、三浦しをんさんの長編は読んでいる時の没入感がすごいです。 その業界を全く知らない私でも楽しめるように詳しい描写が分かりやすく書かれていることと、登場人物は親しみやすく共感できるからでしょうか。 私もまるで辞書を一冊編み上げたような、胸が熱くなる思いで読み終わりました。 それぞれ性格の違う登場人物が、皆違った悩みや葛藤を持ちながら、仕事に向き合い、それぞれが作用しあってひとつの辞書を作り上げるというストーリーが本当に良かったです。 個人的にはまじめさんと西岡さんの関係性がとても好きです。 名よりも実を取ろう、と決意した西岡さんが、彼の強みを生かして宣伝広告部で大渡海の出版に華を添え、そしてまじめさんによって巻末に名を飾られたこと。ここの流れがとても素敵でした。 それから、涙するようなシーンではないのかもしれませんが、岸辺さんの視点から書かれた第四章。 233ページ、 「人間関係がうまくいくか不安で、辞書をちゃんと編纂できるのか不安で、だからこそ必死であがく。言葉ではなかなか伝わらない、通じあえないことに焦れて、だけど結局は、心を映した不器用な言葉を、勇気をもって差しだすほかない。相手が受け止めてくれるよう願って。」 「たくさんの言葉を、可能なかぎり正確に集めることは、歪みの少ない鏡を手に入れることだ。歪みが少なければ少ないほど、そこに心を映して相手に差しだしたとき、気持ちや考えが深くはっきりと伝わる。一緒に鏡を覗きこんで、笑ったり泣いたり怒ったりできる。」 この部分を読んだ時、私は胸がいっぱいになり、涙が溢れそうになりました。 相手に気持ちを伝えたくて、言葉に向き合い、真剣に悩む。多くのひとが経験することだと思うのですが、私はおそらくこの「言葉に向き合うことで自分の思いを誰かに伝える」ということにかける比重が人生の中で重く、私のそんな思いを肯定してもらったような気持ちでした。 辞書を編纂することは私の人生ではありませんが、これからも言葉に真剣に向き合い、言葉を大切にしながら生きていこうと思いました。 そして最終章で、大渡海の装丁が描かれるのですが、特別カバーの仕様が全く同じであることに気付き、大興奮しました。 装丁に関する描写と本のカバー、帯とを何度も見比べました。 こういう仕掛けが本当に大好きです。改めて、「本」という媒体の素晴らしさを実感しました。 人におすすめしたくなるような、こらからも何度も読み返したいと思うような、最高の一冊でした。
  • 2026年9月21日
    プレゼント
    プレゼント
    連休前に読み終わりました! ひとつひとつおもしろく読みやすく、それぞれの作家さんの魅力のつまった一冊でした。 帯にもあるのですが、読書が好きな人はもちろん「読書の入り口」にぴったりな一冊だと思いました。 以下特に良かったお話の感想です。 伊坂幸太郎さんは今まであまり読んだことがなかったのですが、とてもおもしろく、他の本も読みたくなって何冊か買ってしまいました。 推理小説だと思って読み、読み終わった後には胸がぎゅっとなるようなお話でした。 江國香織さんは20代の頃大好きでずっと読んでいて、久しぶりに読んだのですが、表現の細部や物語の中の感性に江國香織さんの魂を感じ、20代の頃の自分までよみがえってくるようで、とても心地よい気分で読みました。 劇的な展開があるわけではないのに心を動かすお話で、大好きです。 最近町田そのこさんの本を2冊読んで、どちらも人の死をテーマに生きることを描くお話だったのですが、こちらは恋愛と友情のお話で、とてもとても良かったです……! きらきらと輝くような美しいお話でした。幸せな気持ちで胸がいっぱいになるようなお話でした。 他のお話も全て良かったですし、同じ本を読んでどれをおもしろいと思ったか、他の方とお話しても楽しい一冊なんじゃないかと思います。
  • 2026年9月16日
    ぎょらん(新潮文庫)
    『あなたはここにいなくとも』がとても良かったので、町田そのこさんの他のお話も読みたい!と思い、こちらを購入、読了しました。 すごく良かったです。 『あなたはここにいなくとも』もそうだったのですが、町田そのこさん、「死」を通して「生きる」ことを描くのがとてもとても上手く、心に染み渡りました。 大好きです…… 全てを一気に解決しなくていいんだよ、と描かれている所が特に好きです。 苦しみや葛藤を抱え続けながら、少しずつ自分の心の中で折り合いをつけながら、一生を生きていく。私も読みながら心の救われる思いでした。 短編連作という形式で、こことここが繋がっているのか、とか、この人はあのお話で出てきた人かな?とか、そういった構造的なお話のおもしろさもあり、読み進めるごとに楽しさが何乗にもなっていくように感じました。 主人公のトキくんがとても素敵なのですが、お話ごとに視点が変わると彼の印象も大きく変わり、そこもおもしろかったです。 色々な人に導かれ、少しずつ前に進んでいったトキくんが、書き下ろしのお話では導く側に立っていて、そこもとても良かったです。 町田そのこさん、大好きです……! 他のお話も読みたいです。
  • 2026年8月31日
    愛なき世界
    愛なき世界
    自分へのご褒美的一冊がほしい……! と思い、ハードカバーのこちらを購入しました。 箔押の綺麗な表紙。本棚に並べてゆっくり読む日を楽しみに過ごし、週末一気に読みました。 とてもおもしろかったです。 『愛なき世界』、様々な形の愛がいっぱいに詰まったお話でした。 『風が強く吹いている』を読んだ時もそうだったのですが、三浦しをんさんのお話はその世界にたっぷり浸かることができて大好きです。 私も生物学者になったかのような気持ちで、実験の結果に一喜一憂し、息を止めたりやったー!とガッツポーズをしたりしながら読みました。 個人的には、松田先生がとても好きです。すっかり完成された謎に満ちた大人に見える人間にも、そこまでに続く人生があり、そこまでに至る物語がある。その描かれ方が素敵でした。 目の前のことをひとつずつ、誠実に、一生懸命に頑張っていくこと。その尊さが、生物学の研究と料理の世界に生きる二人の生き方を通して描かれていて、お互いがお互いを尊重し尊敬しているところがとても素敵でした。 お話を最後まで読み、星空のような表紙を眺め、『愛なき世界』というタイトルをなぞり、とても満ち足りた気持ちになりました。
  • 2026年8月27日
    透明な夜の香り
    Readsで感想を見かけて気になって購入、読了しました。 この数週間少し忙しくバタバタしていて、まとまった読書の時間が取れずにいたのですが、章ごとに少しずつ読むことができました。 解説にもあるのですが、文字小説から一番遠い所にあるはずの「香り」が繊細に表現されていて、私もこのお話について思い返す時、香りと情景がセットになって頭の中に浮かびます。不思議ですね。 色覚についての表現も多彩で、まさに『透明な夜の香り』という一冊でした。
  • 2026年8月11日
    盲目的な恋と友情
    『新潮文庫の100冊』の冊子で紹介文を読み、気になって購入、読了しました。 読み終わって、なんとも言えない、後味の悪い、いやな気持ちになっています。 それくらい、人間の嫌な部分、弱い部分がとてもよく描かれていました。文章表現や物語の構造の美しさが、そこに拍車をかけています。 まさに『盲目的な恋と友情』でした。
  • 2026年8月8日
    ツミデミック
    ツミデミック
    一穂ミチさんのお話がすっかり好きになってしまい、ぜひこちらも読みたい!と思って購入。 短編集なので、隙間時間や移動時間に少しずつ読み進め、読了。 やっぱり、一穂ミチさんの書かれるお話が好きだなぁと心の底から思いました……。 一穂ミチさん、生きていくことの辛さ、苦しさ、人間の弱さやずるさといった所をしっかりと描いた上で、優しく温かく、希望の残るお話を書かれているところが大好きなのですが、今作は前者の苦しさや弱さなどの要素強めのお話でした。 特に『さざなみドライブ』、結びの文がとてもとても好きです……。 タイトルの通り「罪」「パンデミック」がテーマのお話なのに、読み終わった後こんなに前向きで清々しい気持ちになれて、すごいです。 大好きな一冊がまた増えました。
  • 2026年8月8日
    空をこえて七星のかなた
    Readsで感想を見かけて気になったので購入、読了しました。 おもしろかったです……! ひとつひとつのお話も素敵だったのですが、最後まで読み終えた時に本としてのおもしろさが一段階も二段階も上がるような素晴らしい一冊でした。 ここはこういうことか、こう繋がっていたのか! と思いながら読み返し、二度目は一度目とは違った物語の魅力を感じられます。 この本おもしろいよ! と色んな人に勧めたくなるような一冊ですね。読めて良かったです。 短編としては、私は『木星荘のヴィーナス』がとても好きでした。 それぞれの人にドラマがあって、それぞれの人に大切な相手がいる。 おじいちゃんからおばあちゃんへの優しい愛に、胸がじんわりと温まりました。 加納朋子さんはこのような技法をよく使われているとのことで、ぜひ他のお話も読みたいです。 夜空を見上げた時のように、清らかで優しい心になれる一冊でした。
  • 2026年8月6日
    マナーはいらない 小説の書きかた講座
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