
結
@yi_books
2026年6月5日

真夜中の果物 (幻冬舎文庫)
加藤千恵
読み終わった
主に恋愛や友人関係に纏わる掌編と、それに連なる短歌がセットでたくさん入っていて、掌編が短歌の良さを、短歌が掌編の良さをそれぞれ引き立てているような作風がとっても好きだった。
心当たりがありすぎてグサグサ刺さるものも、自分とは違うけどそういうこともあるよねとか、そういう人っているよねとか思うものも、身近に落ちている日々の人間関係の欠片がギュッと詰まっているようで読むのが楽しかった。
人との交わりの中に、食べ物の記憶が紐づいているのって、これまで全然意識したことなかった気がする。
私にも、ある。あの人と〇〇で食べた××とか、忘れられない記憶と食べ物。
それから、あとがきがとても良かった。
「まっすぐに歩いてきたはずだったのに、振り返って確認すると、直線だと思っていた道は、ゆるやかなカーブだった。(中略)曲がったつもりはないのに曲がっていくのは、選んだつもりはないのにいろんなものを選んでいる日々そのものだ。」




