
Vivian0716
@koolzy
2026年6月6日

虐殺器官
伊藤計劃
あまりの見事な展開にあっという間に読了。こんなオリジナリティーのあるSF作家が日本にいたんだと驚愕した。著者が34歳という若さで亡くなった後、星雲賞を受賞して、その授賞式に代理出席されたお母さんの言葉に泣いた。
<息子は、今から七年前、右足の膝から下を司る神経に癌が見つかり、手術をしまして、右足の感覚を失いました。それから三年ちょっとは癌もおとなしくてたんですが、今から二年ちょっと前に両肺に転移が見つかりました。そのとき息子は、「両足がなくなってもいいから、僕はあと二十年、三十年生きたい。書きたいことがまだいっぱいある」と申しておりました。『ハーモニー』は、苦しい抗癌剤と放射線の治療の中で書き上げたものでございます。
三月二十日に亡くなるだいぶ前から、食事も水もあまり摂れない状態になっておりましたけれど、亡くなる日の夕食に大好きなカレーが出て、少し食べてみると言いまして、スプーンに十杯くらい食べたんですね。それから一時間ぐらい経ってから、床ずれを防ぐために姿勢をちょっと変えたとたん、すーっと意識がなくなって、そのまま亡くなってしまいました。
お腹が空いたまま逝ったら、三途の川も渡れなかったんじゃないかと思いますが、最後にカレーを食べたので、今帰ってこないところをみますと、なんとか向こうにたどりついてるんじゃないかと思います。応援してくださった皆様、おつきあいしてくださった皆様、本を読んでくださった皆様、ほんとうにありがとうございました>









