
Anna福
@reads--250309
2026年6月6日

平原のモーセ
双雪濤,
大久保洋子
読み終わった
雪と煤煙に覆われた灰色の世界のイメージが浮かぶ。
親世代には文革の影が残り、父親の喪失や不在を抱えた子供たちが、荒涼とした工業地帯にある艶粉街をどこまでも歩いていくようだった。
『グラードを出る』では石炭を拾い、『光明堂』では艶粉街を横断し、子供たちは驚くほど遠くまで行く。
その感覚は芥川の『トロッコ』をずっとシビアにしたようだった。
『飛行家』では「風船おじさん」を思い出した。現実には無謀で、たぶんうまくいかない。それでも空を目指す姿にはどこか希望の明るさがある。





