パラリラ
@pararira000
2026年6月8日

佐藤の告白
中島花野,
藤紘
読み終わった
おっっっっっもしろかった!!!
これがデビュー作とは恐ろしい。納得の大賞。
辻村深月作品を初めて読んだ時の感覚に近いです。
多重視点の物語を紡ぐのがとてもうまい。
「男が男に告白をした」という噂をきっかけに始まる陰湿ないじめ。決定打のない嫌な空気が蔓延していく。
非常に重いテーマなのに、1人目の語り手である「ひなの」のオモシレー女具合が凄まじく、軽やかに物語へ誘われる。
ひそかに片思いしている佐藤との夢小説を書き、「一年に一度の美女になるより好きな人のためにゴリラになる」と決めたひなのを応援しない人はいないはず。
自分の感情をこれほど豊かな言葉で表現できるひなのが羨ましい。
ひなの視点のコミカルな語彙の連続に何度も笑い、その後の先生、母視点の話では深く共感した。
鈴木視点のお話は未熟だったあの頃を思い出して胸が痛み、甘酸っぱい気持ちになった。
集英社オレンジ文庫から出ているのでティーン向けと思われるかもしれないが、とても素晴らしい構成力で中学生たちの機微を描いています。ぜひ読んで欲しい。
この作者の次回作が楽しみ。



