佐藤の告白

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- 村崎@mrskntk2026年5月25日読み終わったせ、せ、せ、せ、せつない…………!!!!!! 「佐藤君が鈴木君に告白して振られたらしい」という噂をめぐる群像劇。佐藤を好きな長谷川ひなの、鈴木の担任である岡本、佐藤の母、そして鈴木の視点からそれぞれの心情が描かれるのだけれども、どれも本当に誠実に書かれているのが伝わってきて、何度も胸がいっぱいになった…… 男子が男子に告白すること、今、少しずつ「理解」が広がってきているけれど、本来それは理解するものでなく、男子が女子に告白したり女子が男子に告白したりすることとまったく同じことのはずで、「普通」であると言い聞かせようとしたりすること自体ナンセンスではあるのだけれども、ただ、それまで自分のなかにあった「普通」と違うことは、多かれ少なかれ違うものとして捉えてしまうもので、でもその葛藤をわざとらしなく等身大に、葛藤と呼べるラインの手前で書いているというか、すごく信頼できる書き方だと思いました。 一方で中学生の純粋な悪意、アウトになるラインを自覚しながら言い訳がきくところで悪意をさりげなく出してしまう危うさ、その悪意に真っ向から向かっていく姿、10代…!10代の子たち、善い人生を送ってほしい…!! ふたりのことはだれも知らなくていい、ふたりだけが知っていればいいということを、こんな形で最後まで表現できるんだ…いやでも恋愛の好きになったとか告白されたとかどんなふうに振っただとか、そんなん本当に当事者だけが知っていればよいことで、いや話したいなら話せばいいけど当人が話さないなら、もうそれはそれでいいことであるのだけど、10代は……!なかなかそうもいかない…!でも登場人物たちのままならなさ、自分の気持ちを信じる姿勢、だれかを尊重すること、これって、当たり前のことかもしれないけど、この当たり前をこんなに丁寧に書いてくれてありがとうございました……でした。 あと言葉選びが個人的にとっても大好き、ていうか文章がうまい、文章がうまいというのは人それぞれ基準があるだろうし、たとえば小難しい表現を使いまくっているわけではなく、むしろとても読みやすくわかりやすい文章なのだけど、だからこそこんなにまっすぐ胸に向かってくる文章というのは、やっぱり文章がうまいということなんだよ…… とりあえずめちゃくちゃいい小説だったよ、「佐藤の告白」というタイトルでありながら、佐藤視点がないというのも本当に私好み、「書かない」の塩梅がうまい小説はいい小説です。だってそれは、だれも知らなくていい、読者も知らなくていいことだと思うから……あああ〜〜〜いい小説だった………


