
カササギ
@Kasadagi_shobo
2026年6月8日
チャックの数奇な人生 イフ・イット・ブリーズ
スティーヴン・キング,
安野玲,
高山真由美
読み終わった
雨の音みたいな名前の女の子
人生ではその時に起こり得なかったことも記憶として頭のなかに残しておけるものなのかもしれない
起こり得なかった幸せな結末を抱えて生きることは苦痛だろうか、何の役にも立たないことだろうか
私は否、だと思いたい
悲劇がその後の全てを押し流してしまったとしても
その時まで抱えていた将来への希望を、もはや夢物語と化した未来予想図までもを、無かったことにするなんてあまりにも残酷過ぎる
チャックが踊るのはきっと会計士がしゃべるような言語だけで自分は生きてるわけじゃないと証明したいから
でもチャックはひとりで踊るわけじゃない
誰かを必要とする
そして誰でも良い訳じゃない
テキストを読んで、もしかしたらチャックが本当に踊りたかったのは、雨音みたいな名前の女の子とだったんじゃないかな、と思えてきて…
この物語が悲劇さえも力強く肯定するような人生讃歌であり、生まれえなかった命をも祝福するような美しいものだったのではないだろうかと感じるようになった
ゴーストって何だろう
見えない者、形のない物、かつてあったこと、かつて居た人、
すべて頭のなかにあるもの
その人のなかにあるもの
それを良きものにするかどうか
意味のあるものに出来るかどうか
それはその人にかかっている
巨大なものを抱えて生きる人生そのものへの讃歌
時間も空間も超えて人生を踊る
その瞬間を生きるダンスはだからこそ美しい
そしてきっとその瞬間に彼の愛する人はそばに居てくれたんじゃないかな
彼のダンスには愛が溢れてるから
サンキュー、チャック
祈りのようなダンスがあれほど輝いて見えるのにはやはり理由があったのだと教えてくれて。





