彼らは読みつづけた "書楼弔堂 待宵" 2026年6月8日

書楼弔堂 待宵
*本の中の読書* 《「世間の人は本を読むかい」 「そりゃあ読みましょう。昨今、三等車両なんかは益々煩瑣いそうで」 「何だと」 「乗客がみんな本を読んでるんですわ。銘銘が違う本を読むもんだから、話が混じって大変だそうさ」 「声出して読むか」 「まあ読むでしょう。黙読すんな学のあるお方でね。無学な者は音読ですよ。字を憶えたてだから一文字ずつ読むんでしょうかな。まあ、本は読みます。流行ですぜ」》 — 京極夏彦著『書楼弔堂 待宵』(2023年1月、集英社)
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