
阿雁燈
@sk88p
2026年6月9日
明六社
河野有理
読み終わった
明六社や明六雑誌といえば福澤諭吉が真っ先に思い出されるわけだが、実は福澤が明六社や明六雑誌にどのように携わっていたのかは、あまりよく知られていないことを指摘した上で、福澤を含めた8人のキーマンたちが明六社や明六雑誌で展開した議論を通じて明治初期の知的コミュニティの形成に果たした役割を明らかにする。
個人的には、恥ずかしながら、明六社・明六雑誌といえば福澤というイメージに取りつかれていたし、そもそも福澤諭吉のことをほとんどよく知らない。本書で中心的に取り上げられる森有礼、西村茂樹、西周、津田真道、加藤弘之、中村正直も同様にそれぞれの名前とぼんやりとした事績しか知らないし、阪谷素に至ってはその名前すら知らなかった。(Wikipediaで立項されている阪谷のページを見ると、青天を衝けに登場していたようだ。本書でも渋沢栄一の友人と書かれていたので出ていて不思議はないが、全く覚えていない。)。
そういうわけで、日本近代思想史のなんとなくのイメージしか持てなかった部分に輪郭を与え、プラスアルファの学びへと導いてくれるとても刺激に満ちた一冊だった。