
ジクロロ
@jirowcrew
2026年6月9日
火の精神分析(1015)
ガストン・バシュラール,
前田耕作
読み終わった
「浸透する」こと、事物の「内部」にまで、存在の「内部」にまで入ろうとするこの欲求は、内奥の熱の直感の牽引作用なのである。眼のとどかぬところ、手で触れることのできないところ、そこに熱は秘かに忍び込む。
……
ノヴァーリスは、他のものたちが空の冷たい燦然たる広がりを夢みるように、大地の熱い内奥を夢みたのだ。彼にとって、鉱夫は「うらがえしの占星学者」なのだ。ノヴァーリスは光の放射よりも、むしろ集中された熱で生きる。
(第三章 精神分析と先史ノヴァーリス・コンプレックス)
外に放出する光よりも、内に潜在する熱。
手を伸ばすよりも、手で探り当てる。
視覚よりも触覚により、火を感じること。
タイトルだけを見ればテーマは狭く見えるけど、読んでみると、「火」というものの奥行きが計り知れないことがわかる。
それが空間的な奥行きであるところが、バシュラールの興味をそそったのではないか、と思う。





