
まほ
@maho0616
2026年6月10日
舟を編む
三浦しをん
読み終わった
友達に「好きそう」と言われ、読んだ。大好きだった。
「ひとは辞書という舟に乗り、暗い海面に浮かびあがる小さな光を集める。もっともふさわしい言葉で、正確に、思いをだれかに届けるために。」p.34
「だれかの情熱に、情熱で応えること。」p.178
「なにかを生みだすためには、言葉がいる。岸辺はふと、はるか昔に地球上を覆っていたという、生命が誕生するまえの海を想像した。混沌とし、ただ蠢(うごめ)くばかりだった濃厚な液体を。ひとのなかにも、同じような海がある。そこに言葉という落雷があってはじめて、すべては生まれてくる。愛も、心も。言葉によってられ、昏(くら)い海から浮かびあがってくる。」p.268
「松本先生は顔を上げ、うつくしい蝶をつかまえた少年のように微笑んだ。」p.315
物語は美しい言葉の連続で、〝言葉の舟を編む〟ことに精を出す素敵な人物たちの姿が描かれる。
多くの人が、精一杯取り組む馬締の姿を見て、支えるようになる。
お互いの夢を妨げないよう、思いやりながら過ごす夫婦の愛。
我らが松本先生は、最後の最後まで、辞書という夢に時間を注ぎ込む。
こんなにも美しい物語が他にあるだろうか…
ほんとに出会えて良かった1冊。


