jyue "あたらしいともだち かわじろ..." 2026年6月10日

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@jyue
2026年6月10日
あたらしいともだち かわじろう短編集
6月某日 朝、遠くに住む親戚へ手紙を書く。3年前に電話で話したきり、とんとご無沙汰になってしまった。いつでも会える、いつでも話せる、と思う相手こそ大切にしたいのに、気を抜くとこの調子だからだめだなあと反省しながら筆を走らせた。用事で銀行へ行くも、手続きには印鑑がいると言われ、よく考えれば当たり前のことなのに忘れた自分が間抜けすぎていやになる。帰りにポストへ手紙を投函するも、このまま帰るのはつまらないなと思い、本屋へ寄る。むりやり理由をつけているだけで、銀行で失敗しなくてもわたしは本屋へ寄っていただろう。小説は積読がたくさんあるので漫画コーナーへ。いま観ている『ひらやすみ』がとてもとても良いので、作者の真造圭伍さんが推薦の帯を書かれていた『あたらしいともだち』を買う。胸の奥が泣いたときのようにしっとりする。わたしはこういう「光」を描いてくれる作者が本当に好きだ。社会人になってから見えなくなった「光」が多すぎると思う。夕日が差し込んで眩しくなるような時間帯の電車にはもう乗らないし、太陽が真上から刺すような頃に芝生でコーヒーを飲む平日もない。昇り始めた朝日を遠くに見る静かな始発の車内、そのあと家まで自転車で帰る途中にすずめが飛び立ち光のなかへ消えていく姿、カーテンをしても溢れる朝日のなか眠る午前。もう見ることのなくなった光が懐かしい。その懐かしさを見せてくれる漫画だった。 あとがきより 「最初のマンガを仕上げているとき、線画にトーンを重ねると、自分のへろへろな絵にぱっと光が差したように見えました。この錯覚の光で、いまの自分をどこかから照らしていて、でもそれが何だったか、いつか忘れてしまうような明るさのことを描けると思いました。」
あたらしいともだち かわじろう短編集
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