

jyue
@jyue
だってことにして前進。
ここは本と過ごした日々、読書日記をつづる場。
- 2026年4月17日
わたしを離さないでカズオ・イシグロ,土屋政雄読書日記読み終わった4月某日 夜中3時に目が覚める。トイレへ行ったついでに、昨晩サボった洗い物を終わらせたら目が冴えてしまったから、『わたしを離さないで』の続きを読む。これまで、カズオイシグロはミステリーやSF作家だと思って、なんとなく読まずに来たけれど、これは完全に純文学ではないか。夜明けの空は、まずカラスが鳴き始めて、次に小鳥たちが鳴く。木々の葉が風で擦れる、軽い音たちを聞きながら何章か読んだ。残り1章は翌日の移動時間に読もうと思い、わざと読まずに寝る。 翌日の電車移動中に読み終える。最後の最後まで、ものすごく、良い。最後2ページを読む間、ぎゅうぎゅうに人が乗った車中の雑音が、一瞬聞こえなくなった。その2ページを3度繰り返し読み、胸の奥にぎゅっとしまう。良い物語を読んだときにしか震えない心の奥が揺らぐのを確かに感じた。
- 2026年4月14日
わたしを離さないでカズオ・イシグロ,土屋政雄読書日記読んでる4月某日 急きょ予約が取れたので、朝から小走りで病院へ行く。道中、何匹かクマン蜂がいて、恐々と逃げながら進んだ。ひんやりとした空気のなかにぬるい風、もうこんなに近くへ春が来ていたのかと驚く。病院では優しいひとたちの優しさに直接触れた。もう少しだけがんばってみようという気になった。優しさは、身体の奥底で、持続する。 少しずつ本が読めるように、戻ってきた。積読していた『わたしを離さないで』を読む。とてつもなく良い。とんでもないものをわたしは読んでいる、と思いながら読む。久しぶりに「読書っていいよなあ」という根本的なことを思い出させてくれる本かもしれない。カズオイシグロは長編が8作品しかないということで、ちみちみ読み進めている。読み終わりたくない、もったいない、ずっと読んでいたい、ただし時間は残酷にも有限。
- 2026年2月22日
すべての、白いものたちのハン・ガン,斎藤真理子読書日記読んでる2月某日 身体が2つ要る。腕が3本欲しい。いまとってもそんな状況。少しでも、自分だけの静かな時間が出来たら、さっそく本が読みたくなる。読書欲があるというのは、なんだかんだ健康な証拠だ。昨晩『グレタ・ニンプ』を読み終えた。つぎは静かな本が読みたいと思う。本棚からハンガン氏の『すべての、白いものたちの』を手に取った。
- 2026年2月20日
暁のヨナ 47草凪みずほ読書日記読み終わった2月某日 眠れない日々が続いている。日と日の境い目がなくなって、長い長い一日を過ごしているような気分。そんななかでも2/20は楽しみに待っていて、日付が変わった瞬間に読んだ。あと1巻で終わりかあ。寂しいなあ。 - 2026年1月20日
書いてばかりいた (yoyo)yoyo読書日記読み終わった1月某日 『チ。』を見終えてしまい、最後のよく分からなかったところの解説を求めてYouTubeを探していたら、魚豊さんが「パブサさせたくないからタイトルは『チ』一文字にする。最近はまず観たあとに、自分の頭で感想を考えず、作品名で他の人の感想を検索して、あ〜そうだよね俺もそう思ってたんだよね、というふうに、他の人の感想を自分の感想として取り入れていく。それをさせたくない」とおっしゃっていて、静かにSNSを閉じた。 頭のなかがやかましいときは日記本に限るので、yoyoさんの『書いてばかりいた』を読む。冬特有の、薄い夕方の光のなかで読み終える。何がよかったのか、咀嚼しながら見つめたい。
- 2026年1月15日
小さなことばたちの辞書ピップ・ウィリアムズ,最所篤子読書日記読んでる1月某日 年始から触れる本やコンテンツに恵まれている。読み始めた『小さなことばたちの辞書』は既にものすごく良いし、観始めた『チ。』もすごく良くてあっという間に2/3のところまで観てしまった。チ。に関してはマンガも読みたい、地動説をテーマにした小説があればそういうのも読みたい。
- 2026年1月4日
トムは真夜中の庭でフィリパ・ピアス,スーザン・アインツィヒ,ピアス,A.P.(アン・フィリパ),Philippa Pearce,高杉一郎読書日記積読山に戻した1月某日 大抵は、眠る前に「少しだけ…」と思って開いた読みかけの本が思いの外拍車がかかってしまい、一気に読み終えて、翌朝に次読む本を選ぶことが多い。のだけれど、児童文学だけは夜に選書して、お布団のなかで最初の1ページ目を読み始めたい…と思うのは、幼い頃そうしていたからだと思う。眠る前に新しい物語の世界へざぶんと入り込んでゆく感覚が好きだった。寝室の電気が消されるそのギリギリまで読んでいた。そのまま眠ってしまって、夢のなかにも本の世界が登場してくれたらなと思うことも多かったけれど、そう都合よくはいかなかったな。
- 2025年12月16日
- 2025年12月14日
ペーパー・リリイ佐原ひかり読書日記読み終わった12月某日 ペパリリ(略し方がかわいいからついつい言いたい)を読み終える。強い、力強い作家で圧倒される、勢いがすごい。流されるように『人間みたいに生きている』を読み始めた。図書館から『鳥と港』と『スターゲイザー』が準備できたと連絡がある。ずっと佐原さんのターンになりそう。 最近思うこと、朝早起き出来ても昼寝をしてしまったら意味がない。
- 2025年12月10日
ブラザーズ・ブラジャー佐原ひかり読書日記読み終わった12月某日 用事の行き帰りの電車で『ブラザーズ・ブラジャー』を読み終える。帰り道、青年から優しさに溢れた行為を受け取り、これから先あの子に良いことがたくさんあるといいなと、心の底から思った。2度お礼を言ったけれど、まだ足りない気がして、でもあと1度だけ言おうと思った頃にはもう居なくて、何度も頭のなかで呟いた。本のはなしに戻ると、ちぐさも晴彦も優しさを受け取り慣れていない不器用さで苦しそうだった。これからたくさん愛情を受け取って、大人になってほしい。続編は書かれないのだろうか。
- 2025年12月8日
自分で名付ける松田青子読書日記読み終わった12月某日 事あるごとに「今年も1/3が終わったね」とか「今年も折り返し地点を過ぎたね」とか言うひと、真面目に相手をするとペースを乱されるから常に横目で見ながら過ごしているけれど、さすがに12月にもなると「あと1ヶ月かあ」と思う。 やっと、本当にやっと色んなことが落ち着いて、合間の時間ではなく、ちゃんと「読書時間」を設けられるまでに落ち着き、まずはエッセイで読書エンジンをかけることに。川上未映子さんの『きみは赤ちゃん』を再読したくなった。
- 2025年11月18日
ソロモンの偽証 第I部 事件宮部みゆき読書日記読み終わった11月某日 とことん合わないひとがいて、おそらくお互いに悪いところはなく、ただただ真逆の考え方なんだろうとは思うけれど、そのもやもやのせいで日々寝つきが悪く寝不足なのか、寝不足だからちいさなことでもやもやするのか、たまごが先かにわとりが先か。 眠れない夜に宮部みゆき。今日はここまで、と本を置くタイミングがない。ずっと面白いが継続して在る。どの作品にも共通して、宮部みゆきが描く『人間として生まれて生きること』の姿勢が胸を打つ。こんなにすぐ感動してしまうのは、年末が近いからかな。
- 2025年11月13日
- 2025年10月30日
詩集 小さなユリと黒田三郎読書日記読み終わった10月某日 昨晩、眠る前に読んだ『小さなユリと』が本当によかった。お風呂上がりに身体のぽかぽかした体温が続くのと似て、この本の良さは読み終えたあとも持続している。現に、今日苦手なひとから嫌な態度をされて、いつもなら憤慨しているところだけれど、ほとんどなにも思わずに自然とスルーしていた。『小さなユリと』が心に光を灯してくれているおかげで、嫌な気持ちが溜まらずに消化されてゆく。
- 2025年10月23日
⾳を⽴ててゆで卵を割れなかった生湯葉シホ読書日記読み終わった10月某日 小さい小さい頃、寝起きだと手に力が入らなくて握り拳を作れないことが、単なる自然現象ではなく、病気なんだと思い込んでいた時期があって、おばあちゃんにこっそり「病気かもしれない…」と打ち明けると、「大丈夫よ」と笑いながら、手をにぎにぎしてくれた、というようなことを、すごく小さいけれど忘れられない星のかけらみたいなことを、思い出させてくれる本だった。おばあちゃんの手の柔らかさは、おばあちゃんの手からしか得られない柔らかさなんだよなあ。
- 2025年10月21日
存在のすべてを塩田武士読書日記読み終わった10月某日 朝 昨晩寝る前に『存在のすべてを』を読み終えた。読み終えた感想は「感想をまとめるのが難しい」だった。『月の満ち欠け』を読んだときと同じような気持ち。世間が絶賛する本を同じような気持ちで読めないときの「あれ、読み方間違えたかな」vs「いや、私は私の読み方をするでいいじゃないか」が脳内で戦っている。早く戦い終わってくれ。 夜更かしをした翌朝はフラットホワイトを飲んだり、『読書の日記』を読んだり、ぼうっとしたり。 『そうだそうだ、言いたかったのはきっとこういうことなんだ、よくぞ言語化してくれた、そうだそうだ、と思って、思ったあとに、その、溜飲を下げるような、そういう自分の感覚に、いいのか?それで、わかってくれる人がいる、言ってくれる人がいる、とか思って、任せたままにしているだけじゃないか、いいのか?』 阿久津隆『読書の日記』(NUMABOOKS)P90
- 2025年10月17日
存在のすべてを塩田武士読書日記読み終わった10月某日 最近は仕事終わりに美味しく紅茶を飲むため、30分ほど散歩をしていて、今日はいつもとルートを変えて本屋へ寄り道をする。欲しかった本は2冊とも無かったので、どこへ向けたらいいのか分からなくなったこの気持ちを『存在のすべてを』を買うことで収める。 トランジットで飛行機を待つ時間に、MAROON5を聴きながら読み終えた『罪の声』が、いまでも時々思い出す読書時間のひとつだ。読み終えたあとの興奮冷めやらぬ頭のまま、猫舌じゃなくても飲めないくらい熱々のフラットホワイトを片手に、空港の弱いWi-Fiで題材になった事件のことを調べた。いま気がついたけれど、わたしは自宅の次に、空港での読書時間が好きかもしれない。
- 2025年10月16日
- 2025年10月14日
リヴァイアサンポール・オースター,Paul Auster,柴田元幸読書日記読み終わった10月某日 眠い。とことん眠い。春から、4時間以上連続して眠れない日々が続いている。昨晩は、人生で何度目かの「夜中に目が覚めて、もう一度眠りについたら夢の続きを見れた」に成功した。でも夢の内容が「本田翼とサバイバルゲームをやる」だったから、こんな夢では成功しなくてよかった。 いまは『リヴァイアサン』を読んでいる。オースターを読む度、未読作品が1つまた1つと減っていくことに寂しさを覚えつつ、それでも止められない。この本も初めからずっと良い空気が漂っている、読了するまでずっと良い本なのだろう。
- 2025年10月8日
草の上の朝食保坂和志読書日記読み終わった10月某日 野菜室を覗き込んでいたら食べたいものが浮かんできたから、黙々と茄子の煮浸しと揚げ出し豆腐を作る。スーパーのセールコーナーから救った耐熱グラスが思いの外、丈夫なうえに容量もたくさん入ってごくごく飲めるから気に入っており、そこへ炭酸水を入れる。心なしか結露も少ない気がする。 保坂和志の本はいいなあ、食べたり飲んだりしながら読むのにぴったりだなあ。登場人物たちのセリフだけが続き、だんだん誰のセリフか境界線が分からなくなるシーンがあって、そこがとっても好き。セリフというよりそれらはもう音に近く、ブレーメンの音楽隊を思い出した。
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