Reads
Reads - 読書のSNS&記録アプリ
詳しく見る
jyue
jyue
jyue
@jyue
だってことにして前進。 ここは読書日記をつづる場。
  • 2025年11月18日
    ソロモンの偽証 第I部 事件
    11月某日 とことん合わないひとがいて、おそらくお互いに悪いところはなく、ただただ真逆の考え方なんだろうとは思うけれど、そのもやもやのせいで日々寝つきが悪く寝不足なのか、寝不足だからちいさなことでもやもやするのか、たまごが先かにわとりが先か。 眠れない夜に宮部みゆき。今日はここまで、と本を置くタイミングがない。ずっと面白いが継続して在る。どの作品にも共通して、宮部みゆきが描く『人間として生まれて生きること』の姿勢が胸を打つ。こんなにすぐ感動してしまうのは、年末が近いからかな。
    ソロモンの偽証 第I部 事件
  • 2025年11月13日
    POPEYE(ポパイ) 2025年 12月号 [僕たちの好きな21世紀の映画グレイテスト・ヒッツ。] [雑誌]
    11月某日 本を読んだり、日記を書いたり、雑誌を読んだり、週を振り返ったり、映画を観たりする夜。今月のPOPEYE素晴らしい…この充実ぷりで税込1,000円以下はいいのか。ティモシーシャラメの特集を読み、そういえば『ストーリーオブマイライフ』を観ていなかったなあと思い出し、流す。いくつもの場面で泣いてしまった。人生とは推敲の繰り返しだよなあというようなことを考える。映画にもらったこの感覚は言語化できるところまで後日考え抜いておこう。
    POPEYE(ポパイ) 2025年 12月号 [僕たちの好きな21世紀の映画グレイテスト・ヒッツ。] [雑誌]
  • 2025年10月30日
    詩集 小さなユリと
    10月某日 昨晩、眠る前に読んだ『小さなユリと』が本当によかった。お風呂上がりに身体のぽかぽかした体温が続くのと似て、この本の良さは読み終えたあとも持続している。現に、今日苦手なひとから嫌な態度をされて、いつもなら憤慨しているところだけれど、ほとんどなにも思わずに自然とスルーしていた。『小さなユリと』が心に光を灯してくれているおかげで、嫌な気持ちが溜まらずに消化されてゆく。
    詩集 小さなユリと
  • 2025年10月23日
    ⾳を⽴ててゆで卵を割れなかった
    10月某日 小さい小さい頃、寝起きだと手に力が入らなくて握り拳を作れないことが、単なる自然現象ではなく、病気なんだと思い込んでいた時期があって、おばあちゃんにこっそり「病気かもしれない…」と打ち明けると、「大丈夫よ」と笑いながら、手をにぎにぎしてくれた、というようなことを、すごく小さいけれど忘れられない星のかけらみたいなことを、思い出させてくれる本だった。おばあちゃんの手の柔らかさは、おばあちゃんの手からしか得られない柔らかさなんだよなあ。
    ⾳を⽴ててゆで卵を割れなかった
  • 2025年10月21日
    存在のすべてを
    10月某日 朝 昨晩寝る前に『存在のすべてを』を読み終えた。読み終えた感想は「感想をまとめるのが難しい」だった。『月の満ち欠け』を読んだときと同じような気持ち。世間が絶賛する本を同じような気持ちで読めないときの「あれ、読み方間違えたかな」vs「いや、私は私の読み方をするでいいじゃないか」が脳内で戦っている。早く戦い終わってくれ。 夜更かしをした翌朝はフラットホワイトを飲んだり、『読書の日記』を読んだり、ぼうっとしたり。 『そうだそうだ、言いたかったのはきっとこういうことなんだ、よくぞ言語化してくれた、そうだそうだ、と思って、思ったあとに、その、溜飲を下げるような、そういう自分の感覚に、いいのか?それで、わかってくれる人がいる、言ってくれる人がいる、とか思って、任せたままにしているだけじゃないか、いいのか?』 阿久津隆『読書の日記』(NUMABOOKS)P90
    存在のすべてを
  • 2025年10月17日
    存在のすべてを
    10月某日 最近は仕事終わりに美味しく紅茶を飲むため、30分ほど散歩をしていて、今日はいつもとルートを変えて本屋へ寄り道をする。欲しかった本は2冊とも無かったので、どこへ向けたらいいのか分からなくなったこの気持ちを『存在のすべてを』を買うことで収める。 トランジットで飛行機を待つ時間に、MAROON5を聴きながら読み終えた『罪の声』が、いまでも時々思い出す読書時間のひとつだ。読み終えたあとの興奮冷めやらぬ頭のまま、猫舌じゃなくても飲めないくらい熱々のフラットホワイトを片手に、空港の弱いWi-Fiで題材になった事件のことを調べた。いま気がついたけれど、わたしは自宅の次に、空港での読書時間が好きかもしれない。
    存在のすべてを
  • 2025年10月16日
    読書の日記 本を出す 指を切る お葬式
    10月某日 いま、慎重に進めたいやりとりをしているけれど、相手がビジネスとは思えないほど雑な対応で、毎日のように憤慨している。心がガサガサする。憤慨したり落ち込んだりする自分を好きじゃないから、やだなあという気持ち。他のことで気を紛らわせても、そのやりとりは毎日発生するから大した効果はなく、とにかくとにかく早く終わって欲しいと願うばかり。 おうちのコーヒー時間をレベルアップさせるために買ったスチーマーが役立ってくれている。ほわほわのミルクを入れたエスプレッソがうんまい。
    読書の日記 本を出す 指を切る お葬式
  • 2025年10月14日
    リヴァイアサン
    リヴァイアサン
    10月某日 眠い。とことん眠い。春から、4時間以上連続して眠れない日々が続いている。昨晩は、人生で何度目かの「夜中に目が覚めて、もう一度眠りについたら夢の続きを見れた」に成功した。でも夢の内容が「本田翼とサバイバルゲームをやる」だったから、こんな夢では成功しなくてよかった。 いまは『リヴァイアサン』を読んでいる。オースターを読む度、未読作品が1つまた1つと減っていくことに寂しさを覚えつつ、それでも止められない。この本も初めからずっと良い空気が漂っている、読了するまでずっと良い本なのだろう。
    リヴァイアサン
  • 2025年10月8日
    草の上の朝食
    草の上の朝食
    10月某日 野菜室を覗き込んでいたら食べたいものが浮かんできたから、黙々と茄子の煮浸しと揚げ出し豆腐を作る。スーパーのセールコーナーから救った耐熱グラスが思いの外、丈夫なうえに容量もたくさん入ってごくごく飲めるから気に入っており、そこへ炭酸水を入れる。心なしか結露も少ない気がする。 保坂和志の本はいいなあ、食べたり飲んだりしながら読むのにぴったりだなあ。登場人物たちのセリフだけが続き、だんだん誰のセリフか境界線が分からなくなるシーンがあって、そこがとっても好き。セリフというよりそれらはもう音に近く、ブレーメンの音楽隊を思い出した。
    草の上の朝食
  • 2025年10月2日
    話の終わり
    話の終わり
    10月某日 最近、朝目が覚めたらとりあえずAMラジオをつけて適当なニュースを流しながら、顔を洗ったり、飲み物を作ったり、働く準備をしている。スマホやテレビをだらだら観たくなくて始めた習慣が割と心地よい。 夜、すだちときのこのパスタを食べて、上林暁の『星を撒いた街』を読み終える。うん、素晴らしく良かった。あとがきも含めて素晴らしかった。 子どもの頃から、本を読み終えて、次に読む本を選ぶために自宅や図書館の本棚と向き合っているとき、美女と野獣のベルを思い出す。ずっと好きなシーン。今夜からは途中で止めていた『話の終わり』を、今回はちゃんと読み終えたい。
    話の終わり
  • 2025年10月1日
    上林暁傑作小説集『星を撒いた街』
    9月某日 今日も今日とて、仕事終わりにささっと夕飯の支度だけ済ませて、駅まで散歩をした。散歩しやすい気温で嬉しい、心なしかみんな歩きやすそうで足取りも軽い。たくさん歩いたら冷たい紅茶をがぶがぶ飲みたくなって、どこかで飲んで帰っても良かったのだけれど、「今日はおうちだな」と思ってTWININGSのアッサムを買って帰った。上林暁の『病める魂』を読んで胸が苦しくなる。わたしの大切なひとたちはみんなみんな長生きして欲しい。みんなとずっと一緒に居たいから、わたしも長生きできたらいいなと思う。
    上林暁傑作小説集『星を撒いた街』
  • 2025年9月29日
    上林暁傑作小説集『星を撒いた街』
    9月某日 最近ひとに怒ってばっかだ、嫌になるな。夜ごはんの準備は諦めて、10代の頃を支えてくれたアルバムを聴きながら駅まで散歩をする。いつももう少し歩きたいなと思ったときには駅へ着いてしまう。習慣的に本屋さんへ寄って、北方謙三の新作を開いてみるとぐいぐい引き込まれてしまい、予定にない購入。 日中の怒りを鎮めるために綺麗な文章が読みたい。綺麗というのは整ってるという意味ではなく。先日本屋ルヌガンガでもらった、夏葉社のフリーペーパーが上林暁特集だったことを思い出し『星を撒いた街』を選ぶ。怒ることに疲れたから目が滑るね、それでもいいのだけれど。
    上林暁傑作小説集『星を撒いた街』
  • 2025年9月23日
    ある翻訳家の取り憑かれた日常
    9月某日 人の日記を読んで楽しむのは、無責任で実に良い。 さあさあ、次はなにを読もうかね。
    ある翻訳家の取り憑かれた日常
  • 2025年9月20日
    ある翻訳家の取り憑かれた日常
    9月某日 朝、家族を見送るとき、玄関の外側の空気が少し冷んやりするようになって、なるほど秋が来かけてるなあと思う。冬は、見送ってからまだ温もりのあるお布団で少しだけ二度寝するのが好きだから、その時期が待ち遠しい。 『若いとき、面白い小説を読んでいたら時間を忘れ、ふと気づくとワンルームマンションの窓から夕日が差していて、とても寂しくなったことがあったなあ。あの頃の、読めば時間を忘れるほど没頭するあの感じ、最近、あまりない。』 人の日記を読むと安心する。疲れ具合にあわせて適度に休んでいる姿を見ると、ああなんだわたしも休んでいいのかと思う。みんなそんなに強くなんかないよね、と思えるから、定期的に日記文学は読むべき。
    ある翻訳家の取り憑かれた日常
  • 2025年9月16日
    ゼバスチアンからの電話新版
    ゼバスチアンからの電話新版
    9月某日 家族が、積読の多いわたしの本棚を『図書館』と呼んでいることを知り、なんとも言えない嬉しい気持ちになった。いつも本棚から読みたい1冊を選ぶとき、『美女と野獣』のベルが本屋で本を選ぶシーンを思い出す。昨晩から読み始めた『ゼバスチアンからの電話』が面白くて黙々と読む。もっと本を読みたいのに、意志が弱いからついスマホを見てしまい、流れた時間の長さにうんざりする。
    ゼバスチアンからの電話新版
  • 2025年9月4日
    木
    9月某日 郵便局へ向かう途中の信号待ちで、どこかから飛ばされてきたビニール袋が高く舞い上がる。ずいぶん高いところまで上がったなあと見上げていると、ゆらゆら、ゆっくり落ちてきて、雨上がりの強い太陽に照らされてきらきらと光る。昔からこういう瞬間が好きで好きでたまらない。学生の頃はこういう気持ちになりたくて、ゲオで100円のDVDをたくさん借りて観た。 幸田文の『木』を読み終える。本当に良かった、良かったことをうまく文章に出来ない点も含めて素晴らしかった。まだ誰とも分かち合えない素晴らしさをひとりだけで抱きしめて眠りたい。
    木
  • 2025年9月2日
    方舟を燃やす
    方舟を燃やす
    9月某日 二晩、寝る間も惜しんで読んだ。都市伝説、カルト集団、フェイクニュース…うをぉ…と思いながら貪るように読み進める。自分の信念を貫くのはかっこいい反面、ときどき恐ろしい。方舟だって正義のような語られ方をするけれど、果たして他人が信じるものを自分は信じられるだろうか。
    方舟を燃やす
  • 2025年8月29日
    木
    8月某日 『森があふれる』を休憩時間と夜で一気読みし、夢のなかで森林浴したような心地になったから、これはこのまま森のなかから抜け出さずにもうしばらく滞在していよう、という気になり幸田文の『木』を読み始めた。ぐわあっと自分のなかの何かがうごめくのを感じる。中学生の頃に『闘』を読んだ朝の読書時間を思い出し、そうそうこれこれ、幸田文はこういう読み方をさせる作家だった、と浸る。朝。夏休みの音がする。笛を吹く音と、水が弾けて鳴る音と、体重の軽い子どもが走るとき特有の音と。それをかき消すように飛行機が通過する、音が混ざり合う。いま何を考えていたんだっけ。ウォークインを開けると昨晩つけていたエアコンの冷気が残っていて、だから何というわけではないけれど、ああ冷気が残っているなあと思う。お盆は子どもの頃の記憶が引っ張られて出てきやすく、おじいちゃんの孫だったな、おばあちゃんの孫だったな、と思う日が多い。
    木
  • 2025年8月20日
    ハリー・ポッターと賢者の石
    ハリー・ポッターと賢者の石
    8月某日 直近家のことが慌ただしく、初めて読む本へ向き合う集中力がなくなってしまった。『ダロウェイ夫人』を横へよけ、『灯台へ』をそっと閉じ、『たのしい保育園』を2/3読んだところでここ数日は枕元から動かしてすらない。昨日から、ドラマ版のハリーポッターに関するニュースがタイムラインをにぎわかしており、ダニエルたちと大人になったわたしはなんとも言えない複雑な気持ちで見ている。否定はしたくない、でもなにかが引っかかる。どうせ読めないからハリーポッターへ寄り道をしよう、ということで、この本はいつだって開けばするすると読めてしまうのだった。
    ハリー・ポッターと賢者の石
  • 2025年8月11日
    ジゴロとジゴレット
    ジゴロとジゴレット
    8月某日(日) ようやっと『ジゴロとジゴレット』を読み終える。海外文学を読むときは、馴染みのない名前を覚えたり、見知らぬ土地を想像したりするから割と脳内が静かなんだけれど、モームに関しては「ああ〜〜面白い〜〜〜」とやかましい。甲乙つけ難いけど特に『征服されざる者』と『サナトリウム』が好きだった。 今日は金原さんの訳者あとがきを読んだら、いよいよ『ダロウェイ夫人』を読み始めるぞ。ウルフ1作品目のお供には、無印良品のコロンビアで作ったカフェオレを。 P232. 自分は精一杯楽しんできたのだから、死ぬ覚悟はできている。思い切り楽しいパーティだったが、パーティはいつか終わる。朝までいようが、真っ最中で抜けようが、なんの違いがある。
    ジゴロとジゴレット
読み込み中...