
由々
@kk_2329
2026年6月9日
豊かさとは何か
暉峻淑子
まだ読んでる
読書日記
抜粋
@ 電車
p.160-180/246
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"つまり働き蜂で余暇を持たず、所得は節約して貯蓄に回し、自己責任で人生のすべてに対処する、という基本原理は、明治から今日まで、政財界によって磨きあげられてきた社会思潮であるといえよう。"(p.173)
"その貯蓄が、金融機関を通して企業の資金とともに土地の値上りに使われ(十以上の大銀行が、不動産業を営むリクルート社に一兆七千億円もの融資をした(略))、勤労者が一生働いても住宅が持てなくなったとは、何という皮肉なことだろうか。あるいは海外の不動産を買いまくる企業にたいして、ハワイやオーストラリアの住民から、外国人に不動産を売ることを禁じる法案が(略)、市民運動が起っているというのも、そしてまた、国民の貯金がアメリカの国債に変わり軍備を助ける結果になっていることも一一なんという皮肉な結果だろうか。"(p.173)
"国民の生活基盤の方はそっちのけにして、産業基盤整備を優先し、企業に対して手厚い保護助成策をとってきた日本の政府は、続発する公害に対しても、たえず住民を犠牲にして産業を守ってきた。その同じ体質は、住宅政策にもはっきりとあらわれている。国民の住宅は、「個人の自己責任」とされ、人間生活の基本であり、それゆえに基本的人権のひとつであるという考えに立った住宅政策を、政府は考えようともしなかった。"(p.178)
"効果の少ない金融措置だけをとり(借り手が少なくて予算が余り、セカンドハウスにまで融資している)、好ましい公営住宅(こちらの方は何十倍という抽選になる)はごくわずか。地価は高騰するに任せ、国民一般への家賃補助政策をとることもなかった。"(p.178)
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