mayu "ふたりの読書会" 2026年6月9日

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@yatsu_books
2026年6月9日
ふたりの読書会
以前読んだ、カナダの刑務所での読書会の様子を描いたノンフィクション、アン・ウォームズリーの『プリズン・ブック・クラブ/コリンズ・ベイ刑務所読書会の一年』は、 会を重ねるにつれメンバーの内面や発言が変化していく様子がとても興味深く、共通体験としての読書の意義に改めて気付くことができました。 『ふたりの読書会』は、無期懲役の受刑者の大矢章市さん(仮名)が『プリズン・ブック・クラブ』と、その本の訳者である向井和美さんの『読書会という幸福』を読み、感銘を受け出した一通の手紙からはじまった往復書簡をまとめた1冊。 この本を読んで、大矢章市さんの言葉のひとつひとつが深く印象に残り、強く心を揺さぶられました。 手紙での読書会はタイムラグはあるものの、とても豊かで、選ぶ本の中には殺人を扱ったような小説もあったり、差別や戦争など難しいテーマのものだったり、それでもふたりの読書会は驚くべき洞察力に満ちた意見が交換されます。 犯罪を犯してしまったという罪の意識から語られる小説は、世間一般の印象を覆す切り口から真実を切り取るかのような鋭さです。 「本を読みたい。読んで感想を他者と共有したい」という大矢さんの熱意には素直に敬意を抱くし、過去がどうであれ向井さんが支援したくなる気持ちにも共感できます。 「この言葉に出会っていれば自分は道を踏み外さなかった」と言われているけど、「今だからこそ、その一文のその言葉が語りかけてくれる意味がわかる」とも言う大矢さん。 この本を読んで何度も目頭が熱くなり、わたしはこんなに真摯に本に向き合ってきただろうかと、考えてしまいました。
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