
碧衣
@aoi-honmimi
2026年6月10日
トム・ソーヤーの冒険
マーク・トウェイン,
土屋京子
読み終わった
トム・ソーヤを言葉で表すなら、悪ガキ、または悪たれがふさわしい。
学校や家の仕事をサボるのは当たり前で、ケンカっ早くて悪知恵が働く。親代わりのポリーおばさんや教師に鞭を打たれても屁ではないが、悪いことをしたら魂が地獄に落ちることや殺人犯を本気で怖がり、迷信や呪文を信じている子供らしさがある。
というより、トムは良くも悪くも普通の子供だ。人より目立ちたい、チヤホヤされたいといった純粋な欲求があって、いたずらはするけれど人並みの良心や正義感だって持っているし、好きな子には一丁前に恋の駆け引きをしてみせたりもする。
作中ではトムは二回も死んだことにされ、その度に悲しみに暮れるポリーおばさんには同情を禁じ得ない。
そんな子供のトムの世界に見え隠れする古い慣習と差別の痕跡。差別される者の尊厳に関しては解説を読まないと気づけなかっただろう。

