キイロノシャクナゲ "空白を満たしなさい(下)" 2026年6月11日

空白を満たしなさい(下)
超えてきた。 本心がいままで読んだ平野さん本でナンバーワンだったが、超えてきてしまった。 はじめて平野さん作品に出会ったとき、あ、大好きだこの人と感じた。私が考えてたどり着いてきたことをもっとわかりやすく言語化してくれる。この本はそのポイントを何よりも凌駕していた。 私は過去に自殺からうまく逃げられた人だ。コロナに救われた。じゃなけりゃまた少し元気になったら走り回ってすぐ死んでいたかもしれない。 いままでなんであんなに死ぬことしか考えられなかったのか、20歳から寛解するまでのあの5年はなんだったのか、ずっとかんがえていた。ああ、自分が大切にしたい分人がほかの大切にしたい友人によって大切にできてなかったなあと腑に落ちた。 年下が嫌いなんじゃない、年下といるとき頼れる姉貴をがんばる自分が自分の好きな分人じゃなくて嫌なんだ。 分人という言葉を知ったとき、自分は多重人格なのではと苦しんだことを思い出して、救われた気持ちになった。 私は特段自分の好きな分人へのこだわりが強いと思う。人より何倍も、そこへの執着が強い。私が軸がないように感じているのに、あなたは軸があるよと言われるのはここなのかなあと思う。無理矢理別を通っているものを軸にしようとしている感がある。その分人は、私の中心には通っていないのだ。 たぶん私は親や親戚への分人がデカすぎる。一身にたくさんの愛をたくさん受け止めてきたからこそ、それがほかに影響どころか栄養となってぶくぶく大きな軸をがドーンといる、そんな気がする。本当の自分からはすこしズレたところにほんものの軸があるような感じだ。 自分が憧れるキラキラな自分に対してだけの分人を演じている、そんな感じがするのだ。 延長線上を生きながら必死にそっちの方向を向くことによって、正気を保っている。そんな人生である。 しかし運が良かったことに、親の生きてほしい方向と私の行きたい方向がわりと近しいとこもあったおかげで、いまなんとか気が保てている。 他人との境目がわからないような分人も、自分の9割を埋めている分人も、そういう極端なのは良くないよな。私もあちこちコミュニティをつくってから、どんどん落ち着いてきていると感じている。世界99の主人公は大切にしたい分人があんまりなかったのかな。執着ってすこしは大切だよね。
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