
匙
@sajisann
2026年6月12日
椿の海の記
石牟礼道子
読み始めた
幼い道子の母方の祖父・松太郎の妻・おもかさまは精神疾患を患い、ぼろぼろの着物でさまよい、盲目で、片足は象皮症だった。“神経殿”の彼女の代わりに“権妻殿”のおきやさまが松太郎の営む宿を切り盛りしている。
おきやさまは道子を可愛がってくれて優しいが、村の女衆はおきやさまを「前の生はけだもの」と罵る。
寺の坊さんは嫁姑、本妻、権妻と家の中の女たちの心には鬼が住んでいると戒め、「ことにおなごの衆というものは生まれながらにして三千世界に家なき身、行って定まるところはお念仏しかない。」と説く。
そこで権妻をもった男性は透明化され、けだものとは女たちみんなのことだ。滑らかな家父長制の描写。




