"あなたが走ったことないような..." 2026年6月12日

灰
@okonomiyaki
2026年6月12日
あなたが走ったことないような坂道
本作品が書かれた時、著者はなんと高校3年生であった。 早々とデビューを飾った若さには、「瑞々しい表現が溢れる」とか「若さに由来するほとばしる感性」など、そうした形容を持ち出したくなる。 だが本作では、鬱屈とした、断続的で刹那的な浮遊感がそこかしこに漂っている。 何よりも、著者はすでに自身の文体を獲得していて、世界から、主人公・星瑶(シンユ)の日常を抽出することに見事に成功している。 自由でいて、縛られていて、そして場所を与えられない。 単純に、私は有賀未来の自由さが欲しいと思った。
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