あなたが走ったことないような坂道
29件の記録
きなこ@kinako20252026年7月23日読み終わったなんて言うんだろう。主人公の黄星瑶は絶えず疾走しているイメージ。心も身体も揺れて揺れて、どうしようもなく、とどまっていられないほどゆらいでいる。 それは自分が何人かわからないから。国籍も血も正確なところはわからない。そりゃあ揺らぐよね。 養母の語りと生母の様子(これは誰の記憶?)を読むと、読者も一緒に心が揺らいでいく。

ちゃーりー@charlies_books2026年7月19日読み終わったただ滔々と言葉が飛んでくる。 一葉に重さはなくても、流れと熱でズタズタ。 「やめて、やめてよ。そんな簡単に、あたしを解決しないでよ。かすり傷が酸素にふれて、焼けたように痛い。」
K@readskei2026年7月13日読み終わった一人称小説は「この人はなぜ語っちまってんだろう」と信号で停止した途端に読み進められなくなる。この作品は「あたしの言葉」を探して書きなぐる高校生の日記を盗み読みしているようで、語りに必然性を感じた。 でもきっと「そんな簡単に、あたしを解決しないでよ」と言われる。

灰@okonomiyaki2026年6月12日読み終わった本作品が書かれた時、著者はなんと高校3年生であった。 早々とデビューを飾った若さには、「瑞々しい表現が溢れる」とか「若さに由来するほとばしる感性」など、そうした形容を持ち出したくなる。 だが本作では、鬱屈とした、断続的で刹那的な浮遊感がそこかしこに漂っている。 何よりも、著者はすでに自身の文体を獲得していて、世界から、主人公・星瑶(シンユ)の日常を抽出することに見事に成功している。 自由でいて、縛られていて、そして場所を与えられない。 単純に、私は有賀未来の自由さが欲しいと思った。

しるこあんこ@sirukoanco2026年5月22日読み終わった借りてきたダヴィンチで取り上げられていたから気になってた本。 正直に言ってしまうと文章のまとまりが綺麗とは言い難くてものすごく読みにくかった。でもそれがこの本の勢いというか醍醐味なんだと思う。
yt@yt2026年3月26日読み終わった「あたしは雲なんか一つもない真っ青な空にそのまま落ちてしまいそうで、落ちてしまいたかった」(p13) ある時期にしか書けない小説がある、って言ったら怒られるだろうか。 でもそれくらいの加速度。 「お互いのこと、何もわからないようで、全部理解できるような気も、した」(p51) 報道に触れるのがつらいとき、本を読むときの罪悪感。 人が死ぬのに慣れすぎてしまっている。 「国境はその真上に立っている人の身体を引き裂いていくから、それをどうにかこうにか一つにまとめようと必死で生きている人がこの世には何人もいて、あたしも、そのひとりなんだ、だから生きなければならなくて、それが可能であることを証明しなくちゃいけない、から」 わたしも、そのひとりなんだ。


























