佐波長太郎 "魔法の石板" 2026年6月12日

佐波長太郎
佐波長太郎
@sabatyou
2026年6月12日
魔法の石板
魔法の石板
堀江敏幸
かつて読んだ著者の『その姿の消し方』を思わせる作品だが、ここで輪郭を縁取られるジョルジュ・ペロスという詩人は実在の人物だ。沈黙と音楽について思いを巡らせなが読んでいると、次第にこの詩人の文章を纏って読んでみたくなる。ただ、私は断章群のような文章が苦手なので、実際に読んだらそんなに好きではないかもしれない。引用されている部分だけ読んでもピンと来ず、引用部を受けて書かれる堀江敏幸の文章の方が面白い。堀江敏幸のジョルジュ・ペロスへの愛着のようなものに同調しているだけだろう。そういうことはよくある。高井有一の『立原正秋』を読んだときも、高井有一の文書が好きなだけで、きっと私は立原正秋の文章は好きではないだろうと思ったものだ。
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