
沙南
@tera_37
2026年6月13日

残穢(ざんえ)
小野不由美
読み終わった
「すべての端緒となる一通の手紙が私の手許に届いたのは、二〇〇一年末のことだった。」
めっちゃ怖い。怖くないって言ってる方々、強すぎ。読みながら何回か後ろを振り返った。淡々とした語り手の存在が唯一の救いだった。しばらく布団からは足を出さずに寝ます。(ベッドの中は安全地帯だと思っている。)
ホラー作品を読んでいる、もしくは観ていると、私はいつも恐怖と同時に怒りが湧く。なんの罪もない人が、たまたま穢れに触れたことで呪いの連鎖に巻き込まれる。最悪、死に至る。霊や呪いって理不尽すぎやしないか。科学的根拠も実体もないくせに強くない?逃れるための解決策はないのか、と毎回思う。
この物語も例に漏れずそう感じたけれど、身勝手な人間の欲が無関係な他者に不幸を招くということは、怪奇現象に限らず現実にもよくあることだと気づかされた。「運が悪かった」で片付けられることが、世の中には夥しいほどに存在する。人はいつ、どこで死ぬのかはわからないし、呪いみたいな悪意を理不尽にぶつけられる可能性もいつだってある。少し飛躍するけれど、そんな世界の中にもやさしい人たちが確かに存在することを忘れてはならないなと思った。悲観ばかりしちゃいけない。ただ、いつ呪われてもいいように、後悔のないよう生きとこ。


