
Haruhito
@haruhito27_reads
2026年6月10日

ハンチバック
市川沙央
読み終わった
個人的には、釈華と田中が取引を遂行する場面がスリリングで良かった。本来であれば「妊娠/中絶」に関係のないオーラル・セックスに及ぶことで、両者がルサンチマンを満たすために互いの尊厳を奪い合っているようで、鬱屈していた感情が主体的な行動として顕になっていた。
障害者運動などにも理解のある作家・荒井裕樹氏との往復書簡は、無知な自分にとって多くの示唆に富んだ内容だった。健常者優位社会の構造的差別や無自覚な差別意識に対する抵抗の歴史の一端を知ることができた。二項対立構造への対処として、ジャック・デリダの脱構築などは知っていたが、インターセクショナリティという概念は知らなかったので、『凜として灯る』とその関連本を読んでいきたいと思った。
