
なつまる
@jinbe1708
2026年6月14日
ストーナー
ジョン・ウィリアムズ,
東江一紀
読み終わった
派手な事件や死人が連発するような小説より、ただ「現実にありそうな人生」を描くフィクションの方が、よっぽど読む時に痛みを伴う。そんな読書体験だった。
大学教師である主人公の人生は、理不尽な人間関係やキャリアの停滞に満ちている。これは一人の男の静かな一生でありながら、現代の私たちが直面する「仕事の苦しみと誇り」を描いた、究極のお仕事小説でもある。
彼の凡庸ながらも苦楽がある人生に「どうか救われてほしい」と願うとき、小説が鏡となり、その願いはそっくりそのまま現実を生きる自分自身の未来への祈りとなって跳ね返ってくる気がした。

