
風邪ひき
@damdamdan
2026年6月14日
テーマパーク化する地球
東浩紀
読み終わった
この人の言葉は腑に落ちる。
理想も現実も言葉にし、その間で思考として右往左往する姿をドキュメンタリーとして書いている感じがする。
第一章のテーマパーク化と、第二章の慰霊が対になっている。
対立軸にした方がわかりやすいが、そうはしない。そういう分かりやすい対立や政治的態度表明への誘いが今の分断を生んでいるのでは?と第四章の加藤典洋についての文章で書いているように思う。その対立しそうな2つを繋げる力が「語り口(文学)」にあるのでは、と。「あれとこれ、言ってることが矛盾してんじゃん?!」みたいなロジックをハナからもっと大きいスケールで捉えている感じがする。というか、世界はそもそも矛盾にあふれており、それに対して「自分のポジションからの価値観」を言い続けるだかではスモールサークルを作るだけだ、というようなことも、別の本で『訂正可能性』という概念の説明で東浩紀は言ってたと思う。
この本は過去に読んだ東浩紀氏の『弱いつながり』や『観光客の哲学』につながる本であり、この先に新作『平和と愚かさ』があるのだと思い、『平和と愚かさ』を積ん読にしてこっちを読んだ。旅行エッセイのような文章がこれらの特徴のひとつだと思う。東浩紀にとって多様な違う価値観を横断して繋げるものとして、「文学」と同じく「旅」という手段があるのだろう。
読んで、とても良かった。別に読者にむけてそんな言葉がある訳でもないのに勇気づけられた。









