
とめ
@m_ake
2026年6月14日
読み終わった
借りてきた
「隔離の文学」もとても良かったのだけど、こちらはさらに北條民雄を掘り下げており…とっっても良かった。ハンセン病患者で、隔離病棟の中で文学を書き続けた北條民雄を「現代の私たちっぽいな」と思って論じた著者…すごい。
「はじめに」で著者のたてた問い「差別された人が、傷つけられた自尊心をなんとか守りたいと思った時、同じような境遇にある人たちに対して、居丈高になったり、意地悪になったりすることは認められるのか」「自分が「差別されている集団」に所属していたとして、その苦しみから逃れるため「自分だけは違う」と言ったり考えたりすることは許されるのか」、ということを、北條民雄から考える。
この、民雄が居丈高で意味悪で、おなじ患者も学がないものを見下す…というのが嫌な感じなんだけど、人としてすごくリアル。「自分だけは違うんだ、その証明がほしい」というのは、まさに私たちにも重なる。
いのちの初夜の深掘り(まさか…タバコにそこまでの意味が……)や日記の話もめちゃくちゃ面白かったけど、私は「砂の器」の映像化の深掘りも興味深かった。もともとハンセン病患者だった「千代吉」が、時代の変遷で設定が変わってくる。直近では「凶悪犯罪者」には変わっているのだけど、それは…それは違うじゃん…と思って悲しくも思った…。
と、とにかく面白かった。
最近ついに近所の図書館で図書カードつくって初めて予約して貸出してもらった本ではあるが、これは手元に欲しい…