
さくら🌸
@lily_sakura_
2026年6月14日
リカバリー・カバヒコ
青山美智子
読み終わった
カバヒコには魔法は使えない。ただずっと公園のアニマルライドとしてそこにいるだけ。けれど、悩みを打ち明ける登場人物たちは、次第に変わってゆく。それはカバヒコに特別な力があるからではなく、登場人物たちひとりひとりが、自分をリカバリーするための考え方ができるからだし、彼ら彼女らの強さによるものだった。人任せではなく、かといって孤独な戦いでもなく、時に誰かに支えてもらいながらも自分たちの力でみんなリカバリーできていった。
「病気や怪我のリカバリーのあと、まったく同じようには戻らない」「同じようには戻らないけど、経験と記憶がついて、心も体も頭も前とは違う自分になる」(p.210)
確かにそうだ。青山作品は、慌ただしい日常で忘れかけていたことをふと思い出させてくれるし、自分を労るということをさせてくれる。
「心遣いも思いやりも、すべて想像力だからね。不安がりなあなたは、きっと優しい人だと思うよ」(p.124)
不安がりな私はこの言葉に救われた。



