舳野 "ロイストン事件" 2026年6月14日

舳野
@henomohe
2026年6月14日
ロイストン事件
ロイストン事件
D・M・ディヴァイン,
野中千恵子
文庫版は最初の訳の解説がついていてお得。 登場人物がこんなに多いのに混乱させないのアガサ・クリスティーに似てる。女性をここまでかき分けできるの珍しい。多情なシリアも魅力的に見えるし、一番性格のいいキャロルがヒロインじゃないとか意外。 融通のきかない父親譲りの性格のせいで不正を告発し街のコミュニティどころか父親や職場から追い出され、婚約者も失うマーク。 最悪の継母のまわりくどい虐待で音楽家という可能性を潰され、彼女に洗脳された馬鹿父をそれでも尊敬しようとする彼が気の毒でいっそ本当にデレク犯人であれと思った。 マークが最後にある人物に対して怒りを爆発させるのだが、今の世界の大多数にも届けるべきメッセージかもしれない 『なんの権利があってあざ笑うんだ。きみは現実を見ようとしない。ダチョウみたいに砂に頭を突っ込もうとする。ロイストン事件に不正があった、しかし口に出すなーだれかが傷つくから。デレクが犯してもいない殺人で逮捕された、でも成り行きにまかせろーかかわったら痛い目にあうから。これがきみの哲学だ。どんな犠牲を払っても居心地良くしていたい、というやつだ。』
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