M市のR氏 "大聖堂" 2026年6月14日

M市のR氏
M市のR氏
@aoi-honmimi
2026年6月14日
大聖堂
大聖堂
レイモンド・カーヴァー,
村上春樹
表題作を始め、名作「ささやかだけれど、役に立つこと」を含めた12の短編集。 作中の登場人物のほとんどはアメリカのミドルクラス層と呼ばれる人たち。そんな彼らがアルコールに依存したり、他者に対する愛を忘れ、家族に悲劇が見舞われ、妻が駆け落ちし、居場所をなくした家族はアメリカ中を駆け巡る。 すっきりとしない曇りのような作品が多いと感じていたから、「ビタミン」の解題で訳者の村上春樹氏も同じように評していたのになんだか安心した。そんな「ビタミン」の夫婦の会話はどこか訳者の作品を彷彿とさせる。 人生に思いも寄らないことが起きて、暗転も好転もしない日々に対して人々が抱く思考や感情。そこから向かっていく様々な結末は、こちらを憂鬱にさせたり、ほんの少し安らぎを与えたりする。
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