
楡
@etemotust
2026年6月15日

読み終わった
再読
語り手がクサナギから変わったけれど、相変わらず感情の機微に鈍感?というか回路が独特?な語り手なので、淡々とした不思議な読み応え。
後に愛情を実感するシーンが出てくるので、物語の芯ではないと思いつつ、下記部分の描写は印象的だった。
p.187
なにか、無理に愛情愛情って…、それがとんでもなく貴重で美しいものだって、それよりも大事なものはこの世にないって、最終的にはすべてそれが人を散うのだって、そう思い込もうとしているみたいだ。愛情という名の神様を信仰している宗教なのだ、と僕には思える。それを信じる者には、確かに存在するのだろうけれど、一度疑ってしまえば、もうどこにも実体のない、それどころか、現象としてもありえない、虚構だと気づく。
愛情がないことが、寂しいことで、それはとても辛いことだと教えられたけれど、何故そんなに愛されない状況を恐れるのだろうか。愛に満たされたことがない人でも、それを恐れている。
